なぜ弾丸は回転する必要があるのでしょうか?
回転しないとどうなるのでしょうか?
今回は弾に回転が必要な理由について解説します。
回転による直進性の維持
物体が自転すると回転軸が安定し姿勢を維持するという特性(ジャイロ効果)があります。
この特性を利用して弾丸を回転させることで直進性を保ち、高い命中精度を得ることができます。
回転するコマの回転速度が遅いと自立できずに倒れます。
弾も同様に、回転が足りないと空気抵抗によって弾の向きが変わり、命中精度が低下します。
逆に回転が速すぎてもバランスを崩して命中精度が低下するため、弾の種類(重さ)に合わせて適正な回転速度を与えなければ高い命中精度を得られません。
まれに「回転によって威力が増す」と誤解されることがありますが、弾の回転と威力は無関係です。
重い弾には速い回転が必要
一般的に弾は重量が重いほど全長が長くなる傾向があります。(一部例外あり)
重い弾(長い弾)には速い回転が必要です。
これは背の高いコマを安定して長時間回転させるには「より速い回転速度」が必要になるのと同じ理屈です。
弾が横倒しの状態で紙のターゲットに命中すると弾の形をした楕円形の穴が空きます。
これを鍵穴に似ていることから「キーホール」と呼びます。
キーホールは弾の回転速度に問題がある証拠となるため、バレル(銃身)内のライフリングが摩耗していないかといった確認が必要になります。
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