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ライフルの構造:ローリングブロック、レバーアクション、ボルトアクション、ガス作動の構造とは?

銃の画像
画像出典:Wikipedia

銃身を持つ全長が長い銃(長銃=ロングガン)が発明されたのは1300~1400年代頃だといわれています。

ライフルの語源はバレルに刻まれたライフリング(線条/旋条)から由来し、ライフリングが発明されマスケット銃に使用され始めたのもこの時代でした。

当初は回転しないストレート・ライフリングが使用されていましたが、1742年から弾の直進性を高める目的として弾を回転させるライフリングが登場しています。

銃の進化には当時の最新技術が注がれ、銃を見れば当時の技術力が垣間見れます。

火薬の力を利用して筒(銃身)の中から弾を撃ちだす方法は様々であり、いかに効率よく短時間に連続発射できるかという問題を解決するため、多種多様な閉鎖方式が考案されました。

銃身内部で火薬を燃焼させ弾を発射するには、銃口の反対側を閉鎖する必要があります。

閉鎖と開放をどのようにして行うかは銃の性能や信頼性に直結する問題であるため、閉鎖方式の発明は銃の進化に大きな影響を与えました。

今回はライフルの構造について解説します。

ローリングブロック

銃の歴史上、様々な閉鎖方式が考案されましたが、単純でありながら信頼性が高く成功した閉鎖方式のひとつがローリングブロック方式です。

閉鎖と開放を手動で行います。

弾を薬室に装填し、ブリーチブロック(紫)を閉鎖すれば、トリガーを引くだけでスプリング(板ばね)の力でハンマーが落ちて撃発します。

撃発の瞬間はハンマーがブリーチブロックを押さえているため閉鎖が保たれ、高圧ガスを後ろへ漏らすことなく銃口方向へ弾を押し出します。

発射後はハンマーとブリーチブロックを起こし、薬莢を抜き取るという作業を手動で行わねばなりませんが、当時は画期的発明でした。

レバーアクション

銃の画像
ウィンチェスター1873 画像出典:guns.fandom.com

ウィンチェスター1873を例にレバーアクションの構造を解説します。

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チューブマガジンを利用し、弾薬は銃身の下で一列に並んでいます。

ハンマーがコックされており、発射準備完了状態です。

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トリガーを引くとハンマーがファイアリングピン(撃針)を叩き、ファイアリングピンは弾薬の雷管を叩いて発射されます。

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レバーを下げるとファイアリングピンが後退しハンマーをコックします。

同時にボルトが後退して排莢し、キャリアーが上昇して次弾を銃身軸上へ移動させます。

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レバーを元の位置に戻す途中、ボルトが前進して次弾を薬室内に装填します。

レバーを最後まで戻すとキャリアーが下降し発射準備完了となります。

ボルトアクション

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画像出典:remington.com

レミントンM700を例にボルトアクションの構造を解説します。

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ボルトアクションは手動でボルトを前後させることで装填と排莢を行います。

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レミントンM700は内蔵型固定マガジンを採用し、銃の内部に5発装填可能です。

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ボルトを前進させるとマガジン内の最上部の弾薬が薬室へ装填されます。

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最後にボルトハンドルを下げてボルトを回転させると薬室が閉鎖され、ロックされます。

これで発射準備完了です。

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ボルト先端には2つのラグがあり、ボルトが回転することでボルトを固定し、発射時の反動やガス圧に耐えてボルトが後退不可能な状態となっています。

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ボルト内部にはストライカー(撃針)があります。

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トリガーを引くとシアーがストライカーを解放し、スプリングの力でストライカーが弾薬の雷管を叩いて発射されます。

オートマチック・ライフル(ガス作動)

自動式ライフル(オートマチックライフル)の多くは装薬の燃焼により発生する高圧ガスを利用する「ガス作動方式」が採用されています。

初弾のみ手動で薬室に装填し、あとはトリガーを引くだけでスプリングとガス圧によって自動的に装填と排莢を行います。

トリガーを引くとハンマーが落ちてファイアリングピン(撃針)を叩き、弾薬の後部に配置されたプライマー(雷管)に衝突して撃発します。

弾は高圧ガスに押し出されて銃身内を加速し、弾がガスポート(バレル内の小さな穴)に到達するとガスがガスシリンダー内を充満し、ガスシリンダー内のピストンを後方へと押します。

するとピストンと一体化したボルトキャリアーがハンマーを起こし、ハンマーはシアーに引っ掛かり固定されます(セミオートの場合)。

一方、フルオートの場合はトリガーを引き続けている限りハンマーはトリガーと連動したシアーに引っ掛からず、代わりにボルトキャリアーと連動するフルオートシアーに引っ掛かり、起きたハンマーは再びファイアリングピン(撃針)を叩き弾薬を撃発させます。

ガス圧を利用した最初の銃

装薬の燃焼で発生するガスを銃の作動に利用できないかと考えたのは、アメリカの銃器発明家、ジョン・M・ブローニングでした。

銃口にガス圧を受けるカバーを装着したレバーアクション・ライフルを考案し、1892年に特許が取得されています。

このアイディアは後のコルト・ブローニングM1895重機関銃に利用され、トリガーを引くだけで連続射撃が可能なガス作動方式が流行し現在に至ります。

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画像出典:thefirearmblog.com

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