プローンとニーリング、そしてスタンディングに引き続き、元SEALスナイパーのカイル・ディフォーによるレクチャーです。
スリングの使い方とレディー・ポジション
今回はスリング(負い紐)の使い方についてですが、動画に登場する用語を先に紹介します。
シングル・ポイント・スリング: スリングの輪を胴体に巻き、銃の一ヶ所に繋がれたスリング
ツー・ポイント・スリング: 銃の二ヶ所に繋がれたスリング(動画のスリング)
スリー・ポイント・スリング: 胴体に巻き、使用状況に応じて銃の位置を瞬時に調節できるハーネス状のスリング
ネックレス: スリングを使用して首から銃を提げる方法
ハイ・レディー: マズル(銃口)を上に向けた待機の状態
ロー・レディー: マズルを下に向けた待機の状態
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私が今使用しているのはツー・ポイント・アジャスタブル・スリングです。私のはミッド・マウント(銃の中央に繋ぐ)ですが、スリングには様々な種類があります。シングル・ポイント、ツー・ポイント、スリー・ポイントなどありますが、スリー・ポイントは現在では古いタイプとなってしまい使われなくなりました。最近はシングル・ポイントとツー・ポイントが最もよく見られます。
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シングル・ポイントは銃の一ヶ所に繋ぐタイプで、ほとんどの人はキャッスル・ナット(AR-15の場合)の場所に繋いでいます。シングル・ポイントは銃が身体に固定されずにブラブラするので、その点を理解して扱えたら良いでしょう。
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私が好きなのはツー・ポイント・アジャスタブルで、このように手元で締めたり弛めたりできるので、あらゆる状況に対応できます。
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(スリングを装着する位置を決めるために)まず最初に銃を正しく構えます。するとどこに空きスペースが生まれるかが分かります。この銃の場合、レールの前方より後方の方がスペースがあるので、私はミッド・マウントをレール後方に装着しています。前後ともQDマウントなので私が所有する他の銃にも同じスリングが使用できます。
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人によってはスリングの長さを調整して命中精度を高めています。姿勢に合わせてスリングを締めて銃を身体にぴったりと固定できますが、軍や警察などタクティカルな状況次第ではそのような暇はないかもしれません。一般的に私はパトロールや歩行時、乗車時などの際、右利きの私は左腕にスリングを通して(たすきがけで)使用します。
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(銃を撃つ必要が生じた際に)もし時間が許すなら、左腕をスリングから抜いてネックレスにします。その理由は、この状態だと銃を自由に動かすことができ、ハイ・レディー・ポジションにしたりリロードしたりと自由があるからです。
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他のツー・ポイント・アジャスタブル・スリングの使い方として、私が「リバース・スリング」と呼んでいる方法があります。このようにネックレスの状態から右腕をスリングに通してスリングを少し締めますが、これはレーザーなどを使用する際に便利で、ニーリング時にも良い方法です。スリングできつく固定でき、マガジンを膝の上に置けば安定します。
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私はほとんど「ネックレス」ばかり利用していますが、レディー・ポジションは非常に重要です。スリングが正しく扱えていなければレディー・ポジションはうまくいかないでしょう。以前基本的な銃の持ち方に触れましたが、このようにレンジではマズルを上げて片手で持ちます。逆にマズルを下げる場合は、身体に対して銃を寝かせます。
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では次にウォーキング・ポジョションについてです。パトロール中など、この場合は銃を寝かせずに、少し立てて保持します。こうするとターゲットを狙う際に銃を回転させることなくそのまま狙えます。マガジンは身体に触れそうな位置にきていますね。この状態だと7~10ヤード程度では非常に早く問題なく対応できます。
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次はハイ・レディーについて。スリング・ポジションは非常に重要で、多くの人がスリングが邪魔をしてハイ・レディーができません。ハイ・レディーが可能な場合、光学機器などサイトが身体に触れそうな位置で保持します。そして、銃を垂直に立てるのではなく、少し倒して視界を確保してください。
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この状態で銃を構えるには、銃を前方に押してストックを肩に当てます。
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そしてロー・レディー・ポジションの場合。
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他の使い方では、銃を背中に回してスリングを締めたら銃が身体に固定されて両手が自由になります。スリング・ポジションやレディー・ポジションは非常に重要なので練習しましょう。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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