弾薬を燃やすとどうなる? 火の中に入れて発火させることは可能?

ご質問を頂きました。

某24時間ドラマの1シーンにて、空き缶の中に弾を入れてその上に草をかぶせて火を着け、弾に引火し発火。
そちらの方に敵の注意をそらすという場面があったのですが、これは可能なことなのでしょうか?

弾薬を加熱すると発火します。

弾薬に使用されるスモークレスパウダー(無煙火薬)の発火温度は約160~200℃、ブラックパウダー(黒色火薬)では約450℃です。

草を燃やして弾薬の内部を160℃以上に加熱するにはある程度の時間が必要なため、それなりの草の量を用意する必要があると考えられますが、条件が整えば不可能ではありません。

ただ、少量の草では加熱が不十分で発火は困難でしょう。

弾薬を使用した実験

サミー (SAAMI – Sporting Arms and Ammunition Manufacturers’ Institute)が公開したこの動画は、火災現場の弾薬はどのようなリスクがあるか、実際のテストを通じて消防士に伝える目的で制作されました。

映画で弾薬が引火して爆発するシーンがありますが、現実は異なることがよくわかる内容になっています。

12ゲージのショットシェルを発射

弾薬を薬室に装填せず、裸の状態で撃発させました。

Photo via National Shooting Sports Foundation | NSSF

結果:チャンバー内以外では非力で、ダンボール紙すら貫通できません。

パウダーも不完全燃焼し散乱します。

強力な.500S&Wマグナムカートリッジを発射

Photo via National Shooting Sports Foundation | NSSF

結果:15.9mm厚の石膏ボードをギリギリ貫通できません。

薬莢は裂けてバラバラです。

.416レミントンマグナム弾を発射

Photo via National Shooting Sports Foundation | NSSF

.500S&Wも他の弾薬と同様の結果です。

高さ約20メートルから弾薬を落下させるとどうなる?

Photo via National Shooting Sports Foundation | NSSF

結果:殆ど撃発しない。

撃発しても、他の弾薬に引火することはない。

弾薬を撃ったらどうなる?

Photo via National Shooting Sports Foundation | NSSF

結果:殆ど撃発しない。

撃発しても、他の弾薬に引火することはない。

弾薬に爆薬を付けて爆発させたらどうなる?

Photo via National Shooting Sports Foundation | NSSF

結果:殆ど撃発しない。

撃発しても、他の弾薬に引火することはない。

ブルドーザーで弾薬を轢いたらどうなる?

Photo via National Shooting Sports Foundation | NSSF

結果:殆ど撃発しない。

撃発しても、他の弾薬に引火することはない。

2万8千発の弾薬を燃やすとどうなる?

Photo via National Shooting Sports Foundation | NSSF

結果:撃発するが消防士が装備するプロテクターを破壊できるパワーは無いため、消火活動に支障なし。

トラックに積載された弾薬が燃えたらどうなる?

Photo via National Shooting Sports Foundation | NSSF

結果:撃発するが威力が弱く消火活動に支障なし。

まとめ

小火器の弾薬の装薬は燃焼しますが爆発はしません。

弾が裸の状態で撃発すると弾頭より軽い薬莢の方がよく飛び、薬莢はチャンバーの外では撃発時に発生する圧力に耐えられず裂けてしまいます。

だからといって弾薬を雑に扱って良いということではなく、実際の効果を知ることは銃を安全に扱うためにプラスとなる知識だと思われます。

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