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小型拳銃にサプレッサー(サイレンサー)が使われない理由

ピストルとホルスター画像

皆さんからいただいた、「銃の疑問」に回答します。

1911系のサブコンパクトモデルでかつ9mmあるいは.45の弾薬を使用するもので、
サプレッサーを装着した例を探したのですが見つけることが出来ませんでした。
これは何か理由があってのことだったりするのでしょうか?

コンパクトピストルにサプレッサーは不向き?

サプレッサーの画像
Photo via Wikipedia

サブコンパクトピストルでもサプレッサーを使用することは可能です。

ですが、1911ピストルに対応する、銃口にネジが切られたサプレッサー用スレデッドバレルで銃身長3インチの製品はあまり多く販売されていません。

1911ピストル用スレデッドバレルでは4.5インチ~5インチが主流です。

これには、「サブコンパクトピストルは作動の安定性の問題から、利用可能な弾薬の種類が限られる」という理由があるのですが、単純に「銃声が大きいから」という理由もあります。

同じ弾薬とサプレッサーを使用したとき、銃身長が短い方が銃声が大きく、銃身長が長い方が銃声が静かになります。

圧力と時間の関係画像

銃身内の圧力(腔圧)を表すと、この図のようになります。

装薬が燃焼しガスが発生すると、圧力が急上昇し、弾頭が加速を始めると緩やかに圧力が低下します。

銃身長が短い場合、銃身内が高圧状態のまま弾頭が銃口を離れるため、高圧が空気を振動させて大きな銃声になります。

このことから、サプレッサーを装着して銃声を抑えたい場合は、銃身が長い方が効果的です。