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ガトリング砲、バルカン砲、ミニガンの違いとは?

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ガトリング砲、バルカン砲、ミニガン、マイクロガンの違いについて解説します。

ガトリング砲

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ガトリング砲 画像出典:Wikipedia

ガトリング砲(ガトリングガン)は1862年にリチャード・ガトリングによって開発された回転式多銃身機関銃で、世界各国で使用されており、日本では日清戦争で使用されました。

クランクを手動で回して銃身の回転と発射を行う構造で、1903年まで製造。

重力によって弾薬を上から給弾し、複数の銃身を持つためオーバーヒートを起こしにくい特徴があります。

複数の派生モデルが開発され、主に.30~45口径の口径バリエーションが存在します。

バルカン砲やミニガンも、総称として「ガトリング砲」と呼ばれることがあります。

有効射程距離は約200~300メートルで、毎分約200発の発射速度を持ちます。

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画像出典:Tippmann Armory

現代ではチップマンアーモリー社からグロックピストルのマガジンを使用可能な9mm口径のガトリングガンが販売されています。

バルカン砲 / M61バルカン

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画像出典:Wikipedia

低速のプロペラ機から高速のジェット機の時代となり、従来の航空機用マシンガンの発射速度ではターゲットに有効弾を命中させることが困難となりました。

そこで、高速発射可能なマシンガンの開発を進める「バルカン計画」が1946年に始動。

数々の試作を経て1959年に完成したのが、M61バルカン(バルカン砲)です。

1 回の回転で6つの銃身が1発ずつ発射し、非常に高い発射速度を実現しています。

一般的なマシンガンや機関砲はひとつの銃身で高速発射するのに対し、バルカン砲は複数の銃身によって熱や摩擦による負担を分散するため、長寿命で故障が少ない特徴があります。(平均故障間隔は一万発以上)

戦闘機の機銃としてだけではなく、CIWSVADSなど陸海空のあらゆる兵器で使用されています。

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M61バルカン 画像出典:topwar.ru

航空機で使用されるM61バルカンは油圧で銃身を回転させ、電気でプライマー(雷管)を撃発しています。

ファイアリングピン(撃針)で撃発するマシンガンを航空機で使用するとG(重力)を受けて不発が発生しやすいため、M61バルカンで使用される20x102mm弾ではエレクトリックプライマー(電気雷管)を利用しています。

一方、地上設置型など外部電源が使えない場合では、ガス圧を利用した作動方式が用いられています。

装弾数は弾倉の大きさに依存し、搭載機種によってドラムの大きさが異なっていますが、例としてF-15戦闘機では940発が装填され、約6.4秒の連続発射で弾切れになります。

発射速度は毎分6,000発、有効射程距離は約1,500~2,000mです。

公式に確認されたM61バルカン砲による歴史上初の撃墜は、1966年6月29日、F-105戦闘機によるMiG-17戦闘機撃墜でした。

ミニガン

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GAU17 ミニガン 画像出典:Wikipedia

ベトナム戦争当時(1963年)、高速移動する兵員輸送ヘリコプターから地上を射撃する目的で開発された、バルカン砲のミニバージョンがM134ミニガンです。

M61バルカンは20x102mm弾を使用するのに対し、M134ミニガンでは7.62x51mm NATO弾を使用します。

当時アメリカ軍はヘリコプターの火力不足に悩んでおり、 従来のヘリ搭載マシンガンはジャングル戦で敵と交戦距離が近づくにつれて銃身が過熱したりジャムを起こしやすくなる問題を抱えていましたが、バルカン砲によって改善されました。

従来のマシンガンでは難しかったジャングルに潜む敵への制圧射撃が可能になり、ベトナム戦争で活躍しました。

M134Dミニガンでは28Vモーターとバッテリー(鉛蓄電池やリチウムイオンバッテリー)を使用して銃身を回転させ、ファイアリングピンによって撃発する構造です。

発射速度は毎分2,000~6,000発、有効射程距離は約1,000メートルです。

理論上最大毎分6,000発ですが、実際には毎分3,000~4,000発で運用されています。

ミニガンは様々なバリエーションがあり、米陸軍のM134、米空軍のGAU-2/AやGAU-17/A(Mk 77 MOD0)、改良型のM134D、特殊用途向けのXM196等々があります。

ミニガンの射程距離が長い理由

通常サイズのミニガンの銃身長は21.85インチですが、7.62x51mmを使用する同等サイズのライフルと比較しても、最大射程距離はほとんど同じです。

ミニガンだから特別に弾の飛距離が長いということはありません。

しかし、大量の弾を短時間に発射することが可能なため、ライフルより長い有効射程距離を持ちます。

マイクロガン

7.62x51mm弾を使用するミニガンをさらに小型化し、5.56x45mm弾を使用する「マイクロガン」が複数存在します。

XM214

ひとつは、1970年代にゼネラルエレクトリック社によって試作されたXM214マイクロガンです。

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XM214 画像出典:modernfirearms.net

マイクロガンは5.56x45mmを使用することから射程が短くパワーも小さいため、航空機から地上を射撃したり、地上から航空機を射撃するには能力不足でした。

そのため軍に採用されることなく、1990年にカタログから消えることとなりました。

当初は航空機搭載向けに開発されたXM214でしたが、後に携行可能な「GE シックスパック(GE Six-Pak)」システムも試作されました。

シックスパックの重量は約38.5kg(弾薬1,000発込み)で、二人での運搬を想定していました。

本体重量は約12.2kg、電動式で500発弾倉2個がセットになっています。

発射速度は毎分400~4,000発(最大6,000発)で、電子制御によるバースト射撃制限機能などを持ちます。

陸軍は興味を示さず採用には至りませんでしたが、GEによる興味深い挑戦でした。

XM556

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XM556 画像出典:emptyshell.us

そして2016年、エンプティーシェル社によってコンパクトなXM556マイクロガンが開発されました。

銃身長10インチまたは16インチと、コンパクトさが特徴です。

5.56x45mm弾を使用し、毎分2000/6000発の発射速度が可能となっています。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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