- QOTs-38はどうやってサイレンサーなしでの消音を可能にしているのですか?
そして、なぜ銃口をマテバのように下につけなければいけなかったのでしょうか。
この銃のどの部分がレーザーポインターのスイッチなのでしょうか?
また、この銃は右手で持つにも関わらず、シリンダーは右にスイングするのですが、欠陥ではないのでしょうか? - A
OTs-38は銃を静音化させる代わりに、静音化させた弾薬を使用しています。
使用弾薬
使用弾薬は「7.62x42mm SP-4」という静音カートリッジが使用されています。
内部にはピストンが備わっており、装薬の燃焼による圧力でピストンが前進し、円柱形の弾が押し出されて発射する仕組みです。
ピストンがカートリッジ内部に留まることで発射ガスの漏れを防ぎ、銃声は銃の操作音と同等の音圧レベルだといわれています。
OTs-38はFSB(ロシア連邦保安庁)の要求でスチェッキンにより製造されたリボルバーですが、SP-4カートリッジは1983年からKGBによってPSSピストルに使用されています。
SP-4はリムレスカートリッジのため、フルムーンクリップを使用し束ねられた状態でOTs-38に装填されます。
バレルの位置
バレルを下側に配置することでマズルジャンプを抑え、速射性と命中率向上を狙ったデザインとなっています。
バレルの上には内蔵型レーザーサイトが組込まれています。
レーザーのスイッチの場所
銃の左側にプレッシャー・スイッチが配置され、グリップした手の親指で押してスイッチオンとなります。
スイッチの後ろにはアンビのマニュアルセイフティが備わっており、ハンマーをコックしてセイフティオンにする「コック&ロック」が可能です。
これにより携帯時の安全性と即応性を高めています。
右側にスイングアウトするシリンダー
OTs-38はシリンダーを右側にスイングアウトして装填と排莢を行います。
付属のレーザーサイトのスイッチは右手親指で操作する設計の都合上、左側にはレーザーのコードが配置されているため左側にスイングアウトできません。
一風変わったスイングアウト方式ですが、これはシリンダーを閉じた際、通常のリボルバーよりバレルとチャンバーの軸線が構造的に高い精度で一致させることができるメリットがあります。
また、シリンダーをスイングアウトするとエジェクターが自動的に飛び出すため、素早いリロードが可能です。
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