上下二連散弾銃(中折れ式)の構造と仕組み

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上下二連や水平二連といったブレイク・アクション(中折れ式)の銃は多種多様で、外見が似ていても内部構造が異なることがあります。

そのため一概に説明できませんが、一般的にどのような構造なのかをご紹介したいと思います。

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上下二連ショットガンの基本構造

Beretta 692 Photo via gunsamerica.com

モデルによって操作方法が異なりますが、上下二連ショットガンの多くはセレクターを有しており、上の銃身と下の銃身のどちらから先に発射するかを選択することができます。

Photo via shootinguk.co.uk
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画像は上下二連ショットガンでよく見られるタイプのトリガーメカです。

銃を折るとヒンジの部分から繋がる棒状のコッキングロッド/コッキングスライドが後退し、それに連結されたハンマーが起こされます。そしてハンマーはシアーに引っ掛かることでハンマーが起きた状態を維持します。

トリガーやシアーは銃を折った段階でセットされるので、弾を装填して折った銃を元に戻せば発射準備完了です。

画像ではハンマーやシアーが1つしか確認できませんが、反対側にもハンマーとシアーがあります。

ハンマーとシアーは対に2個セットで並んでおり、トリガーを引けばそれぞれ独立して順番にハンマーが落ちて撃発します。

「トリガーを引いて両方のハンマーが同時に落ちないのか?」と疑問に思われるかもしれませんが、上の画像のショットガンはイナーシャ・ブロックが備わっており、これにより別々にハンマーが落ちる仕組みです。

つまり、トリガーを1回引くと1個のハンマーが落ち、もう一度トリガーを引くと、残りのハンマーが落ちます。

このイナーシャブロックはセレクターによって移動可能で、上下の銃身のどちらから先に発射するか選択することができます。

イナーシャ・ブロック・システムとは?

イナーシャ(inertia)とは「慣性」という意味ですが、イナーシャ・ブロック・システムは発射時に発生するリコイル(反動)を利用して左右のハンマーが別々に落ちるように切り替えています。

画像は書籍「世界の銃パーフェクトバイブル (3)」で解説されている上下二連ショットガンの構造です。

入門者には分かりにくいかもしれませんが、構造は非常にシンプルです。

起こされたハンマーはシアーによって保持されており、シアーがハンマーを解放するとハンマーが落ちます。そして、シアーはイナーシャブロックの接触によって可動します。

銃のセレクターを操作すると、イナーシャブロックの位置が変わります。位置が変わると2個のシアーのうち1つのシアーと接触し、もう1つのシアーとは接触しません。イナーシャブロックが接触しているシアーは、トリガーを引くとイナーシャブロックが上昇してシアーを動かし、ハンマーを解放して撃発します。

一発目(初矢)の発射により発生したリコイルの慣性でイナーシャブロックが後退しますが、再び前進すると今度は残ったもう一方のシアーに接触します。これによりトリガーを再度引くと、またイナーシャブロックが上昇してシアーを動かし、ハンマーが落ちて二発目(後矢)を発射します。

上図はショットシェルのエジェクション(脱包)について解説した図です。

「銃を折るとコッキングロッドが後退する」と説明しましたが、ハンマーが落ちるとコッキングロッドが前進します。

前進したコッキングロッドは、銃を折る際にエジェクターシアーを固定し、エジェクターシアーはエジェクターを引っ掛けます。

そして銃を続けて折っていくと、やがてエジェクターはエジェクターシアーから解放され、スプリングによってエジェクターがショットシェルを排莢します。

エジェクターシアーはハンマーが落ちていないとエジェクターを引っ掛けないため、銃を折ると発射済みのショットシェルだけが排莢され、未発射のショットシェルは排莢されずにチャンバー(薬室)の中に残ります。

書籍「世界の銃パーフェクトバイブル」は、全くの入門者には内容が難しいかもしれませんが、銃のパーツ名をある程度記憶している人には良い参考書だと思います。

全3冊のシリーズ本ですが、興味のある方は是非ご覧ください。

TOZ34の構造

こちらはロシアの上下二連ショットガン「TOZ 34」の構造です。

トリガー、ハンマー、ファイアリングピンがそれぞれ対になっています。

前のトリガーを引くと右のハンマーが落ち、下のファイアリングピンを叩いて撃発します。

後ろのトリガーを引くと左のハンマーが落ち、上のファイアリングピンを叩いて撃発します。

こうしたダブルトリガーは水平二連のライフルやショットガンで多く見られますが、上下二連でも存在します。

ロッキングブロックによって薬室が閉鎖されています。

銃を折って装填/排莢を行うには、トップレバーを右へ動かします。

トップレバーを右に動かすとロッキングブロックが後退し、ロックが解除されます。

銃を折るとコッキングレバーがシーソーの様に動くことでハンマーが起こされます。

コッキングレバーは左右にあり、それぞれが2つのハンマーを同時に起こします。

あとは手動で排莢と装填を行い銃身を元に戻せば発射準備完了です。

水平二連ショットガンの構造については記事「水平二連散弾銃(中折れ式)の構造と仕組み」をご覧ください。

また、その他のショットガンの構造については記事「散弾銃(ショットガン)の構造:ポンプアクションとオートマチックの仕組み」をご覧ください。

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