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.348ウィンチェスターの衰退とモデル71ライフル生産終了の理由

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ウィンチェスター71 Photo via shootingtimes.com

皆さんからいただいた、「銃の疑問」に回答します。

348 Winchester の衰退とWinchester model 71の製造中止の理由を教えてください。

.348ウィンチェスターとウィンチェスター71について解説します。

.348ウィンチェスターとは?

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Photo via Wikipedia

.348ウィンチェスター(.348win)は1936年に開発され、流通量は少ないですが現在も市販されているライフル弾です。

レバーアクションライフルであるウィンチェスター・モデル71に使用する弾薬として開発されました。

レバーアクションライフルは、弾薬が縦に並んで収納される「チューブマガジン」を利用しており、弾薬を縦に並べると「先端が尖った弾頭」と「プライマー(雷管)」が接触し暴発の危険があります。そのため、レバーアクションライフルには先端が平らな「フラットノーズ弾頭」が利用されます。

.348winはレバーアクション用としては強力なパワーを持ち、250グレイン弾頭では銃口初速2350fps、マズルエナジーは3060ft-lbsに達します。

ウィンチェスター モデル71とは?

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ウィンチェスター71 Photo via shootingtimes.com

ウィンチェスターモデル71は、1935年から1958年まで製造されていたレバーアクションライフルです。(1980年代や2010年代に復刻版で再販されたことがあります)

モデル71は「ウィンチェスターモデル1886」を改良したモデルで、強力な.348winを使用するライフルとして開発されました。

手動のレバー操作によって「チューブマガジン内の弾薬を薬室に装填」「ハンマーをコック」「薬室内の弾薬(薬莢)を排莢」を行います。

熊猟など、大型の獲物を狩るハンターに多く利用されました。

ウィンチェスター71生産終了の理由

ウィンチェスターモデル71の生産が終了した理由は人気の低迷です。

人気が低迷した背景には以下の原因があります。

  • .348ウィンチェスター(.348win)はモデル71レバーアクションライフルのために開発された特殊な弾薬で、一般的に他のライフルで利用されない特殊な口径となっている。
  • .348winは.50-110 WCFをネックダウンし弾速が向上したものの、時代とともにユーザーが空力特性を注視するようになった。
  • .348winはレバーアクション専用としてチューブマガジンに適したフラットノーズの弾頭を使用するため、空気抵抗が大きいことで減速率が高く、ユーザーはより長い射程距離を期待できる他の弾薬に注目するようになった。
  • レバーアクションライフルであるモデル71は銃の上へ排莢するためスコープを搭載するのが困難である一方、スコープ搭載可能なボルトアクションライフルの需要が高まった。(第二次世界大戦後に民間市場ではスコープの需要が増加した)
  • ユーザーの減少に伴って使用弾薬である.348winの流通(販売数と製造数)が減少し、入手しにくくなった。
  • レバーアクションライフルを楽しみたいユーザーは、より安価なモデルに移行した。

モデル71は1935年から1958年まで約7万丁が製造され、現在でも中古市場で入手可能です。

また、.348winはホーナディーやバッファローボアから販売されています。