ショットガンの構造

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ショットガン(散弾銃)はスラグ(一発弾)や散弾(複数の弾)を発射させる銃であり、狩猟、スポーツ、軍/警察の各分野で幅広く使用されています。

その起源は定かではありませんが、主に狩猟の世界で発展したショットガンは近距離で絶大な威力を発揮し、軍用としては第一次世界大戦以降、塹壕戦やジャングルで活躍しました。

現在でも狩猟やスポーツ用途は勿論、軍用としても世界で使用され続けています。

 

 

ショットガンの射程距離

銃の射程距離は銃本体よりも使用する弾薬によって大きく異なります。これはショットガンにおいても同じであり、一般的に散弾の粒が大きいほど遠くへ飛ぶ傾向があります。

ショットガンの有効射程距離は概ね50m以下と、ハンドガンとほぼ同様の距離ですが、最大射程距離(最大到達距離)は弾薬によって大きく異なります。

口径12ゲージのショットガンを使用した場合、直径0.08インチ(2.032mm)のNo.9(9号)は約190mから200mまで到達します。

対人用としても使用される直径約0.33インチ(8.382mm)の00Buck(ダブルオーバック)では、約537mから約558mまで到達します。

2,000mから6,000m以上の最大射程距離を持つライフル弾と比較するとショットガンの最大射程距離は短く感じられますが、日本でもハンティングやスポーツ用途で使用されることも多いので、シューターはこの距離を頭に置きながらターゲットの向こう側に注意して安全に射撃を楽しんでいただきたいと思います。

 

 

ショットガン登場の歴史

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ショットガンは散弾を撃つことができるが、人が手に持って射撃できる”銃”が誕生した1300年代のマズルローディング・ライフルでも散弾が使用できるため、歴史上最初に散弾を使用した銃は定かではありません。しかし、1700年代には散弾を撃つことを目的として設計されたショットガンが存在し、1800年代後半には短時間に装填と排莢を連続して行えるリピーティング・ショットガンが米国で登場しています。

代表的なものに1883年に登場したグリップ部をスライドさせて操作するバージェス・ショットガン(Burgess Shotgun)や、1884年に登場したポンプアクション方式のスペンサー・ショットガン(Spencer Shotgun)などがあります。

初期のリピーティング・ショットガンで成功を収めたのは、1887年に登場したレバーアクション方式を採用しジョン・M・ブローニングによる設計のウィンチェスターM1887でした。

 

1887shotgun001ウィンチェスターM1887(上)とウィンチェスターM1893(下) ウィンチェスター博物館にて筆者撮影

 

 

ポンプアクション(スライドアクション)・ショットガン
Pump Action Shotgun (Slide Action Shotgun)

レバーアクション方式で最初に成功したショットガンはウィンチェスターM1887ですが、ポンプアクション(スライドアクション)ショットガンで最初に成功を収めたのはウィンチェスターM1893であり、ウィンチェスター社が初めて製品化したポンプアクション・ショットガンでした。

フォアエンドを前後にスライドさせるだけで連続して撃てるシステムは速射性に優れ、M1887は改良を続けられた後に第一次世界大戦時ではトレンチガン(トレンチ=塹壕)と呼ばれ、塹壕戦で活躍しました。

ポンプアクションは確実な作動に定評があり、製造コストが安いことや、強力な弾薬にも耐えられるタフさを持つというメリットがある反面、ポンピングの作動音が大きいというデメリットがあります。これは使用する状況によっては注意を必要とするでしょう。

 

 

ポンプアクション・ショットガンの構造

ポンプアクション方式を採用をしたショットガンの歴史上で最も知名度が高くロングセラーであるのが、レミントンM870シリーズ。

下の図はレミントンM870の内部構造と作動原理を表しています。

 

 

M870のマガジンはチューブ式で銃身の下に備わっています。

装填は銃の下側(ローディングポート)から一発ずつショットシェルチューブマガジンに押し込んでいきます。

(専用のスピードローダーを使用すれば全弾を一気に装填することも可能です)

 

ショットシェルがチューブマガジン内に収まると、シェルラッチ(上図には描かれていない)がストッパーの役目を果たし、ショットシェルが後方へ飛び出すのを防いでいます。

シェルラッチはレシーバーの左右両面内側に存在し、ショットシェルの底面の端を後方から支えます。

 

フォアエンドを手動で後ろへスライドさせると、フォアエンドと連結したアクションバー(上図の黄色い長い板状パーツ)によりブリーチボルト(上図緑色の大きなパーツ)が後退します。

すると同時にシェルラッチが解除され、ショットシェルがマガジンスプリングによってチューブマガジンから後ろへ飛び出します。

 

続いてフォアエンドを手動で前進させるとキャリアー(オレンジ色の長いパーツ)が一旦上昇して下降します。

キャリアーはショットシェルを上へ押し上げることからエレベーターとも呼ばれます。

ブリーチボルトが前進するとショットシェルが押されて薬室内に装填されます。

フォアエンドを前後させるとハンマーが起きてロックされると同時に、アクションバー・ロック(上図紫色のパーツ)が持ち上がってアクションバーの後ろに接触します。

アクションバー・ロックはアクションバーが後退するのを防ぎ、これによりフォアエンドがロックされて後退できなくなります。これは薬室を完全閉鎖するための安全装置として機能します。

 

トリガーを引くとハンマーがシアーから解放されて落ち、ファイアリングピンを叩いて撃発します。

また同時にトリガーを引くことでアクションバー・ロックが解除され、フォアエンドが後退可能な状態に戻ります。

フォアエンドを後退させると薬莢が排莢されると同時に、次弾がキャリアーの上に飛び出します。

以上の繰り返しにより連続射撃が可能です。

 

上の図は説明に必要な最低限のパーツだけを描いています。制作段階でキャリアドッグなど細かいパーツも描いたのですが、二次元で再現するには複雑化するのでボツとしました。

 

 

オートマチック・ショットガンの構造

Photo via imgur.com/RR80SD4
Photo via imgur.com/RR80SD4

上のGIF画像はベネリ社ラファエロ(セミオートマチック・ショットガン)の構造を表しています。

反動を利用してロックを解除する仕組みですが、基本動作は手動式と似ています。

手動式とは異なり、ブリーチボルトの前進にはストック内に配置されたスプリングの力を利用しています。

 


 
 
 
 
 
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