ガトリング砲について質問します。
ガトリング砲という分類のバルカン砲というモデル。
バルカン砲というモデルの波形でミニガンという関係性は合っていますか?
バルカン砲とミニガンはそれぞれ有効射程はどのくらいですか?
ミニガンに関してはなぜ、7,62mmなのにあんなに飛ぶのですか?(ARと比べて)
それぞれ以下の違いがあります。
ガトリング砲、バルカン砲、ミニガンの違いとは?
ガトリング砲
1862年にリチャード・ガトリングによって開発された回転式多銃身機関銃です。
クランクを手動で回して銃身の回転と発射を行う構造です。
バルカン砲やミニガンも、総称として「ガトリング砲」と呼ばれることがあります。
有効射程距離は約200~300mです。
バルカン砲 / M61バルカン
低速のプロペラ機から高速のジェット機の時代となり、従来の航空機用マシンガンの発射速度ではターゲットに有効弾を命中させることが困難となったため、高速発射可能なマシンガンの開発を進める「バルカン計画」が1946年に始動しました。
そして数々の試作を経て1959年に完成したのがM61バルカン(バルカン砲)です。
戦闘機の機銃としてだけではなく、CIWSやVADSなど陸海空のあらゆる兵器で使用されています。
バルカン砲は油圧や電気モーターを使用して銃身を回転させています。
有効射程距離は約1,500~2,000mです。
ミニガン
ベトナム戦争当時(1963年)、高速移動する兵員輸送ヘリコプターから地上を射撃する目的で開発された、バルカン砲のミニバージョンがM134ミニガンです。
M61バルカンは20x102mm弾を使用するのに対し、M134ミニガンでは7.62x51mm NATO弾を使用します。
有効射程距離は約1,000mです。
ミニガンに関してはなぜ、7,62mmなのにあんなに飛ぶのですか?
通常サイズのミニガンの銃身長は21.85インチですが、7.62x51mmを使用する同等サイズのARと比較しても、最大射程距離は殆ど同じです。
ミニガンだから特別に弾の飛距離が長いということはありません。
しかし、大量の弾を短時間に発射することが可能なため、ライフルより長い有効射程距離を持ちます。
マイクロガン
7.62x51mm弾を使用するミニガンを更に小型化し、5.56x45mm弾を使用する「マイクロガン」が複数存在します。
一つは、1970年代にゼネラルエレクトリック社によって試作されたXM214マイクロガンです。

XM214 Photo via modernfirearms.net
マイクロガンは5.56x45mmを使用することから射程が短くパワーも小さいため、航空機から地上を射撃したり、地上から航空機を射撃するには能力不足でした。
そのため軍に採用されることなく、1990年にカタログから消えることとなりました。

XM556 Photo via emptyshell.us
そして2016年、エンプティーシェル社によってコンパクトなXM556マイクロガンが開発されました。
銃身長10インチまたは16インチと、コンパクトさが特徴です。
5.56x45mm弾を使用し、毎分2000/6000発の発射速度が可能となっています。