銃に関するあらゆる疑問に答えるQ&Aです。
皆さんからいただいた質問と回答をまとめました。
- フレームとスライドをニコイチに?
- ピカティニーレール vs M-LOK
- ピストルのピンを修正する方法
- 最終弾発射後は空撃ちになる?
- レイル付きステンレスモデルは存在する?
- ベレッタ92は改善された?
- アンダーレイルは削り取れる?
- ステンレスモデルの表面処理とは?
- フルサイズピストルは不人気になった?
- 軍用ヘルメットの防弾性能とは?
- ベルト給弾の弾薬は何発セット?
- ベレッタ92のスライドは強度不足?
- ベレッタINOXのパーツが黒くなった理由
- ステンレスパーツが最も優れる?
- ベレッタ93Rの初期モデルが少ない理由
- ホルスターのロック方法とは?
- 米国の中国製ホルスターとは?
- 警察のホルスターはレイルに対応する?
- ホルスターメーカーは銃を大量所有?
- ホームディフェンスの講習はある?
- ストックの通称、名称とは?
- 銃身にサイトをマウントする案
フレームとスライドをニコイチに?
- Qコンパクトのフレームにフルサイズのスライドをニコイチすることはできますでしょうか?
- A
物理的に組み込み可能ですが破損の原因になる可能性があります。
フルサイズとコンパクトはスライドの後退距離が同じですが、コンパクトフレームにフルサイズスライドを組み合わせるとスライドの後退距離が通常より長くなり、スライドの前進速度が速くなることでバレルやスライドに通常より負荷が掛かります。
また、ダストカバーが短いためリコイルスプリングが露出します。
以下の画像はコンパクトフレームにフルサイズスライドを組み合わせた状態です。
ピカティニーレール vs M-LOK
- Q自衛隊の新小銃について「レールハンドガードと一体のアッパーじゃM-LOKにできない」なんて批判をネット上で目にしたのですが、この点管理人さんはどうお考えですか?
ピカティニーレールに比べて軽量で握り心地も良いとされるM-LOKですが、M-LOKハンドガードには上面に限りピカティニーレールが固定されたものもあり、またM-LOKにわざわざピカティニーレールをはめ込んでアタッチメントを取り付けることもされているようです
これは単に、現状ではピカティニーレール対応のパーツが多くを占めるのでそちらに合わせなければならない、ということなのでしょうか?
それともピカティニーレールには、M-LOKと比べて何か実用的な利点があるのでしょうか? - A
M-LOKハンドガードと一体のアッパーレシーバーはすでに存在しますし、なぜできないと考えたのか理由が気になります。
高コストになるからという理由なら納得ですが、物理的にできないわけではありません。
>これは単に、現状ではピカティニーレール対応のパーツが多くを占めるのでそちらに合わせなければならない、ということなのでしょうか?
そうですね。M-LOK対応アクセサリーも増えていますが、流通量で言えばピカティニーレイル対応の方が多いですから、ピカティニーレイルで手持ちのアクセサリーを固定するユーザーに需要があります。
レイル上面については、銃身の直上は温度が高くなるため、加熱による弛みを防止するためにも熱に強いピカティニーレイルで固定する方が確実になります。
しかし、かと言ってピカティニーレイルを多く搭載すると重くなりますし、スロットが埋まると銃身の冷却効率が悪くなるため、熱から手を守るレイルカバーやバーチカルグリップの使用を除き、できるだけスロット部分を開けて風通しを良くする方が理想的です。
ピストルのピンを修正する方法
- Q9ミリ拳銃のファイアリングピン&ブリーチブロックを保持するピン(今のP220ではファイアリングピンを保持するピン)なのですが、何度も作動させると緩んでくるということですが、これは個人レベルで修正できるものなのでしょうか?
それともガンスミスなりメーカーなりでないと修正はできないのでしょうか? - A
ロールピンを新しいものに交換すれば良いので、個人で解決可能です。
ピンを抜いて新しいピンをハンマーで叩き入れるだけで完了です。
最終弾発射後は空撃ちになる?
- Qフルオートで撃ち切った際には空撃ちされているのかという疑問があります。
ボルトが後退してストップしない銃の場合、最後の1発を撃った次の撃発は空撃ちとなるのではないでしょうか? - A
フルオートでホールドオープンしない場合、トリガーを引いたままだとハンマーがシアーに掛からないので、最後は空撃ちになります。
最後の一発を撃った直後にタイミングよくトリガーを戻すか、またはバーストメカ内蔵でトリガーとシアーが連動しない場合は空撃ちにならない可能性もあります。
レイル付きステンレスモデルは存在する?
- Qベレッタコンパクトにはブラックとステンレスのモデルがあるそうですが、ステンレスバージョンにはレールの付いていないモデルは販売されていないのでしょうか?
カタログ落ちしてしまったと見るべきでしょうか? - A
1980~1990年代に92SB、92F、92FS、カスタムキャリー2などでコンパクトモデルのINOXが販売されていましたが、現行モデルではレイル付きのみです。
価格の有無でカタログ落ちは判断できません。
レイル付きモデルはM9A1のコンパクトモデルとして販売されています。
ベレッタ92は改善された?
- Qベレッタ92シリーズは90年台以降はロッキングラグの改善が済んだそうですが、コンパクトモデルにも同じことが言えるのでしょうか?
- A
92シリーズのロッキングブロックはすべて新型です。+Pにも対応しています。
アンダーレイルは削り取れる?
- Qレールの付いたモデルから物理的にレールだけを削り取ることは可能ですか?
そのような個人加工は逆に銃本体の強度を損ねてしまうでしょうか? - A
可能ですが、モデルによってはスチールのインサートが入っている可能性があるため注意が必要です。
>そのような個人加工は逆に銃本体の強度を損ねてしまうでしょうか?
薄さなど加工の内容によります。
強度は問題ないかもしれませんが、フレームを加工するとメーカー保証が受けられなくなる可能性があります。
ステンレスモデルの表面処理とは?
- Qベレッタのステンレスモデルはブラックモデルのようにブル二トンなどの表面加工は施されていますか?
フレームやレバー類はステンレスではないようなのでそのあたりの仕上げと素材も気になります。 - A
スライドは表面処理されていませんが、中古市場ではクリアコートが施されているものもあります。
フレーム(アルミ)はスライドと色を合わせるためにコーティングと陽極酸化処理が施されています。
INOXは内部パーツもステンレスです。
フルサイズピストルは不人気になった?
- Qコンパクトなピストルは携帯性が良い反面、扱いが難しくなると聞いています。
しかしグロック19やP229のような丁度良い小ささのモデルは非常に人気があるようですし、CCWだけでなく公機関のデューティピストルに採用されている例も結構あるようです。
AR15系でカービンサイズが事実上の汎用標準サイズに変わっていったように、ピストルもフルサイズの標準モデルはあまり居場所が無くなってきたのでしょうか? - A
AR15は使用弾薬が20インチバレルに最適化されていた背景があり少し状況が異なりますが、ピストルの場合は射撃性能を比較するとフルサイズの方が優位にあります。
銃は重い方がリコイルが軽減され、速射時の集弾率が良い傾向があります。
そのためオープンキャリーが許される法執行機関では、フルサイズが大きなシェアを占めています。
しかし一方で、オープンキャリーが可能な場合でも、実射性能よりも軽量で携帯性を重視したピストルの方が日常の負担が少なくて良いという考え方もあり、どちらを優先させるかはユーザーの判断によります。
また射撃スキルや手の大きさも個人差があり、一概にどちらが最適とは言えません。
コンパクトピストルであっても、必要な命中率が出せて扱いこなせるなら問題ありませんが、不特定多数が銃を扱う法執行機関では注意が必要となり、自分に合わない場合はフルサイズが選択できるオプションも必要になります。(アメリカのほとんどの法執行機関では条件次第で選択可能です)
私は市場にフルサイズの居場所が無くなっているようには感じていないのですが、ハンドガンは携帯性と実射性能がトレードオフの関係にありますので、シェアに差があるものの、おおむね住み分けができているのではないでしょうか。
軍用ヘルメットの防弾性能とは?
- Q歩兵が着用するヘルメットは、最も一般的なものでどれほどの防弾性能があるのでしょうか?
- A
一般的に主流のバリスティックヘルメットはNIJレベルIIIA相当で、9mm FMJなど、ほとんどのピストル弾に対応しています。
また、なかにはライフル弾(7.62x39mm)に対応するヘルメットも存在します。
ベルト給弾の弾薬は何発セット?
- QM1919等のAMMO BOXは50発か100発ごとに小分けされているというのを耳にしたのですが、これは正しい情報なのでしょうか?
AMMO BOXにM1919の弾を250発全部入れたとして重さは何kgぐらいになるのでしょうか? - A
「小分け」の内容によると思いますが、通常はベルトリンクで繋がれた状態であればM19A1アモ缶に250発ほど入っています。
M1919用で50~100発だけというのは見たことがありません。
民間市場であれば50~100発ずつアモ缶や紙箱に入れて販売することもありますが、軍用としては少なすぎますね。
「小分け」の意味が「途中がリンクが切れていてトータルで250発」という意味でしたら、それもあると思います。
リンクなしの状態であれば20発ずつ紙箱に入っている場合もあります。
ガーランド用でクリップ付の場合も、同じく紙箱に入っていたり、そのままアモ缶の中に入れられて販売されることもあります。
重さについては、ブローニングM1919はバリエーションによって口径や使用弾薬が異なりますが、.30-06の通常弾(M2)の場合ですと、
.30-06×250発(約6.7kg)+リンク250発分(約1kg)+M19A1アモ缶(約1.8kg)=約9.5kg
・・・ということで、大体10kgぐらいです。
ベレッタ92のスライドは強度不足?
- Qポルさんは以前、ベレッタ92系統のトップが露出した形状のスライドは強度は低くないと仰っていたと思うのですが、ではなぜ、ネットならまだしも銃関連の書籍でもあのようなスライドの形状は強度不足だと書かれる事が多いのでしょうか?
- A
オープントップ構造でスライド破断という前例があるため、「構造的に脆弱」という先入観があるのかもしれません。
また、スライド破断の背景と改善に関する米陸軍のレポートといった一次資料が英語ということもあり、日本では詳しく知る人が少ないという理由もあるかもしれません。
そもそも、強度不足であるならば33年以上も米軍で採用されることなどあり得ないはずですが、そういった矛盾についての指摘が少ないのは、私も不思議に思うことがあります。
ベレッタINOXのパーツが黒くなった理由
- Q現行のベレッタ92シリーズのINOXモデルはなぜかトリガーやセーフティ類が銀色ではなく黒ですが、これは通常のスチールモデルと同じものを使っているのでしょうか?
また、なぜ黒いものに変更されたのでしょう? - A
92FSのトリガー、セイフティレバー(左側)、マガジンキャッチなどが軽量化やコスト削減などを理由にポリマーコーティング仕様に変更されたため、INOXモデルでも同じものに変更されています。
ステンレスパーツが最も優れる?
- Q某youtoberさんも仰っていましたが、強度、物持ちの良さ(対摩耗)で言ったらやはり通常パーツよりもステンレスのほうが勝っておりますでしょうか?
- A
スチールやステンレスの種類によって異なります。
例を挙げると「長持ち」という意味では416Rステンレスより4150スチールの方が長持ちですが、4150スチールより17-4(630)ステンレスの方が長持ちです。
ですが、ほとんどのユーザーはその差を体感することはありません。
ベレッタ93Rの初期モデルが少ない理由
- Q以前、回答して頂いたベレッタM93Rの大型コンペイセイターを備えた初期(?)のモデルについてなのですが、僕が初めて本銃を知ったのはYouTubeに上がっていたある動画が切っ掛けで、知った当初はM93Rと言えばあのモデルだと思っていました。
しかし、その後色々な資料を見てもその動画以外でそのモデルについては画像はおろか、概要すら載っておらず、載っていたのは決まって延長されたバレルに直接設けられたポートタイプのマズルブレーキを備えたモデルでした。
これだけ露出と言いますか、認知度が少ないのは、なぜなのでしょうか? - A
93Rでは純正大型コンペンセイターの装着はかなりレアな存在です。
プロトタイプではマガジンキャッチの場所が異なる3種類の93Rが製造されましたが、このときすでに6つのスリットがあるポーテッドバレルが備わっていました。
当時ベレッタ社はベレッタ92や84でもコンペンセイターを利用しており、93Rの開発段階でコンペンセイター付きや、ポート無しのロングバレルも試されていましたが、最終的に採用から外れています。
93Rが完成した後にコンペンセイター付でセールスされたのか詳しい経緯は不明ですが、いずれにしても大型コンペンセイターはほとんど利用されなかったようです。
ホルスターのロック方法とは?
- Qホルスターはどうやって銃をロックしているのでしょうか?
また、安全性が高いホルスターはどのタイプですか? - A
多種多様なホルスターが存在するためすべてを紹介することはできませんが、大きく分けるとトリガーガードをロックするタイプ、銃の両側から圧力をかけて摩擦や重力で保持するタイプ、スナップ式でグリップやスライドを固定するタイプなどが存在します。
現在軍や法執行機関の多くではマニュアルロックやオートロックが備わった樹脂製ホルスターが利用され、トリガーガードをロックしています。
コンシールドキャリー等で使用されるカイデックス系などでは、銃の形状に密着させることでトリガーガードなどに抵抗が掛かり保持されます。
革製のレザーホルスターは柔らかいため、スナップ式でグリップやスライドを固定するタイプが多いですが、レザーIWBホルスターでは単純に銃の自重と側面からの圧力で保持するタイプも存在します。
また古い設計のホルスターでは、日本の警官の様にフラップで銃を覆うタイプも利用されます。
>また、安全性が高いホルスターはどのタイプですか?
どのタイプでも使用方法次第で安全性が高いと言えますが、個別の製品にもよるため一概に言えません。
ただ、レザーホルスターによっては長期使用でトリガーガード内にホルスターの一部が入りやすくなることがあるため、実用性重視であれば樹脂製ホルスターがおすすめです。
米国の中国製ホルスターとは?
- Q生まれて初めてホルスターを買ったのですが、メーカーはアメリカにも関わらず、ホルスターの袋には「MADE IN CHINA」と書かれたシールが貼られていました。
ホルスターの場合でメーカー自体はアメリカでも製造は中国で行われるということはあるのでしょうか?
もし、あるのでしたら品質に問題はないのでしょうか? - A
よくあることです。
アメリカのメーカーでデザインされたものが中国の工場で製造されることもあれば、中国のOEMメーカーの商品にアメリカのメーカーのロゴを付けて販売することもあります。
>品質に問題はないのでしょうか?
メーカーによるので一概に言えません。
中国製品は昔より品質が向上しているとはいえ不良率が多いこともあるので、検品が不十分だと質の悪い製品が流通してしまうことがあります。
私も中国の工場で検品作業をした経験があるのですが、良い時と悪い時の落差が激しいと感じたことがありました。
警察のホルスターはレイルに対応する?
- Q生まれの古いピストルでは、レイル付きフレーム導入でダストカバーの外形が大きく変わっているものと見受けられます。
これはホルスターの対応は大丈夫なのでしょうか?
例えばM92FやP226をレイル無しの頃から採用していた公機関でレイル付きモデルが混在した場合など、ホルスターもレイルドフレーム対応に買い替えなくてはダストカバーが干渉して収まらない…なんてことはあるのでしょうか? - A
レイルの有無でホルスターが対応しない場合もあるため、それもあらかじめ考慮されています。
アメリカの法執行機関ではそれぞれ部署や警察署によって規則が異なりますが、一般的に新しい銃を採用する際にホルスターの変更が必要な場合はホルスターを新調する予算も組まれます。
またアメリカでは多くの警官が自前の銃をデューティーピストルとして携帯しており、その場合はホルスターも自前で購入するのが一般的ですが、組織の規模によっても異なります。
(ホルスターのモデルを規則で指定しているところもあります)
ホルスターメーカーは銃を大量所有?
- Qホルスターの製作には銃本体の形状に合わせて型取りみたいなことをするんじゃないかと思っているんですが、すると、ホルスターの製作販売を行うメーカーは型取り・寸法合わせ用の銃器を大量に持っていなければならないのでしょうか?
- A
実銃を大量に所有する必要はありません。
メーカーによっては実銃からレーザーで採寸して自前で型(モールド)を作るところもありますが、型だけを専門業者から購入して使用しているところもあります。
(ホルスター製造業者向けのモールド専門業者があります)
ホームディフェンスの講習はある?
- Qホームディフェンスに関して質問です。
アメリカではホームディフェンスに関して何か訓練講習はありますか? - A
アメリカにはシューティングスクールが数多くありますが、これらのスクールではホームディフェンスのコースを開講しているところが多くあります。
スクールによって内容は様々ですが、ルームクリアリングやハウスサーチング・タクティクスの他、暗闇を想定したローライトコンディションでのシューティングテクニック、家族の避難誘導方法など、様々なスキルを学ぶことができます。
また、使用する武器も銃に限らず、素手やナイフを利用した格闘術を学べるスクールも存在します。
ストックの通称、名称とは?
- Q第二次大戦頃までの軍用のボルトアクションライフル(38式、M1903など)の銃口付近までフォアエンドがあるストックに通称、名称などはあるのでしょうか?
また現在民間で販売されているライフルで上記のようなデザインの銃をご存知でしたら教えていただけると幸甚です。 - A
一般的に「マンリッヒャー・フォアエンド」や「マンリッヒャー・ストック」と呼ばれています。
現在では、レミントン・モデルセブン・マンリッヒャー、CZ 550/527 FS、スタームルガー M77 RSIなどがありますが、カスタムストックメーカーでマンリッヒャー・ストックを製造している企業も多数存在し、ルガー10/22など様々なモデルに対応しています。
銃身にサイトをマウントする案
- Q最近はオートピストルのスライドにミニドットサイトをマウントするのが流行っていると思います。
しかし、ガチャガチャと動くスライドにサイトを搭載するのは不合理だと私は考えていますので、対案を考えてみました。
あくまで妄想ですが、私の考えが正しいかどうかポル様のご意見をいただければ嬉しいです。
●ポイント
①ガチャガチャ動くスライドではなく、動きの少ないチャンバー(バレル)にドットサイトを搭載します。
②マウントはチャンバーに載せてかつ、通常分解できるように10mm幅のものを使います。
一応、古い規格ですが10mmダブテールレールってのがあるようですので、それの改良を想定しています。
③搭載するミニドットサイトのクランプはクイックリリース付きの物を想定しています。
通常分解の都合です。
●想定メリット(スライド搭載に対するメリット)
①チャンバー搭載であるため、スライド搭載の場合と比較して、ドットサイトへの衝撃が少ない。
(ドットサイトが故障しづらいと思われる)
②これが個人的には一番のメリットだと思うのですが、
バレルとサイトの位置関係が一定であるため、命中精度の向上が期待できる。
スライドに搭載した場合、極端な話1発撃つ毎にサイトを付け外ししている様なものだと思うので、
それに比べると命中精度的に優位だと思われる。
●想定デメリット
①チャンバーからの熱が、ドットサイトに悪影響を与える可能性がある。
マウントの素材に工夫が必要かもと考えています。
②ダットサイトを外さないと通常分解できない。
しかしフレームマウントタイプも同じようなものだと思っています。
③アイリリーフがやや長い。
フレームマウントタイプと同じくらいなので問題ないかもしれません
④10mmマウントレールは対応製品が極少ないと思われる。
また、衝撃に弱い等の理由で20mmレール規格ができたらしいので、不確定要素がある。
⑤クイックリリースクランプの為どうしてもマウント位置が高くなる。そのためバックアップサイトの設置が難しい。
一応、レールの間からフロントサイトが見えるようには考えてみましたが・・・ - A
面白いアイディアだと思います。
想定するメリットとデメリットもご指摘の通りだと思います。
私が気になるのは、「どのように搭載するか」という問題と、「ジャムのリスク」の問題の二点です。
ご指摘の通り熱の問題があり、ベースが薄ければマガジン2本分でダットサイトまで熱が伝わると思います。
また、ネジ止めするならタッピング用の穴が必要なので、ある程度の厚みが必要だと思います。
これらの問題を回避するために肉厚なベースにすると、今度は余計にジャムのリスクが高まるかもしれません。
ショートリコイル方式のバレルに重量物を搭載すると、ロックが解放されずスライドが後退できない恐れがあります。
近代的なサプレッサーには開放不良を防止するためのブースターが備わっていますが、ブースター無しのサプレッサーをポン付けした状態と同じく、後退時の抵抗が大きくなるとシングルショット化する問題が起こるかもしれません。
デザートイーグルのように非ショートリコイル方式であればバレルにサイトを載せるのは精度の面で理想的ですが、一般的なショートリコイル方式のピストルでは効率が悪く、作動の信頼性が低下するでしょう。
もし実際に試すのであれば、できるだけ確実に後退させるために9mmよりももっと高圧の弾薬で試した方が良いと思います。
また、この銃をどのような目的で使用するのかにも寄ると思います。
精度が要求されてシングルショットとして使用する場合や、一発ずつ慎重に中距離以上を狙う場合には有効だと思いますが、ラピッドファイアで近距離のターゲットに複数発を撃ち込む用途であれば、バレル上に搭載して精度を得るというメリットはないかもしれません。
すでにスライド上にサイトを搭載した状態で20~30メートルの距離で良い結果が出ているので、ジャムのリスクを取ってまでバレルに搭載するメリットはないのではないでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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