PR

銃のプレスチェック(薬室装填確認)は必要?

ピストル画像

皆さんからいただいた、「銃の疑問」に回答します。

自分が若い頃からこのサイトにお世話になってます、銃についての正しい情報がとても手軽に調べられるので重宝してます、これからも銃器初心者さんの正しい知識の為に応援してます。
さて質問ですが、1911や2011の(S&Wだとかの一部モデルを除く)ようなエキストラクターが露出していないピストルで初弾をしっかり装填してるか確認するために、スライドを若干引いて確認するのは理解できるんですが、グロックだとかのエキストラクター兼インジゲーターが見える、触れる、銃でのスライドを引いて確認するのには何か意味はあるのでしょうか?個人的にわざわざ閉鎖不良のリスクを冒してまでスライドを引くよりもインジゲーターで確認したほうが動作も少なく確実に思えるんですが…。勿論他人や敵が持ってる銃を戦闘中使う場合は、落としたり汚れてたり被弾してたり血が付いてたり、あらゆる可能性がある為スライドを引いて動作を確認するのは理解できます。最近のシューターさんやタクティカルトレーニングの動画ですと自身が撃つ前にその動作をする事を多く見るので疑問に思い質問させていただきました。

プレスチェック(薬室装填確認)は必要?

当サイトを長くご覧いただきありがとうございます。今後ともよろしくお願いします。

この質問は恐らく正解が存在しないと思われますので、私見を述べて回答とさせていただきたいと思います。

ローディングインジケーターや薬室を確認するためにスライドを引く「プレスチェック」は不要だと考えます。

恐らく、銃に精通した人間であるほど、これらの機能や行為は不要と考えるはずです。

ですが、銃に精通していない一般ユーザーを対象とした場合、装填の有無を知らせることが安全に繋がる可能性がありますし、そういった機能があればメーカー側の立場としても、「ローディングインジケーターがない危険な銃を製造販売した」という訴訟を回避することができます。

プロのインストラクターが素人である生徒を相手に薬室確認方法を教えることは理解できますが、もしインストラクター本人がその内容を自分が管理する銃で自ら実行しているとしたら、私はそのインストラクターのスキルに不安を覚えて信用できなくなります。

ご指摘の通りプレスチェックは閉鎖不良の原因となり得る他、薬室装填は装填時の音の違いで聞き分けることができるため、あえて確認する必用もなく、薬室装填を基本として扱うユーザーにとって不要といえます。(自分で装填したことを忘れる人は少ないでしょう。特に習慣化している人にとっては尚更です)

銃は常に装填されているものとして扱うため、その都度確認しなくても安全に扱うことができます。

HK VP9 (SFP9) Photo via HK

確認が必要な状況として第三者が管理する銃を扱うケースが考えられますが、例えば私が射撃場で他人の銃を射撃するとき、銃を渡した人物から薬室装填されていることを伝えられていなかったら、普段通りスライドやボルトを引いて初弾を薬室に装填する操作を実行します。(薬室装填された銃を他人に渡すのは安全上問題がありますが)

不確実なインジケーター確認作業や閉鎖不良の原因となるプレスチェックを行う理由がありません。

私は実戦経験がありませんが、仮に実戦であったとしても同様で、銃を操作して薬室内の未発射の弾薬を排出したとしても気にしないでしょう。

時間に余裕があれば排出された弾薬をキープして再利用可能ですし、時間に余裕がない状況では薬室装填を確認することなく初弾装填操作を行った方が確実です。