サブマシンガンやマシンガンで利用される「オープンボルト」と、サブマシンガンやライフルで利用される「クローズドボルト」の違いについて解説します。
オープンボルトの構造
マガジンを装填して手動でボルトを後退させると発射準備完了になります。
ボルトは後退した状態を維持します。
トリガーを引くとボルトが前進し、マガジン内の弾薬を薬室内に装填すると同時に発射されます。
弾が発射されるとボルトが後退し、排莢されます。
後退したボルトは後退状態を維持し、再び発射準備完了となります。
オープンボルトの利点
- 構造が単純で製造コストが安い
- 停止状態では薬室が開放されているため銃身を冷却しやすい(マシンガンに最適)
オープンボルトの欠点
- トリガーを引いてから撃発までにタイムラグがあり、ボルトの移動によって命中精度が低下しやすい
- エジェクションポート(排莢口)が開放されているため異物が混入しジャムのリスクがある
- モデルによっては外部からの衝撃によってボルトが前進し暴発のリスクがある
- セミオートモデルでもフルオート化が容易なため民間市場で規制されやすい
クローズドボルトの構造
マガジンを装填して手動でボルトを後退させるとスプリングの力でボルトが前進し、マガジン内の弾薬を薬室に送り込んで発射準備完了になります。
ボルトは前進した状態を維持します。
トリガーを引くと発射されます。
発射後、ボルトが後退し排莢します。
後退したボルトはスプリングの力で再び前進し、マガジン内の弾薬を薬室に送り込んで停止、発射準備完了となります。
オープンボルトではボルトが後退した状態で停止しますが、クローズドボルトではボルトが前進した状態で停止します。
クローズドボルトの利点
- ボルトが前進した状態から発射されるためブレが少なく命中精度が高い
- エジェクションポート(排莢口)が閉鎖されているため異物混入によるジャムが少ない
- サプレッサー使用時に減音効果が高い
クローズドボルトの欠点
- 構造が複雑になりパーツ点数が多いため製造コストが高い
- 停止状態では薬室が閉鎖されているため銃身が冷却されず、マシンガンには適さない
- 高温の薬室に弾薬が保持されることで自然発火による暴発(クックオフ)の危険がある
- マガジンを抜いても弾薬が薬室内に装填されている可能性があり、誤射の危険がある
最後までお読みいただきありがとうございます。
もしご質問やご意見がありましたら、お気軽にX(旧ツイッター)やYoutubeチャンネルでお知らせください。