
ご質問を頂きました。
「ダブル・カーラム・マガジン」とは、どういう構造をしているのでしょうか?
また、その長所と短所についても教えていただきたいです。
ダブルカアラム・マガジン/ダブルカラム・マガジン(Double Column Magazine)は、「ダブルスタック(マガジン)」、「スタガードマガジン」とも呼ばれる「複列弾倉」です。
これはそれぞれの弾薬がマガジンの底部から交互に配置され収納される構造のマガジンです。
シングルカラム・マガジン(シングルスタック)

マガジン内で弾薬が一列に並んで給弾されるマガジンは、「シングルカラム・マガジン(単列弾倉)」や「シングルスタック・マガジン」と呼ばれます。
歴史が長くシンプルな構造のため、比較的信頼性の高い傾向があるデザインですが、実際の信頼性は製品のクオリティーによります。

シングルカラム・マガジンは幅が小さいため、銃のフレーム幅もスリムになり、グリップしやすいデザインです。
その一方、同等のサイズのダブルカラム・マガジンと比べて装弾数が少ないというデメリットがあります。
ダブルカラム・マガジン(ダブルスタック)

マガジン内で弾薬がジグザグに並んで給弾されるマガジンは、「ダブルカラム・マガジン(複列弾倉)」、「スタガード・マガジン」、「ダブルスタック・マガジン」などと呼ばれます。
ダブルカラム・マガジンはハンドガン、ライフル、アサルトライフル、サブマシンガン、マシンガンなどで広く使用され、現代の銃器の世界では非常にポピュラーな構造です。
特に携帯性を重視するハンドガンでは、その短い長さで大容量の装弾数を得られる長所が活かされます。
しかし、ダブルカラム・マガジンは同サイズのシングルカラム・マガジンと比べると幅が厚くなり、それに伴ってフレームサイズも厚くなるため、グリップが太く握りにくい場合があります。

シングルフィード・マガジン

ダブルカラム・マガジンは複列ですが、マガジンの上部で一列になるマガジンが存在します。
こうしたマガジンは、「シングルフィード・マガジン」と呼ばれます。

ピストルやサブマシンガンではポピュラーな給弾方法です。
ダブルフィード・マガジン


ダブルフィード・マガジンはマガジン上部の幅が広く、弾薬が複列のまま左右交互に薬室へ装填されます。
ライフルやサブマシンガンでは多い設計ですが、ピストルでは利用されることが少ないといえます。
シングルフィードはマガジン上部が狭くなっているため、携帯性が重要となるピストルにおいてスライド幅を狭く設計できたり、トリガーバーなどパーツを配置しやすくなります。また、薬室に至るフィードランプは一つで済みます。
一方ダブルフィードでは、フィードランプを二つ用意したり、あるいは幅を広く取る必要がありますが、マガジン内の弾薬の動きがスムーズでジャムが少ない傾向がある設計です。
また、ダブルフィードはマガジンへ弾薬を装填する際にマガジンの上から直接弾薬を押し込むだけで装填可能ですが、シングルフィードでは弾薬をマガジン内に押し込みながら新しい弾薬を前方から滑り込ませるため、装填に手間が掛かります。