ライフルやショットガンの各部やパーツ名を紹介します。
また、各銃の操作方法を簡単に解説します。
※呼称は製造メーカーによって異なることがあります。
目次
ボルトアクション・ライフル(レミントンM700)
- オキュラーレンズ(接眼レンズ)
銃において射手が見る像を拡大する役割があるレンズ。 - リアスコープカバー
スコープの後端部(接眼レンズ側)に装着するカバーで、レンズ保護や外部光の遮断を行います。 - アイベル
スコープの目側にある広がった部分。スコープの前後はベル(釣鐘)の形をしているため、目に近い方を「アイベル」、先端を「オブジェクティブベル」と呼ぶ。 - イルミネーションダイヤル
レティクルの明るさを電気的に調節するダイヤル。 - パワーリング
スコープの倍率を変更するためのリング。 - レシーバーブリッジ(レシーバー)
ボルトアクションライフルのレシーバー後方の部分で、ボルトの操作に関連する部位。 - マウントリング
スコープを銃に固定するためのリング。 - エレベーションノブ
レティクルの上下位置を調整する部品。 - ウィンデージノブ
レティクルの左右位置を調整する部品。 - チューブ
スコープの本体部分で、各レンズを繋ぐ筒状の構造。 - レシーバーリング(レシーバー)
ボルトアクションライフルのレシーバー前方の部分。 - マウントベース
スコープを銃本体に固定する土台で、マウントリングを接続する部分。 - オブジェクティブベル
スコープの先端にある広がった部分で、対物レンズがこの中に収まっている。 - オブジェクティブレンズ(対物レンズ)
スコープの先端にあるレンズで、外部の光を取り込んで像を結ぶ。 - サンシェード
スコープの先端に装着し、太陽光の反射や眩しさを軽減するための部品。 - フロントスコープカバー
スコープの先端部分(対物レンズ側)に装着するカバーで、レンズの保護や埃の侵入防止。 - グリップ(銃把)
ストックの握る部分。 - セイフティーレバー(安全器)
銃の発射を防止するための安全装置。 - トリガー(引金)
銃を発射するための引金部分。 - ボルトハンドル(槓桿)
ボルトを操作するためのレバーで、弾の装填や排莢に関わる。 - トリガーガード(用心金)
トリガー周りのガードで、引金の保護や誤射防止の役割がある。 - フロアプレートラッチ
フロアプレート(弾倉底板)を開放するボタン。 - フロアプレート(弾倉底板)
弾倉の底部を覆うプレート。内部の弾薬が誤って落下しないようにする。 - ボルト(遊底)
弾薬を銃腔に装填・密封する部品で、発射後の薬莢排出にも関わる。 - エジェクションポート(排莢口)
発射後の薬莢が排出される開口部。 - ベントホール
異常な圧力が発生した際にガスを逃がすための穴。 - バレル(銃身)
弾が通過する銃の筒部分。内部にライフリングが施され、弾道を安定させる。 - フォアエンド(被筒/先台/前床/木被)フォアグリップ(被筒/先台/前床/木被)
射手が支えるための部分。非利き手で保持される位置にあり、射撃時の安定性を確保しやすくする。関連記事 - バイポッド(二脚架)
銃を安定させるための二脚のスタンドで、精度向上や安定性確保に役立つ。
レミントンM700の操作方法
- 弾薬の装填:マガジンに弾薬を手動で装填します。
- ボルトの操作:ボルトハンドルを持ち上げ、後方に引いて弾薬を薬室に装填します。ボルトを前方に押し込み、再び下ろしてロックします。
- 射撃:安全装置を解除し、トリガーを引くと発射します。
- 薬莢の排出:再びボルトハンドルを持ち上げて後方に引くと、薬莢が自動的に排出されます。
- 次弾の装填:ボルトを前方に戻すことで次の弾が薬室に装填され、再度射撃が可能になります。
アサルトライフル(AK-47)
- バットプレート(床尾板)
長銃(ライフルやショットガン)のストックの底や拳銃のグリップの底は「バット」(台尻)とも呼ばれる。 - ストック/バットストック(銃床)
銃の主要な構成部品で、肩に当てて保持するための部分。 - レシーバー(尾筒)
銃の中央部で、弾薬の装填や発射機構が組み込まれている。 - レシーバーカバー/トップカバー(遊底覆)
レシーバー上部に装着され、内部の保護や異物の侵入を防ぐ。 - セレクター/セレクターレバー/セイフティレバー(切換え金/安全器)
射撃モードの切り替えや安全装置を操作するレバー。 - ボルトキャリア(揺底)
ボルトを保持し、作動時に弾薬を送り込む部品。 - リアサイト(照門)/タンジェントサイト(表尺/照尺)
銃身の後部に位置する照準器で、狙いを定めるために使う。 - リアサイトベース(照門座)
リアサイトを取り付けるための土台部分。 - ハンドガードラッチ
ラッチを開放することで、アッパーフォアエンドやガスシリンダーの取り外しが可能。 - ガスシリンダー(ガス筒)
ガス圧でボルトを動かす機構が備わっている部分。 - ガスポートブロック
ガスの流入を制御し、シリンダーに導く役割を持つ部品。 - フロントサイト(照星)
銃身の先端部分にある照準器で、狙いを定めるための目印。 - グリップ(銃把)
射手が手で握る部分で、射撃時の安定性を向上させる。 - トリガー(引金)
引くことで弾薬を発射する引金の部分。 - トリガーガード(用心金)
トリガーの周囲を保護し、誤射を防止する役割がある。 - マガジンリリースレバー/マガジンキャッチ(弾倉止め)
マガジンを固定し、リリースするための装置。下へ板状に突き出たものは「パドルリリース」「リリースパドル」とも呼ばれる。 - マガジン(弾倉)
複数の弾薬を収める部品で、連続発射を可能にする。 - チャージングハンドル/ボルトハンドル/コッキングハンドル/コッキングレバー(槓桿)
ボルトを引き、弾薬を装填・排出するためのレバー。 - ハンドガード/フォアエンド(被筒/先台/前床/木被)
バレルの周囲を覆い、射手の手を保護する部分。 - クリーニングロッド(手入れ棒/洗い矢/さく杖)
銃身内を清掃するための棒状の道具。 - バレル(銃身)
弾丸が通過する筒状の構造で、内部にライフリングが刻まれている。 - マズル(銃口)
銃身の先端部分で、弾丸が銃口から出る際の安定性を高める役割がある。
AK-47の操作方法
- マガジン装着:マガジンを銃本体のマガジンハウジングに前方から差し込み、カチッと音がするまで固定します。
- 弾薬の装填:チャージングハンドルを後方に引き、手を離すと弾が薬室に装填されます。
- 射撃:安全装置を解除し、セレクターレバーでフルオートまたはセミオートに設定。トリガーを引くと発射。
- マガジン交換:弾がなくなったらマガジンリリースレバーを押してマガジンを外し、新しいものと交換します。
ショットガン(レミントンM870)
- スリングスイベル/スリングマウント(負い紐輪)
スリング(負い紐)を取り付けるための金具で、持ち運びを容易にする。 - レシーバー(尾筒)
弾薬の装填や発射に関連する主要な機構が内蔵されている部分。 - エジェクションポート(排莢口)
使用済みの薬莢を排出するための開口部。 - ボルト(遊底)
発射時に弾薬を支え、排莢を行う機構の一部。 - エキストラクター(抽筒子)
使用済み薬莢をボルトから引き出し、排出する役割を持つ部品。 - バレルシュラウド
射撃後の熱から手を保護するためのバレル(銃身)カバー。 - バレル(銃身)
弾丸が通過する銃の主要な部分で、内部は滑腔、またはライフリングがある。 - フロントサイト(照星)
狙いをつけるための照準器で、ショットガンの場合は玉状の「ビーズ」や「ビード」と呼ばれることもある。 - マズル(銃口)
弾丸が銃身から発射される部分で、銃身の先端部にあたる。 - グリップ(銃把)
射手が手で握る部分で、射撃時の安定性を提供する。 - セイフティ(安全器)
誤射を防ぐために発射機構をロックする安全装置。 - トリガー(引金)
引くことで発射を行う引き金の部分。 - トリガーガード(用心金)
トリガーの周囲を保護し、誤って触れるのを防ぐ枠。 - アクションバーロック
ロックを解除し、ポンプアクション操作(未発射の薬室内弾薬の排除)を可能にするロック解除装置。 - キャリアー/シェルキャリアー
弾薬を保持し、装填位置まで運ぶ部分。レシーバーの穴の部分は「ローディングポート」と呼ばれる。 - マガジンチューブ/フォアエンドチューブ(チューブマガジン)
複数の弾薬を収容するチューブ型のマガジンで、次弾を装填するために使われる。 - アクションスライド/アクションバー
ポンプアクションを操作するための部品で、ボルトを後退・前進させて装填を行う。 - フォアエンド/フォアストック(被筒/先台/前床/木被)
銃の前部にある保持部分で、ポンプアクションの操作時に手をかける。 - バーチカルグリップ/フォアグリップ
フォアエンドに取り付ける垂直型のグリップで、操作性と安定性を向上させるための部品。
レミントンM870の操作方法
- 弾薬の装填:弾薬を一発ずつチューブマガジンに装填します。
- 弾薬の準備:フォアエンドを後方に引いてから前方に押し戻し、最初の弾を薬室に装填します。
- 射撃:安全装置を解除し、トリガーを引くと発射。フォアエンドを再度引いて押し戻すことで次弾が装填されます。
- 再装填:弾薬がなくなったら再びチューブマガジンに弾を装填します。
水平二連ショットガン(ウィンチェスターモデル21)
- セイフティ
発砲を防止するための安全装置。手動で前方へスライドさせるとトリガーがロックされ、銃を折れなくなる。 - トップレバー
銃身を開閉するためのレバー。回転させることで装填・排出が行える。 - エジェクションハンマー
発射後、空薬莢を銃身から排出するための機構。 - トリガー
引くことで発射される部品。 - シアー
ハンマーのロックを制御するパーツ。トリガーを引くとシアーが動き、ハンマーを解放して発射される。 - ハンマー
シアーに保持され、トリガー操作により解放されて発射を行う打撃部品。 - コッキングロッド
銃を開閉した際にハンマーを再び引き起こすためのロッド。自動的に銃を次の発射準備に整える役割を持つ。 - コッキングレバー
銃を折るとコッキングロッドを押してハンマーを起こす。
ウィンチェスターモデル21の操作方法
- 弾薬の装填:トップレバーを回転させて銃を折り、左右両方の薬室に弾薬を手動で装填します。
- 閉鎖:バレルを元の位置に戻し、ロックします。
- 射撃:トリガーを引くことで1発目を発射し、もう一度引くと2発目を発射。(モデルによっては1つのトリガーで発射できるタイプもあります)
- 薬莢の排出:再び銃を折ると薬莢が自動的に排出されます。
マシンガン(M60 GPMG)
- フラッシュハイダー(消炎器)
発射時のマズルフラッシュ(閃光)を抑えるための部品で、敵に発見されにくくする役割も持つ。 - フロントサイト(照星)
銃口付近に配置される照準器で、射手が目標を正確に狙うのに使用される。 - バレル(銃身)
弾丸が発射される通路となる部分で、内部にライフリング(施条)が施されている。 - キャリングハンドル(提げ手)
銃を持ち運ぶための取っ手で、射手が移動時に運びやすくする。 - リアサイト(照門)
後部にある照準器で、フロントサイトと共に使用して目標を狙う。 - トップカバー/カバー(尾筒蓋)
フィードトレイを覆う蓋で、弾薬の装填時に開閉する。 - フィードトレイ(給弾板)
ベルト式の弾薬を正確に給弾するための板状の部品。 - レシーバー(尾筒)
射撃メカニズムの主要部品が組み込まれている部分で、銃の中心部。 - ボルト(遊底)
弾薬を装填し、発射後の排莢を行う機構。前後に運動し、弾薬を引き込み装填する。(画像で見えている部分はボルトの一部。ボルトの前後運動によりカバー内側のフィードカムを介して横運動に変換しベルトを引き込む) - ストック/バットストック(銃床)
射手が肩に当てて銃を安定させる部分。底は「バット(台尻)」とも呼ばれる。 - ガスシリンダー(ガス筒)
発射ガスを利用してボルトを動かすためのシリンダー。 - ガスチューブ
発射ガスをガスシリンダーに導くためのチューブ。 - ハンガー
弾薬(アモボックス)を保持する部品。 - トリガーガード(用心金)
トリガー周りを保護し、誤作動を防ぐためのガード。 - トリガー(引金)
引くことで弾を発射させる装置。 - グリップ(銃把)
射手が握るための部品で、射撃の安定性を提供する。 - セイフティレバー(安全器)
押し下げると安全機能がオンになり、誤射を防ぐ。 - ショルダーレスト
展開して肩に載せ、銃を支える役割を持つ。
M60 GPMGの操作方法
- 弾薬の装填:ベルトリンク弾をトレイ上に置き、カバーを閉じます。
- ボルト後退:コッキングハンドルを後方に引き、ボルトを後退させた状態にします。
- 射撃:安全装置を解除し、トリガーを引くとボルトが前進して発射。トリガーを引き続けることで連射が可能です。トリガーを離すと射撃が停止します。
ヘヴィーマシンガン(ブローニングM2)
- バッファーチューブスリーブ
射撃時の反動を吸収し、銃全体の安定性を高める部品。 - トリガー(押鉄)
押し下げることで発射が行われる装置。 - ボルトラッチリリース
ボルトの位置をリリースするためのボタン。モデルによってトリガーの間にボルトラッチを開放するプッシュ式ボタンがある(画像のモデルでは装備されていない) - リアサイト(照門)
銃の後部にある照準器で、正確に目標を狙うために使用される。 - カバーラッチ
トップカバーを開閉する際に使用されるラッチで、カバーのロックを解除する。 - カバー/トップカバー(尾筒蓋)
内部のフィードメカニズムを保護する蓋で、弾薬の装填時に開閉する。 - フロントサイト(照星)
銃口付近に配置される照準器で、リアサイトと合わせて目標を狙う際に使用される。 - グリップ/スペードグリップ(握把)
M2に独特の「スペード」型で、両手で安定させて射撃するためのグリップ。 - コッキングハンドル/リトラクティングスライドハンドル/チャージングハンドル(槓桿)
後ろへ引くことで弾薬を装填する。発射可能な状態にするために使用される。(発射に必要な引く回数は弾薬の装填位置によって異なる) - トライポッド(三脚架)
M2を安定して地面に固定するための三脚で、射撃精度を高める役割を持つ。 - レシーバー(尾筒)
発射メカニズムや給弾機構が組み込まれている銃の中心部分。 - バレル(銃身)
弾丸が加速し通過する部分で、内部にライフリングが施されており、弾道の安定性を保つ。
ブローニングM2の操作方法
- 弾薬の装填:弾薬(ベルトリンク)をフィードトレイ上にセットし、カバーを閉じます。
- 弾薬の準備:コッキングハンドルを後方に引き、撃針を後退させます。(複数回の操作が必要な場合もあります)。
- 射撃:安全装置を解除し、親指でトリガーを押し続けることで発射します。
発射準備完了のためコッキングハンドルを引く回数は、装填方法の違いなどによって異なります。
- カバーを開けて弾薬をセットし、カバーを閉じてから2回引く。
- カバーを開けて弾薬をセットし、エキストラクターを初弾の上に配置させてからカバーを閉じて1回引く。
- カバーを閉じた状態で弾薬を左側から押し込み、カチッと音がするまで押し込んでから2回引く。
- カバーを閉じた状態で弾薬を左側から添えた状態で保持し、その状態で3回引く。
- 不発やジャムが発生した場合は、1回引く。
初弾が薬室の直上に位置し、初弾にエキストラクターが引っ掛かっている状態で1回引くと発射準備が完了します。
弾薬が薬室の直上に配置されていない状態では、その位置まで初弾を移動させるために複数回のコッキング操作が必要になります。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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