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アメリカでフルオート火器(マシンガン)を撃てる州とは?おすすめ射撃場施設と法規制を解説

ライフル画像

アメリカでは適切な手続きと規制のもと、一部の州でマシンガンの所有や射撃を合法的に楽しむことが可能です。

観光客がフルオート射撃を体験できる射撃施設がアメリカ各地に点在しており、ラスベガスやテキサスなどでは人気の観光アクティビティとなっています。

一方で、マシンガンは非常に厳しく規制されています。

本記事では、アメリカ国内での合法性、そして観光客がフルオート射撃を体験できる施設について解説します。

さらに、法律の背景や手続きについても触れています。

一般的に「マシンガン」とは、「フルオート射撃を前提に設計された、ライフル弾を使用する銃」を指します。しかし、アメリカの法律における「マシンガン」は、「トリガーを1回引くだけで複数発が連続的に発射される銃」を指します。そのため、フルオート射撃が可能なピストルも、法律上はマシンガンのカテゴリーに分類されます。

本記事の内容は情報提供を目的としたものです。最新の法規制については必ずご自身でご確認ください。

マシンガンは合法?

アメリカ合衆国ではマシンガンの所持や射撃は合法ですが、厳しく規制されています。

連邦法に基づき、1986年5月19日以前に製造され、登録されたマシンガンであれば民間人でも合法的に所持することが可能です(1986年のGCA「銃所有者保護法」に基づく)。

マシンガンを合法的に所持するには、広範なバックグラウンドチェック、「アルコール・タバコ・火器及び爆発物取締局(ATF)」への登録、そして200ドルの税金を納める必要があります。

ただし、連邦法が1986年以前のマシンガンの所持を許可していても、法律は州によって異なります。

一部の州では規制がさらに厳しかったり、民間人の所持を全面的に禁止しています。

例えば、カリフォルニア州、ニューヨーク州、イリノイ州では禁止されているか、特別な許可が必要ですが、許可が下りることはほとんどありません。

マシンガンが合法な州であれば、観光客もマシンガンを射撃することが可能です。

マシンガンが合法な州

PKM射撃画像

以下の州では、マシンガンの所有や射撃が合法です。

※射撃して良い場所に関する法律は各州によって異なります。

  • アラバマ州
  • アラスカ州
  • アリゾナ州
  • アーカンソー州
  • コネチカット州
  • フロリダ州
  • ジョージア州
  • アイダホ州
  • インディアナ州
  • カンザス州
  • ケンタッキー州
  • メイン州
  • ミシガン州
  • ミシシッピ州
  • ミズーリ州
  • ネブラスカ州
  • ネバダ州
  • ニューハンプシャー州
  • ニューメキシコ州
  • ノースカロライナ州
  • ノースダコタ州
  • オハイオ州
  • オクラホマ州
  • オレゴン州
  • ペンシルベニア州
  • サウスカロライナ州
  • サウスダコタ州
  • テネシー州
  • テキサス州
  • ユタ州
  • バーモント州
  • ワシントン州
  • ウェストバージニア州
  • ワイオミング州

観光客がマシンガンを体験できる施設

射撃場画像
バトルフィールドベガス 画像出典:Jimmy Harris, CC BY 2.0, via Wikimedia Commons

フルオート射撃を楽しめる施設一覧です。

射撃場の多くは銃を所有する地元民を対象としていますが、観光地では観光客向け施設も存在します。

アメリカのほとんどの射撃場は、自殺防止のため1人で銃をレンタルすることはできません。複数人で利用することをおすすめします。

アメリカの施設

施設名特徴公式サイト
Battlefield Vegas所在地:ラスベガス(ネバダ州)
1,000種類以上の銃器が揃う施設。
室内外の射撃場でフルオートライフルやサブマシンガンが楽しめる。
カスタムパッケージも利用可能。
公式サイト
Machine Guns Vegas所在地:ラスベガス (ネバダ州)
M249 SAW、M4、MP5などの武器を使用した屋内外での射撃体験を提供。
Seal Team 6やGamers Experienceなどのテーマ別パッケージもあり。
公式サイト
The Gun Store所在地:ラスベガス (ネバダ州)
1988年から営業している老舗。
数百種類の銃を揃えた豊富な在庫から好みの銃を選ぶことができ、AK-47やM249、第二次世界大戦時代の短機関銃など、多彩なラインナップを楽しめる。
公式サイト
OX Ranch所在地:ユバルデ (テキサス州)
Drivetanks.comと提携し、ロシアのPKMやM249 SAWなどのフルオート銃を体験可能。
火炎放射器やミニガンなども用意。
公式サイト
Mister Guns所在地:プレイノ (テキサス州)
アメリカ国内でも最大級のフルオート銃のレンタル施設。
多様な種類の銃を選んで射撃体験が可能。
公式サイト
Lock & Load Miami所在地:マイアミ (フロリダ州)
マイアミのウィンウッド地区に位置するプレミアムな射撃施設。
訓練された専門スタッフの監督下でフルオート銃を体験可能。
初心者や国際観光客も歓迎。
公式サイト
筆者
筆者

私はラスベガスのThe Gun Storeに何度かお世話になり、トンプソンM1A1、UZI、MP5、MP40など、様々なサブマシンガンのフルオート射撃を楽しめました。射撃場内では、有名人の写真が飾られた「セレブリティ・ウォール」を見ることができ、有名俳優やアスリート、ミュージシャンが同じ場所で射撃を楽しんだという体験が味わえます。

アメリカ以外の施設

施設名特徴公式サイト
Light Bullet Shooting Range所在地:パタヤ (タイ)
アジア最大の室内射撃場。
様々な銃器が体験可能で、マシンガンも利用できる。
プロの指導者による安全指導と監督が提供され、安全に楽しめる環境。
公式サイト
Shooting Range Prague所在地:プラハ (チェコ)
幅広い銃器(マシンガン含む)が体験可能な射撃施設。
認定インストラクターが監督し、室内外での射撃が楽しめる。
多様な射撃パッケージを提供。
公式サイト
Shooting Ranges in Poland所在地:ポーランド(ワルシャワ、クラクフ、ヴロツワフ、ポズナンなど)
AK47やAR15を含む多様な銃器が体験可能。
ポーランドの法律により、外国人でも許可なく射撃が可能(監督下で実施)。
公式サイト

マシンガンが禁止の州

禁止ポーズ画像

以下の州ではマシンガンを所有できません。

  • カリフォルニア州
  • コロラド州
  • デラウェア州
  • コロンビア特別区
  • ハワイ州
  • イリノイ州
  • アイオワ州
  • ルイジアナ州
  • マサチューセッツ州
  • ミネソタ州
  • ニュージャージー州
  • ニューヨーク州
  • ロードアイランド州
  • ウィスコンシン州

ルイジアナ州は現在はマシンガンを禁止していますが、最近の立法により法改正されると制限が緩和される可能性があります。

筆者
筆者

これらの州では個人のマシンガン所持が規制されますが、法執行機関による所持は合法です。私はカリフォルニア州の射撃場で現役警察官によるAR15のフルオート射撃に居合わせたことがあり、滅多に見ないシュールな体験でした。

マシンガンが限定的に禁止されている州

以下の州では、マシンガンを犯罪行為に使用することを禁止しています。

  • メリーランド州
  • モンタナ州
  • バージニア州

マシンガン所有に例外がある州

州名マシンガン所有に関する例外
カリフォルニア州一部の法執行機関職員、軍関係者、映画の小道具管理者に対して、適切なライセンスや許可を持っている場合に限り、厳密に制限された例外が認められています。
ニュージャージー州歴史的または技術的な価値があるマシンガンを、厳格な規制のもとでライセンスを持つ銃器業者や収集家が所持することが許可されています。

マシンガン購入の基礎知識

ライトマシンガン画像

NFA対象銃器(NFAウェポン)とは、アメリカの国家火器法(National Firearms Act, NFA)で規制される特定の銃器や装置を指します。

これには以下のようなカテゴリが含まれます。

  • フルオート火器(マシンガン):トリガーを引き続けると連続射撃が可能な銃。
  • ショートバレル・ライフル(Short-Barreled Rifles, SBR):銃身の長さが16インチ未満のライフル。
  • ショートバレル・ショットガン(Short-Barreled Shotguns, SBS):銃身の長さが18インチ未満のショットガン。
  • サプレッサー(Silencers, Suppressors)
  • 破壊装置(Destructive Devices):手榴弾やロケットランチャーなどの爆発物を含む大型兵器。
  • その他の武器(Any Other Weapons, AOW):特殊な形状や機能を持つ銃器(例:ペンガンなど)。

これらの銃器は一般の銃よりも厳しい規制があり、購入や所有にはATFへの登録、詳細なバックグラウンドチェック、税金の支払いが必要です。

また、州ごとに法規制が異なる場合もあります。

所有要件

  • 個人でNFA対象銃器(フルオート火器など)を所有する場合、「Class 3」ライセンスは不要。
  • NFA銃器の輸入業者(Class 1)、製造業者(Class 2)、販売業者(Class 3)になるにはフェデラル・ファイアーアームズ・ライセンス(連邦火器免許/FFL)が必要。
  • NFA銃器の所有方法は、個人所有銃器信託(Gun Trust)有限責任会社(LLC)の3通りが一般的。

銃器信託(Gun Trust)は、銃器を管理するための特別な信託(法律に基づいた管理方法)です。銃器を所有する代わりに、この信託を使って銃を管理することができます。これにより、銃器の譲渡や所有の手続きを簡単にしたり、プライバシーを保護することができます。例えば、複数人で1丁の銃を管理することも可能になります。

購入・登録手続き

  • ATF(アルコール・タバコ・火器および爆発物取締局)への登録が必須。
  • 購入者は以下を行う必要がある:
    • ATFの承認取得
    • 写真・指紋の提出
    • 詳細なバックグラウンドチェック(犯罪歴調査など)
    • 州をまたぐ移動にはATFの事前許可が必要
    • 税金(200ドル)を支払う
  • 所有権の譲渡にはATFフォーム4を使用し、譲渡ごとに新たな税金が発生。

法人所有の特徴

  • 法人や信託を通じた所有では、申請者(役員)の指紋や写真が必要。
  • 銃器は法人の所有物とみなされ、法人が解散すると新たな譲渡手続きと税金が発生する。

製造と税金

  • 個人がNFA銃器を製造するには200ドルの「製造税」を支払う必要がある。
  • 「特殊職業税(SOT)」を支払うClass-II製造業者(FFL保持者)は税金を免除されるが、年額500~1000ドルの税金を支払う必要がある。
  • 「破壊装置」を製造する場合、Type-10 FFLが必要で、ライセンス費用はType-7より高額(3年間で3000ドル)。

税金不要の譲渡

  • 以下の状況では譲渡税が免除される:
    • 政府機関への販売
    • 修理のための一時的な譲渡(例:銃器修理工場への移送)
    • 遺産相続による譲渡(ATFフォーム5を提出して承認が必要)。

登録証明の提示義務

  • ATF職員や司法長官からの要求があれば、銃器の登録証明を提示する義務がある。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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