HB-PLAZA 入門者にやさしい銃器の話 › フォーラム › 実銃掲示板 › 軽量高速弾と水滴
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えでぃにより5日、 5時間前に更新されました。
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えでぃ
ゲストポル様 毎度お世話になっております。
先日こちらの掲示板でOTH関連のトピックを目にし、おやと思ったので質問させてください。
私がGUN誌等読み漁っていた80〜90年代には、「5.56のような軽量高速弾を使用するライフルは、腔内に水滴が付着した状態で発砲すると銃身にリング状の亀裂が入る」という記述を頻繁に目にしました。すでに処分してしまったので確かではありませんが、大日本絵画の「ガンズ・オブ・ジ・エリート 特殊部隊の最新ウェポン」という大型書の冒頭でも、水滴との衝突による速度変化で発生した衝撃波が、弾底とブリーチで反射、再衝突することが亀裂の原因となると解説されていたと記憶しています。
ところが(コンサルが入っていると思われる)フィクション映像はもとより、演習などのノンフィクション映像でも、銃口にコンXームもつけず水没状態から射撃姿勢をとったりしております。しかるに
1.軽量高速弾と腔内水滴の話が、そもそも私の勘違い
2.そういう事例が稀にあるという程度で、実は大した問題ではない
3.M16A1時代の細い銃身での話で、SS109対応のゴン太銃身等で対応済みのいずれかと推察できるのですが、ぜひご意見とご解説をお願いいたします。
ポル
キーマスター概ねご指摘の通りだと思われます。
ベトナム戦争当時、水没後のM16A1で銃身へのダメージが問題となっていました。
これはM16A1の銃身が細く耐圧性能が低かったこと、高速弾を使用していたこと、小口径であるため大口径よりも排水に時間が掛かることなどが原因です。
銃身内で弾頭が加速中はガスも高速で進んでおり、途中で抵抗により弾頭が減速すると後続のガスが弾頭底面に衝突することで圧力が上昇し、弾頭が減速した付近でリング状の膨らみや亀裂が発生します。
こうした現象は銃身の肉厚が薄いショットガンで起こりやすいですが、ライフルでは小口径高速弾で起こりやすい傾向があります。
M16A1と比較すると現代のライフルバレルは強度が高いため、当時ほどの問題はありませんが、それでも銃身に負荷が掛かることは変わりません。
そのため現在の米軍でも水没後は銃口を下げて排水するよう指導されています。米軍では1968年ごろから水没後のダメージに対処し始めたようで、ベトナム戦争当時の陸軍教育ビデオにも排水手順が紹介されています。
えでぃ
ゲストポル様 早速のご回答、しかも仔細な解説、ありがとうございます。
最近めっきり、水滴問題を聞かなくなり、ネット検索でもひっかからなかったので、自分の痴呆を疑ってしまいましたw
とてもすっきりしました。
更新、たのしみにしております。えでぃ
ゲスト連投失礼します。
質問に書いたOTHは、OTBの誤入力です。- 投稿者投稿