日本の警察で採用されている(採用されていた)銃器をご紹介します。
※掲載画像は参考画像です。
リボルバー
ミネベアミツミ ニューナンブ M60
使用弾薬:.38スペシャル
装弾数:5発
- ニューナンブM60はS&W(スミス&ウェッソン)のJフレームおよびKフレームリボルバーをベースにしたダブルアクションリボルバーです。
- 新中央工業(現・ミネベアミツミ)が開発、製造し、1961年から約13万3400丁製造されました。
- 1964年以降、制式拳銃として一本化されています。
- 1990年代に生産終了しましたが、現在も警察官用拳銃として広く配備されています。
- 警察官の装備軽量化の観点から、小型な.38口径リボルバーが求められていた背景があり、国産で扱いやすく信頼性の高い拳銃の開発が推し進められた結果、採用となりました。
S&W M360J SAKURA
使用弾薬:.38スペシャル
装弾数:5発
- SAKURA M360JはS&W社の日本警察向け特注モデルです。
- ベースモデルのM340は.357マグナムを使用可能ですが、当モデルは.357マグナム弾使用を想定しておらず、シリンダーはステンレス製、銃身はアルミ合金+ステンレス製となっています。
- 2006年より調達が開始され、2011年までに約2万5,000丁配備されました。
S&W M36
使用弾薬:.38スペシャル
装弾数:5発
- S&W36は、.38スペシャル弾を使用するJフレームリボルバーです。
- 1950年に発売され、現在も生産されています。
- 小型軽量で携行性に優れるため、これまで軍、警察、民間の幅広い層に使用されてきました。
- 当初は「チーフススペシャル」のモデル名でしたが、1957年からは「モデル36」のモデル名で販売されています。(一般的には現在もチーフスペシャルと呼ばれます)
- かつてアルミフレームの軽量版「モデル37」も存在しましたが、シリンダー強度などの問題で現在は生産終了しています。
S&W M37 エアウェイト
使用弾薬:.38スペシャル
装弾数:5発
- S&W M37はM36の軽量版モデルです。
- 1951年、アルミ製のフレームとシリンダーを使用したエアウェイトモデル37が発売されました。
- アルミ製シリンダーは強度不足などの問題があり、後に廃止されています。
- ランヤードリング付きのモデル37が日本警察向けに製造されました。
- モデル37は2006年に生産終了となっています。
S&W M1917
使用弾薬:.45ACP
装弾数:6発
- S&W M1917はアメリカ軍が第一次世界大戦中に採用した大型リボルバーです。
- 不足していたM1911ピストルを補う目的でコルト社とS&W社が製造し、.45ACP弾を使用します。
- 多くのリボルバーはピストルで使用されるリムレスカートリッジを使用できませんが、S&W M1917はピストルと同様の薬室構造を持つため、ムーンクリップなしでも使用可能です。
- 日本では戦後の拳銃不足時代に使用されました。
コルト M1917
使用弾薬:.45ACP
装弾数:6発
- コルトM1917はS&W M1917とほぼ同じ内容のリボルバーです。
- 第二次世界大戦当時にサイドアームが不足したため、アメリカ政府がS&W社とコルト社に依頼し製造されました。
- コルトM1917はS&W M1917とは異なり、リムを持たない.45 ACP弾を使用するため、ムーンクリップを使用しますが、リム付きの.45オートリム弾も使用可能です。
S&W レギュレーションポリス
使用弾薬:.38スペシャル
装弾数:6発
- S&W レギュレーションポリスはS&W社が開発した小型リボルバーです。
- 1917年から1940年まで製造され、初期のスミス&ウェッソンリボルバーの特徴を持ちます。
- キノコ型のエジェクターロッドが特徴的です。
- 日本では戦後の拳銃不足時代に使用されました。
S&W ビクトリー
使用弾薬:.38スペシャル
装弾数:6発
- S&W ビクトリーは第二次世界大戦中にアメリカ軍が使用したリボルバーです。
- 基本設計は S&W M&P リボルバー (.38 スペシャル弾使用) を元にしており、レンドリース法に基づき、イギリスをはじめとする連合国にも供与されました。
- .38/200 口径で、イギリス軍で使用されていた弾薬に合わせて製造され、一部の.38 スペシャルのモデルはアメリカ軍向けに、海軍や海兵隊の航空機搭乗員や、工場警備員などに配備されました。
- 初期のモデルは検査が不十分で品質に問題がありましたが、後に改善され、1945年には落下による暴発を防ぐ改良が施されました。
- リー・ハーヴェイ・オズワルドがジョン・F・ケネディ大統領暗殺後に警察官 J.D. ティピットを射殺した際に使用したモデルとしても知られています。
- 日本では戦後の拳銃不足時代に使用されました。
コルト ディテクティブ
使用弾薬:.38スペシャル
装弾数:6発
- コルト デテクティブスペシャル は.38スペシャルを使用する1927年~1996年に製造された小型リボルバーです。
- 刑事 (Detective) が隠匿携帯することを想定した設計となっており、軽量コンパクトです。
- カーボンスチールフレームで、銃身長は2インチ (5.1cm) または 3インチ (7.6cm)のダブルアクションです。
- コルト オフィシャル ポリスや S&W M10 より少し小さいフレームサイズとなっています。
- 日本では警察の銃器対策部隊でも使用されています。
コルト オフィシャルポリス
使用弾薬:.38スペシャル
装弾数:6発
- コルト オフィシャルポリスは1908年に発売されたダブルアクションリボルバーで、総生産数が40万丁を超えるベストセラーモデルです。
- 元々は「コルト アーミー スペシャル」というモデル名でしたが、1927年に警察向けを意識して「オフィシャルポリス」に改名され、1950年代にはアメリカの警察用拳銃として広く普及しました。
- 1927年当時人気だった「アーミー スペシャル」と「コルト ポリス ポジティブ」を改良し、「オフィシャルポリス」として発売され、トリガーのチェッカリング追加、フレームトップストラップのマット仕上げ、リアサイト溝の拡大などが施されました。
- アメリカのFBIや陸軍憲兵、財務省、沿岸警備隊、郵便検査局などでも採用され、南米諸国の警察や軍隊でも採用された実績があります。
- 1960年代になるとS&W社製モデルにシェアを奪われるようになり、コルト社は1969年にオフィシャルポリスの生産終了を発表しました。
- 日本では戦後の拳銃不足時代に使用されました。
コルト コマンド
使用弾薬:.38スペシャル
装弾数:6発
- 第二次世界大戦中に製造されたコルト・オフィシャルポリスの軍用版モデル。
- 銃身長は2インチまたは4インチで、2インチバレルモデルは 「ジュニア・コマンド」と呼ばれました。
- コスト削減のため、光沢のないパーカライズド仕上げ、ハンマー、トリガー、シリンダーラッチの金属チェッカリング省略、トップストラップの反射防止処理省略、グリップを木製からプラスチック製に変更などの違いがあります。
- 米軍は48,611丁を調達し、そのうち12,800丁は諜報機関 (軍情報部OSS) に採用されました。
- 日本では戦後の拳銃不足時代に使用されました。
コルト ポリスポジティブ
使用弾薬:.38スペシャル
装弾数:6発
- コルト ポリスポジティブは1905年に発売された.22~.38口径のダブルアクションリボルバーで、コルトの初期モデル「ニュー ポリス」リボルバーを改良したモデルです。
- 複数の口径バリエーションがあり、日本では.38スペシャルを使用するモデルが使用されました。
- 新たな安全装置「ポジティブロック」を搭載し、トリガーを引かない限りファイアリングピンがプライマーに接触しない構造になっています。
- 1900年代初頭には、コルト オフィシャルポリスと共に、法執行機関向けの主要な拳銃でした。
- ギャングの「アル・カポネ」が所持していたことでも知られています。
- 日本では戦後の拳銃不足時代に使用されました。
ピストル
SIG P230JP
使用弾薬:.32ACP
装弾数:8+1発
採用組織例:SAT / 警視庁警備部警護課 / 皇宮警察 / 機動捜査隊 / 銃器対策部隊
SIG P220
使用弾薬:9x19mm
装弾数:8+1発
採用組織例:警視庁警備部警護課
SIG P225
使用弾薬:9x19mm
装弾数:8+1発
採用組織例:警視庁警備部警護課
SIG P226
使用弾薬:9x19mm
装弾数:15+1発
採用組織例:SAT
SIG P228
使用弾薬:9x19mm
装弾数:15+1発
採用組織例:SAT / 海上保安庁特殊警備隊SST
ベレッタ 92FS
使用弾薬:9x19mm
装弾数:15+1発
採用組織例:SIT
ベレッタ 92FS VERTEC
使用弾薬:9x19mm
装弾数:17+1発
採用組織例:SAT / 銃器対策部隊
ベレッタ 90-Two
使用弾薬:9x19mm
装弾数:17+1発
採用組織例:SIT
ベレッタ 85FS
使用弾薬:.380ACP
装弾数:8+1発
採用組織例:厚生労働省(麻薬取締官)
グロック 19
使用弾薬:9x19mm
装弾数:15+1発
採用組織例:SAT / 警視庁警備部警護課
ワルサー PPK
使用弾薬:.32ACP
装弾数:8+1発
ブローニング M1910
使用弾薬:.32ACP
装弾数:7+1発
コルト M1903
使用弾薬:.32ACP
装弾数:7+1発
コルト M1911A1
使用弾薬:.45ACP
装弾数:7+1発
ミネベアミツミ 9mm拳銃
使用弾薬:9x19mm
装弾数:9+1発
採用組織例:海上保安庁
S&W M5906
使用弾薬:9x19mm
装弾数:15+1発
採用組織例:海上保安庁
S&W M3913
使用弾薬:9x19mm
装弾数:8+1発
採用組織例:SAT / 銃器対策部隊
S&W M&P
使用弾薬:9x19mm
装弾数:15+1発
H&K P2000
使用弾薬:9x19mm
装弾数:13+1発
採用組織例:SAT / 銃器対策部隊 / 埼玉県警察RATS
H&K USP
使用弾薬:9x19mm
装弾数:15+1発
採用組織例:SAT / 警視庁公安部
H&K P9S
使用弾薬:9x19mm
装弾数:9+1発
採用組織例:SAT / 警視庁特科中隊 SAP(Special Armed Police)
FN ベビーブローニング
使用弾薬:.25ACP
装弾数:6+1発
ライフル
豊和 ゴールデンベア
使用弾薬:.308Win
装弾数:5+1発
採用組織例:SAT / 銃器対策部隊
豊和 M1500 (特殊銃I型)
使用弾薬:.308Win
装弾数:5+1発
採用組織例:SAT / 銃器対策部隊 / 原発特別警備部隊 / 関西国際空港海上警備隊(海警隊)
豊和 89式5.56mm小銃
使用弾薬:5.56x45mm
装弾数:30+1発
採用組織例:海上保安庁特殊警備隊SST
豊和 64式7.62mm小銃
使用弾薬:7.62x51mm
装弾数:20+1発
採用組織例:海上保安庁 / 関西国際空港海上警備隊(海警隊)
レミントン M700
使用弾薬:7.62x51mm / .308win
装弾数:5+1発
採用組織例:SAT
H&K PSG-1
使用弾薬:7.62x51mm
装弾数:5/10/20+1発
採用組織例:SAT
AI AW (L96A1)
使用弾薬:7.62x51mm
装弾数:5/10+1発
採用組織例:SAT
サブマシンガン
H&K MP5A4
使用弾薬:9x19mm
装弾数:30+1発
採用組織例:SAT
H&K MP5A5(MP5F)
使用弾薬:9x19mm
装弾数:30+1発
採用組織例:SAT / 銃器対策部隊 / 原発特別警備部隊 / 海上保安庁特殊警備隊SST
H&K MP5SD ( SD4 / SD6 )
使用弾薬:9x19mm
装弾数:30+1発
採用組織例:SAT / 海上保安庁特殊警備隊SST
H&K MP5SFK (セミオートオンリー)
使用弾薬:9x19mm
装弾数:15 / 30+1発
採用組織例:SIT