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銃の各部位名称と仕組みを図解で完全解説|ピストル・リボルバーの構造と動作が一目でわかる

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銃には多くの部品があり、それぞれに決まった役割があります。名称と働きを知ることで、銃の仕組みが理解しやすくなります。

しかし、銃にあまり詳しくない場合、専門用語が多く難しく感じることもあるでしょう。

本記事では、ピストルとリボルバーを中心に、銃の各部名称と仕組みを図解付きで解説します。

代表的なモデルを例に、外側と内側の構造を順番に整理しています。

ピストルの各部名称

グロック19の外部名称

グロック19各部名称画像
  1. マズル(銃口): 弾丸が銃身を通過して外部へ飛び出す出口部分。反対側はブリーチ(銃尾)と呼ばれる。
  2. フロントサイト(照星): 銃身前方に設けられた照準器で、狙点を合わせる基準となる。
  3. スライド(遊底): 発射時に後退・前進し、弾薬の装填・薬莢の排出・撃発機構の作動を行う可動部。
  4. リアサイト(照門): 銃後部に配置される照準器で、フロントサイトと組み合わせて照準線を形成する。
  5. ダストカバー(防塵カバー): ピストルではフレーム前方の覆いを指し、ライフルでは遊底覆を意味する。現代のピストルではダストカバーにアクセサリー用アンダーレールを備えるモデルが多い。
  6. トリガーガード(用心金): トリガー周囲を囲み、不意の操作や衝撃から引金を保護する部品。
  7. スライドロック(遊底止め / 分解用ラッチ): スライドをフレームから取り外す際に操作する小型レバー。両側の突起を下げることでスライドを前方へ外せる。
  8. トリガー(引金): 射手が操作してシアーを解放し、撃発動作を開始させる主要操作部。
  9. スライドリリースレバー(遊底止め): 後退位置で保持されたスライドを解除し、前進させるためのレバー。
  10. マガジンキャッチ(弾倉止め): マガジンを固定し、押すことで取り外せる操作部。マガジンリリースボタンとも呼ばれる。
  11. フロントストラップ(握把前面): グリップ前面で射手の指が接触する部分。保持安定性を高め、滑り止め加工が施されることもある。
  12. バックストラップ(握把後面): グリップ後面で射手の手のひらが接触する部分。交換式や調整式によりフィット感を改善できる。
  13. フレーム(機関部): 銃の骨格となる主要部品で、スライド・銃身・トリガー機構・弾倉などを保持する。

グロック19の内部名称

グロック19各部名称図
  1. エキストラクター(排莢子・抽筒子): 薬室から弾薬や薬莢を引き抜く爪状部品。
  2. バレルフード(銃身後部): 銃身後部の平らな部分で、発射時にスライドの排莢口に密着し、銃身とスライドをロックして薬室を密閉する。
  3. バレル(銃身): 弾丸を加速させ、ライフリングによって回転を与える管状部品。
  4. ファイアリングピン / ストライカースプリング(撃針ばね): 撃針を前進させる力を蓄えるばね。
  5. ファイアリングピン / ストライカー(撃針): 弾薬底部の雷管を打撃して発火させる部品。ハンマー方式とストライカー方式で構造が異なる。
  6. マガジンフロアプレート(弾倉底板): マガジン下端の板状部品。内部のばねやフォロワーを保持し、分解・清掃時に取り外す。交換式では延長グリップや装弾数増加にも利用される。
  7. マガジンスプリング(弾倉ばね): マガジン内部で弾薬を押し上げ、給弾を行うためのばね。
  8. マガジンフォロワー(押上板 / 送弾板) マガジンスプリングに押し上げられ、弾薬を上方へ送り出す部品。最後の弾薬が給弾されるとスライドストップを作動させる役割も持つ。
  9. トリガーバー(引金桿): トリガーとシアーを連結し、引金操作を撃発機構へ伝える部品。
  10. トリガーセーフティ(引金安全装置): トリガー中央に設けられた安全装置。意図的に指で押し込まない限りトリガーが作動しない。
  11. ロッキングブロック(閉鎖金): 銃身とスライドを連結・分離するための部品。発射時には薬室を密閉し、作動時には銃身を下方へ傾けてロックを解除する。
  12. リコイルスプリングガイド(復座ばね案内桿 / ガイドロッド): リコイルスプリングを支え、直線的な圧縮・伸張を補助する部品。
  13. リコイルスプリング(復座ばね): 発射後に後退したスライドを前進位置へ戻すためのばね。

ベレッタ92FSの外部名称

ベレッタ92FS各部名称図
  1. マズル(銃口): 弾丸が銃身を通過して外部へ飛び出す出口部分。反対側はブリーチ(銃尾)。
  2. フロントサイト(照星): 銃身前方に設けられた前部照準器。狙点を合わせる基準となる。
  3. スライド(遊底): 発射時に後退・前進し、弾薬の装填・薬莢の排出・撃発機構の作動を行う可動部。
  4. リアサイト(照門): 銃後部に配置される照準器。フロントサイトと組み合わせて照準線を形成する。
  5. ダストカバー(防塵覆): ピストルではフレーム前方の覆いを指す。ライフルでは遊底覆を意味する。
  6. トリガーガード(用心金): トリガー周囲を囲み、不意の操作や衝撃から引金を保護する部品。
  7. テイクダウンラッチ(分解レバー): 銃を分解する際に使用する操作部。スライドやバレルを取り外すために用いる。
  8. トリガー(引金): 射手が操作してシアーを解放し、撃発動作を開始させる主要操作部。
  9. スライドリリースレバー(遊底止め): 後退位置で保持されたスライドを解除し、前進させるためのレバー。
  10. マガジンキャッチ(弾倉止め): マガジンを固定し、押すことで取り外せる操作部。マガジンリリースボタンとも呼ばれる。
  11. フロントストラップ(握把前面): グリップ前面で射手の指が接触する部分。保持安定性を高め、滑り止め加工が施されることもある。
  12. バックストラップ(握把後面): グリップ後面で射手の手のひらが接触する部分。交換式や調整式によりフィット感を改善できる。
  13. フレーム(機関部): 銃の骨格となる主要部品で、スライド・銃身・トリガー機構・弾倉などを保持する。
  14. バレル(銃身): 弾丸を加速させ、ライフリングによって回転を与える管状部品。
  15. セーフティレバー(安全器): 発射を物理的に防止する安全装置の操作部。ベレッタ92FSではハンマーを安全に戻すデコッキングレバーの機能を兼用する。
  16. ハンマー(撃鉄): 撃針を打撃して雷管を発火させる部品。ストライカー方式の銃では省略される。
  17. グリップ(銃把): 射手が保持する部分。前面はフロントストラップ、後面はバックストラップ、底部はグリップエンド。
    • グリップパネル(側板): グリップ外側に装着される部品。木製や樹脂製があり、英語ではストックと呼ばれる場合もある。
  18. マガジン(弾倉): 弾薬を収納する装置。着脱式が一般的で、内部にスプリングとフォロワーを備える。
  19. グリップスクリュー(側板ねじ): グリップパネルを固定するためのネジ。

ベレッタ92FS各部名称図
  1. エキストラクター(排莢子・抽筒子): 薬室から弾薬や薬莢を引き抜く爪状部品。
  2. ファイアリングピンブロック(撃針捕捉装置 / ファイアリングピンキャッチ): 撃針の前進を制限する内蔵安全装置。落下や衝撃による暴発を防止する。
  3. ファイアリングピン(撃針): 弾薬底部の雷管を打撃して発火させる針状部品。撃針が通る穴は撃針孔と呼ばれる。
  4. エジェクター / イジェクター(蹴出器・殻蹴): スライド後退時に薬莢が接触し、外部へ蹴り出す部品。
  5. マガジンリップ(弾倉口縁): マガジン先端部で弾薬を保持する部分。装填角度や給弾の安定性に影響する。
  6. マガジンフォロワー(押上板 / 送弾板): マガジンスプリングに押し上げられ、弾薬を上方へ送り出す部品。最後の弾薬が給弾されるとスライドストップを作動させる役割も持つ。

ベレッタ92FSの内部名称

ベレッタ92FS内部各部名称図
  1. ハンマー(撃鉄): 撃針を打撃して雷管を発火させる部品。ストライカー方式の銃では省略される。
  2. ファイアリングピンブロック(撃針捕捉装置 / ファイアリングピンキャッチ): 撃針の前進を制限する安全装置。落下や衝撃による暴発を防止する。
  3. エキストラクター(排莢子・抽筒子): 薬室から弾薬や薬莢を引き抜く爪状部品。
  4. ブリーチ(銃尾): 銃身後端部で薬室を含み、撃発機構と接する部分。
  5. チャンバー / チェンバー(薬室): 弾薬を装填し、撃発が行われる空間。
  6. ロッキングブロック(閉鎖金): 銃身とスライドを連結・分離する部品。発射時には薬室を密閉し、作動時にはロックを解除する。
  7. バレル(銃身): 弾丸を加速させ、ライフリングによって回転を与える管状部品。
  8. ハンマースプリングガイド(撃鉄ばね案内桿): ハンマースプリングを支え、直線的な圧縮・伸張を補助する部品。
  9. ハンマースプリング(撃鉄ばね): ハンマーを前進させ、撃針を打撃するための強力なばね。
  10. ランヤードループ付きハンマースプリングキャップ(連結環付撃鉄ばね帽): ハンマースプリングを収めるキャップで、ランヤード(携行用紐)を取り付ける環を備える。
  11. マガジンフロアプレート(弾倉底板): マガジン下端の板状部品。内部部品を保持し、分解・清掃時に取り外す。
  12. マガジンスプリング(弾倉ばね): マガジン内部で弾薬を押し上げ、給弾を行うためのばね。
  13. マガジンフォロワー(押上板 / 送弾板): マガジンスプリングに押し上げられ、弾薬を上方へ送り出す部品。最後の弾薬が給弾されるとスライドストップを作動させる。
  14. トリガーバー(引金桿): トリガーとシアーを連結し、引金操作を撃発機構へ伝える部品。
  15. ロッキングブロックプランジャー(閉鎖金押子):ロッキングブロックの動きを制御し、発射時には薬室の密閉を安定させ、作動時にはロック解除を補助。
  16. リコイルスプリングガイド(復座ばね案内桿 / ガイドロッド): リコイルスプリングを支え、直線的な圧縮・伸張を補助する部品。
  17. リコイルスプリング(復座ばね): 発射後に後退したスライドを前進位置へ戻すためのばね。

ベレッタ92FSのハンマーとシアーの関係図
  1. ファイアリングピン / ストライカースプリング(撃針ばね): 撃針を前進させる力を蓄えるばね。ストライカー方式では撃発の主動力となる。
  2. ファイアリングピン(撃針): 弾薬底部の雷管を打撃して発火させる針状部品。撃針が通る穴は撃針孔と呼ばれる。
  3. ファイアリングピンプランジャー(撃針押子): 撃針の前進を制御する安全部品。ベレッタ92FSではセーフティレバー操作時にファイアリングピン(撃針)を物理的に遮断し、ハンマー(撃鉄)が落ちてもプライマー(雷管)を叩けないようにする。
  4. トリガー(引金): 射手が操作してシアーを解放し、撃発動作を開始させる主要操作部。
  5. トリガーバー(引金桿): トリガーとシアーを連結し、引金操作を撃発機構へ伝える部品。
  6. シアー(逆こう(鈎) / 掛金): ハンマーやストライカーを保持し、トリガー操作によって解放する部品。撃発機構の要となる。
  7. ハンマー(撃鉄): 撃針を打撃して雷管を発火させる部品。ストライカー方式の銃では省略される。
  8. ハンマースプリングガイド(撃鉄ばね案内桿): ハンマースプリングを支え、直線的な圧縮・伸張を補助する部品。
  9. ハンマースプリング(撃鉄ばね): ハンマーを前進させ、撃針を打撃するための強力なばね。

撃針は一般的にハンマー方式のモデルでは「ファイアリングピン」と呼ばれ、ハンマーを使用しないストライカー方式では「ストライカー」と呼ばれます。しかし、ストライカー方式でも「ファイアリングピン」と呼ばれることがあります。(H&K社はストライカーを「ファイアリングピン」と呼称しています)

リボルバーの各部名称

コルトパイソン外部名称

コルトパイソン各部名称図
  1. マズル(銃口): 弾丸が射出される出口部分。リボルバーでは反対側にフォーシングコーンが備わっている。
  2. フロントサイト(照星): 銃身前方に設けられた前部照準器。狙点を合わせる基準となる。
  3. バレル(銃身): 弾丸を加速させ、ライフリングによって回転を与える管状部品。リボルバーでは後端部をフォーシングコーンと呼ぶ。
  4. リブ(助縁 / 補強肋): バレル上部に設けられた平坦部。照準性の向上を目的とする。コルトパイソンには銃身の過熱による陽炎を防ぎ照準を容易にする通気孔のあるベンチレーテッドリブが備わっている。
  5. フレーム(機関部): トリガーやハンマーなどの機関部を収める主要構造部。シリンダーが収まる開口部はシリンダーウィンドウ。
  6. トップストラップ(頂板): フレームのうち、シリンダー上方に位置する部分。
  7. リアサイト(照門): 銃後部に配置される照準器。フロントサイトと組み合わせて使用する。
  8. ハンマー(撃鉄): 弾薬の雷管または撃針を打撃する部品。
    • ハンマースパー: ハンマー上部に設けられ、指を掛けて起こすための部分。
  9. フルラグ(全筒覆 / 全重量部): エジェクターロッド収納部前方からマズルまで延びる重量部。デザイン性やマズルジャンプ抑制を目的とする。
  10. ラグ(筒覆 / 銃身下部覆): エジェクターロッド収納部前方の重量部。
  11. エジェクターシュラウド(覆い): 銃身下部でエジェクターロッドを覆う部分。トップブレイクリボルバーではエジェクターハウジング。
  12. エジェクターロッド(蹴子棒): 操作によりエジェクターを後退させ、シリンダー内の薬莢を排出する。
  13. ヨーク / クレーン(揺架/シリンダー支持架): シリンダーとフレームを接続する支持部品。S&W社ではヨーク、コルト社ではクレーン。
  14. シリンダー(弾倉 / 回転弾倉): 複数の弾薬を装填し、回転しながら撃発位置へ送る部品。
  15. トリガーガード(用心金): トリガー周囲を囲み、不意の操作から保護する部品。
  16. トリガー(引金): ハンマーの動作や解放を制御する主要操作部。
  17. シリンダーストップ(回転止め): シリンダーを回転位置で確実に固定する部品。
  18. サイドプレート(側板): フレーム側面に設けられ、内部機構の点検・整備時に取り外す板。
  19. シリンダーストップノッチ(停止溝):シリンダーストップが噛み合って回転を固定する溝。
  20. ラッチ / サムピース / シリンダーラッチ(開放装置): シリンダーを開放するための操作部。S&W社ではサムピース、コルト社ではラッチ、ルガー社ではクレーンラッチ。
    • リコイルシールド(反動盾): シリンダー後方に位置し、弾薬が後方へ抜け落ちるのを防ぐ部分。
  21. グリップ / バット(銃把): 銃を握る部分。底部はグリップエンド(台尻)。
    • グリップパネル(側板): グリップ側面に装着され、握り心地や大きさを調整する部品。
  22. チャンバー / チェンバー(薬室): 弾薬を装填し、撃発が行われる空間。シリンダー内に複数存在する。
  23. エジェクター(蹴出器): シリンダー内の薬莢を一斉に押し出す部品。
  24. ラチェット / ラチェットティース(歯車): シリンダー後端に設けられた歯状構造。ハンド(パウル)と噛み合い、シリンダーを回転させる。
  25. センターピン(中心軸): シリンダーをフレーム内で正確な位置に固定する部品。

コルトパイソン内部名称

コルトパイソン内部各部名称図
  1. ハンマー(撃鉄): 撃針または弾薬の雷管を打撃する部品。リボルバーでは主要な撃発機構。
  2. セーフティ(安全装置): 外力による撃発を防止するための安全機構。トリガーを引くと解除される。
  3. ファイアリングピン(撃針): 弾薬底部の雷管を打撃して発火させる針状部品。
  4. ラッチピン(止めピン): シリンダーをスイングアウトさせるためにセンターピンを押すピン。
  5. メインスプリング(撃鉄ばね): ハンマーを前進させるための強力なばね。リボルバーの撃発力を決定する重要部品。
  6. セーフティレバー(安全桿): セーフティ機構を作動させるためのレバー。
  7. リバウンドレバー(反発桿): トリガー操作後にハンマーを元位置へ戻すための部品。安全性と作動安定性を確保。
  8. ボルト(止め爪): 薬室と銃身の中心軸を一致させるためにシリンダーを回転位置で確実に固定する部品。S&W社はシリンダーストップと呼称する。
  9. ハンマーストラット(撃鉄桿): ダブルアクション時にトリガーの力をハンマーに伝える部品。
  10. トリガー(引金): 射手が操作してハンマーやシアーを解放し、撃発動作を開始させる主要操作部。
  11. ハンド(パウル / 作動桿 / 廻動爪): トリガー操作に連動してシリンダー後端のラチェットティースを押し、シリンダーを回転させる部品。

ルガーGP100各部名称

gp100cyhammer
gp100pawl

メーカーによる呼称の違い

各部名称はメーカーによって異なります。

シリンダーとフレームを繋ぐ部品は、コルトとルガーは「クレーン」、S&Wは「ヨーク」と呼称します。

シリンダーをスイングアウトさせるために操作する部品は、コルトは「ラッチ / シリンダーラッチ」、S&Wは「サムピース」、ルガーは「クレーンラッチ」と呼称します。

シリンダーの回転を所定の位置で停止させる部品は、コルトは「ボルト」、S&Wは「シリンダーストップ」、ルガーは「シリンダーラッチ」と呼称します。

また、シリンダーを回転させる部品は、コルトとS&Wは「ハンド」、ルガーは「パウル」と呼称しています。

部品コルトS&Wルガー
シリンダー支持部クレーン
(Crane)
ヨーク
(Yoke)
クレーン
(Crane)
シリンダー開放操作部シリンダーラッチ (Cylinder Latch)サムピース
(Thumbpiece)
クレーンラッチ
(Crane Latch)
シリンダー回転を固定する部品ボルト
(Bolt)
シリンダーストップ
(Cylinder Stop)
シリンダーラッチ (Cylinder Latch)
シリンダーの回転制御部品ハンド
(Hand)
ハンド
(Hand)
パウル
(Pawl)

それぞれ覚えるのが面倒、またはリボルバー全体を含む文脈では、一般的な認知度が高いS&Wの呼称方法を基準とすると良いです。

パーカッションリボルバー各部名称

図はパーカッション式のルガーオールドアーミーです。

金属製薬莢を使用せず、シリンダー内に直接装薬と弾丸を装填して発射します。

パーカッションリボルバー各部名称図
  1. フロントサイト(照星): 銃身先端に設けられた照準用の突起で、リアサイトと組み合わせて狙いを定める部位。
  2. バレル(銃身): 弾丸が通過する管状部品で、初速と命中精度に影響する主要部分。
  3. フレーム(機関部): 銃全体の基礎構造で、バレル、シリンダー、撃発機構を保持する中核部。
  4. シリンダー(回転弾倉): 複数の薬室を持ち、回転しながら弾薬を順次発射位置へ送る部品。
  5. リアサイト(照門): フレーム後部に設けられ、フロントサイトと併用して照準を行う部位。
  6. ハンマー(撃鉄): 起こして解放することで雷管を打撃し、撃発を行う部品。
  7. ローディングレバー(装填てこ): 弾丸をシリンダー前面から押し込むための操作レバー。
  8. ラマー/プランジャー(装填子 / 装填押子) ローディングレバーと連動し、弾丸を薬室内へ確実に押し込む棒状部品。
  9. トリガーガード(用心金): トリガーを囲み、誤操作や外部接触を防止する保護部品。
  10. トリガー(引金): 引くことでハンマーを解放し、撃発動作を開始する操作部。
  11. ニップル(雷管座): シリンダー後部にねじ止めされる突起状部品。パーカッションキャップを装着する土台で、ハンマーの打撃を火薬へ伝える通路を持つ。
    • パーカッションキャップ(雷管): ニップルに被せて使用する小型の雷管。ハンマーで叩かれると発火し、その火炎がニップル内部を通って装薬に着火する。
  12. グリップ(銃把): 射手が手で握り、銃を保持・操作するための把持部。

パーカッションリボルバー各部名称図
  1. 弾丸(ボール): 発射される投射体。鉛製の球形弾や円錐弾を使用。シリンダー前面から装填され、ローディングレバーで押し込まれる。
  2. ラマー/プランジャー(装填子 / 装填押子): ローディングレバーと連動し、弾丸を薬室内へ確実に押し込む棒状部品。
  3. ローディングレバー(装填てこ): 弾丸をシリンダー前面から押し込むための操作レバー。

装填方法は以下のとおり。

  1. 銃口を上に向けた状態でシリンダー内に装薬を流し込む。
  2. 弾丸をシリンダーの穴に乗せる(弾丸直径は穴よりわずかに大きい)。
  3. ローディングレバーを下げ、「てこの原理」でプランジャーを弾丸に当ててシリンダー内に押し込む(弾丸表面が削られ直径が穴の大きさになる)。
  4. ローディングレバーを元の位置に戻す。
  5. シリンダー後部のニップルパーカッションキャップ(雷管)を嵌め込む。
  6. ハンマーを起こす。
  7. トリガーを引いて発射。

フリントロック式ピストルの各部名称

フリントロックピストル各部名称図
  1. コック / ハンマー(撃鉄):火打石(フリント)を固定するアーム。引き金を引くと前方に振り下ろされ、火打石が打撃板を叩く。
  2. フリント(火打石 / 火石):撃鉄に固定され、打撃板(フリズン)を叩いて火花を発生させる石(燧石)。
  3. フリズン / スチール(打撃板 / 火蓋):撃鉄の火打石によって打たれ、火花を発生させる鉄製の板。火皿を覆う蓋の役割も持つ。
  4. タッチホール / ベント(点火孔 / 火門):火皿の火花を薬室内の主装薬(メインチャージ)に導くための小さな穴。
  5. ストック(銃床 / 台):銃を保持するための木製の主要部分。フレームやグリップに相当。
  6. ロックプレート(機関板):撃鉄やシアーなど、発火機構の主要部品を保持・固定する金属板。
  7. トリガー(引金):射手が操作し、撃鉄(コック)を解放して発火動作を開始させる部分。
  8. トリガーガード(用心金)引金を囲み、不意の操作や衝撃から保護する部品。
  9. パン(火皿):発火薬(点火薬、プライミングパウダー)を入れるための小さな皿状の部品。
  10. フリズンスプリング(打撃板ばね / 火蓋ばね):パン(火皿)を閉じるためのばね。
  11. バレル(銃身):弾丸を加速させるための管状部品。
  12. ラムロッド(槊杖 / 込め矢):銃口から弾薬や装薬を薬室へ押し込むための棒。銃身下部に収納。

弾薬の各部名称

FMJ弾薬各部名称説明図
  1. ブレット(弾頭):発射される弾丸部分。形状や材質は用途により異なる。FMJ弾は、鉛製のコア(弾芯)を銅製のジャケット(被甲)で覆った構造。
  2. ケースマウス(薬莢口):薬莢の先端部分で、弾頭が挿入され固定される開口部。
  3. ケース(薬莢):弾頭・装薬・雷管を保持する容器。発射時に膨張し、ガス漏れを防ぐ。
  4. リム(起縁):薬莢の底部にある張り出した縁の部分。エキストラクター(排莢子・抽筒子)がこれを掴み、薬室から薬莢を引き抜くための突起。
  5. アンビル(金床):雷管内部で撃針の衝撃を受ける部分。衝撃によって点火薬を押しつぶし、点火させる役割。
  6. プライマー(雷管):撃針の衝撃で点火し、装薬の燃焼を開始させる部品。
  7. プライマーパウダー(点火薬):雷管内部に充填されている敏感な火薬。撃針の衝撃で点火し、炎を発生させる。
  8. コア(弾芯):弾頭内部の主要部分。多くは鉛で作られ、質量と安定性を担う。
  9. パウダー(装薬):雷管の点火で燃焼する火薬。発生したガス圧で弾頭を前方へ押し出す。
  10. フラッシュホール(導火孔):薬莢底部にある小さな穴。雷管の点火炎を装薬へ導くための通路。
  11. プライマーポケット(雷管孔):薬莢の底部に設けられた、雷管をはめ込むための窪み。

まとめ

  • マズル(Muzzle):弾丸が銃身を通過して外部へ射出される出口部分。
  • ブリーチ(Breech):銃身後端部で、薬室を含み撃発機構と接する部分。
  • フロントサイト(Front Sight):銃身前方に設けられた前部照準器。
  • リアサイト(Rear Sight):銃後部に配置され、照準線を形成する後部照準器。
  • スライド(Slide):発射時に前後運動し、装填・排莢・撃発機構を作動させる可動部。
  • ダストカバー(Dust Cover):フレーム前方を覆う部分で、防塵や補強の役割を持つ。
  • トリガーガード(Trigger Guard):トリガー周囲を囲み、不意の操作から保護する部品。
  • トリガー(Trigger):射手が操作し、撃発動作を開始させる主要操作部。
  • スライドリリースレバー(Slide Stop / Slide Release):後退位置のスライドを解除する操作部。
  • スライドロック(Slide Lock):分解時にスライドをフレームから外すための部品。
  • テイクダウンラッチ(Takedown Latch):銃を分解する際に操作するレバー。
  • マガジンキャッチ(Magazine Catch):マガジンを固定・解除する操作部。
  • フレーム(Frame):銃の骨格となり、各機構を保持する主要構造部。
  • グリップ(Grip):射手が銃を保持する部分。
  • フロントストラップ(Front Strap):グリップ前面で指が接触する部分。
  • バックストラップ(Back Strap):グリップ後面で手のひらが接触する部分。
  • グリップパネル(Grip Panel):グリップ外側に装着される側板。
  • グリップスクリュー(Grip Screw):グリップパネルを固定するねじ。

  • バレル(Barrel):弾丸を加速させ、ライフリングで回転を与える銃身。
  • バレルフード(Barrel Hood):銃身後部でスライドと噛み合い、閉鎖を行う部分。
  • チャンバー(Chamber):弾薬を装填し、撃発が行われる空間。
  • ロッキングブロック(Locking Block):銃身とスライドを連結・分離する閉鎖部品。
  • ロッキングブロックプランジャー(Locking Block Plunger):ロッキングブロックの動きを制御する部品。
  • リコイルスプリング(Recoil Spring):後退したスライドを前進位置へ戻すばね。
  • リコイルスプリングガイド(Recoil Spring Guide):リコイルスプリングを支える案内桿。

  • エキストラクター(Extractor):薬室から薬莢を引き抜く爪状部品。
  • エジェクター(Ejector):作動時に薬莢を外部へ蹴り出す部品。

  • マガジン(Magazine):弾薬を収納し、給弾を行う装置。
  • マガジンリップ(Magazine Lip):弾薬を保持し、給弾角度を制御する部分。
  • マガジンフォロワー(Magazine Follower):弾薬を上方へ押し上げる部品。
  • マガジンスプリング(Magazine Spring):弾薬を押し上げるためのばね。
  • マガジンフロアプレート(Magazine Floor Plate):マガジン底部を塞ぐ板状部品。

  • ファイアリングピン(Firing Pin):雷管を打撃して発火させる針状部品。
  • ストライカー(Striker):ハンマーを用いず、直接雷管を打撃する撃針機構。
  • ファイアリングピンスプリング(Firing Pin Spring):撃針を前進させる力を蓄えるばね。
  • ファイアリングピンブロック(Firing Pin Block):撃針の前進を制限する安全装置。
  • ファイアリングピンプランジャー(Firing Pin Plunger):撃針の動きを制御する安全部品。
  • トリガーバー(Trigger Bar):トリガー操作を撃発機構へ伝える連結部品。
  • シアー(Sear):ハンマーやストライカーを保持・解放する部品。
  • ハンマー(Hammer):撃針を打撃する撃発部品。
  • ハンマースパー(Hammer Spur):指でハンマーを起こすための突起部。
  • ハンマースプリング(Hammer Spring):ハンマーを前進させる強力なばね。
  • ハンマースプリングガイド(Hammer Spring Guide):ハンマースプリングを支える部品。
  • ハンマースプリングキャップ(Hammer Spring Cap):ハンマースプリングを保持するキャップ。

  • シリンダー(Cylinder):複数の弾薬を装填し、回転して撃発位置へ送る部品。
  • ヨーク / クレーン(Yoke / Crane):シリンダーを支持し、開閉を行う部品。
  • シリンダーストップ(Cylinder Stop):シリンダーの回転位置を固定する部品。
  • シリンダーストップノッチ(Cylinder Stop Notch):回転固定用の溝。
  • ラッチ / サムピース(Latch / Thumbpiece):シリンダーを開放する操作部。
  • リコイルシールド(Recoil Shield):シリンダー後方で薬莢を支持する部分。
  • エジェクターロッド(Ejector Rod):薬莢を押し出すための操作棒。
  • ラチェット(Ratchet):シリンダー回転用の歯状構造。
  • ハンド / パウル(Hand / Pawl):シリンダーを回転させる作動爪。
  • センターピン(Center Pin):シリンダーを軸方向に固定する部品。

  • ブレット(Bullet):発射される弾頭部分。
  • ケース(Case):弾頭・装薬・雷管を保持する薬莢。
  • ケースマウス(Case Mouth):弾頭が固定される薬莢先端部。
  • リム(Rim):エキストラクターが掴む薬莢底部の縁。
  • プライマー(Primer):撃針の衝撃で点火する雷管。
  • プライマーパウダー(Priming Compound):雷管内部の点火薬。
  • アンビル(Anvil):雷管内部で点火薬を受け止める部品。
  • パウダー(Powder):燃焼してガス圧を生む装薬。
  • フラッシュホール(Flash Hole):雷管の火炎を装薬へ導く穴。
  • プライマーポケット(Primer Pocket):雷管を収める薬莢底部の窪み。