映画等で銃声を抑える時(サイレンサーなしの時)、枕や人の体に銃口を密着させて発砲したら銃声が小さくなるのですが、実際効果はあるのでしょうか? 実際に減音効果がある場合、犯罪などでこのような消音作業をしている人はいるのでしょうか?
効果は減音されますが、サプレッサーを使用したレベルの減音は不可能です。
銃声は火薬の爆発による衝撃波と、音速を超える弾頭の衝撃波(ソニックブーム)から発生します。亜音速弾を使用しても、発射ガスを封じ込めなければ銃声を消す事はできません。枕はもちろん、人体に直接銃口を押し付けても、発射の際に人体と銃口の隙間から発射ガスが漏れると消音できません。
この動画では実際に枕越しに撃って銃声の変化について実験しています。測定器を使用しない限り動画で銃声の大きさを知ることはできませんが、周囲への反響音からある程度予測できると思います。
ペットボトルを使用した場合
ペットボトルや空缶を銃口に被せて固定すると、効果的な減音効果があります。しかし、高い効果があるのは最初の1発のみで、穴が空いてしまったペットボトルや空缶は、その穴から銃声を逃がしてしまいます。減音効果を高めるには、内部に仕切りや緩衝材が必要です。
リボルバーでは効果なし
使用する銃がリボルバー(回転式拳銃)の場合は効果がありません。リボルバーの構造上、シリンダーギャップ(弾が装填されるチェンバーとバレルの隙間)から、発射ガスが逃げてしまうため、銃口にサイレンサーを装着しても減音できません。
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