Nydar(以下:ナイダー)というサイトをご存知でしょうか。ダットサイトの元祖とも言うべきオプティカル・オープンサイトです。以前から紹介したいと思っていたのに忘れていました・・・。
ナイダーは1947年にスウェイン・ネルソン社が販売したショットガン専用のダットサイトで、当時はカモ猟などのために使用されました。当サイトのFAQではナイダーの誕生を1960年代頃としましたが、刻印にModel 47とある通り、正しくは1947年製のようです。
現在の一般的なダットサイトはバッテリーを使用したエレクトリカル・ダットサイトが基本ですが、このサイトは太陽光(自然光)を利用しプリズムを通して前方のレンズに映ったレティクルを見てエイミングするといった構造になっています。現代のダットサイトと比較しても、基本的には自然光を利用した反射であるか電気仕掛けであるかの違いしかありません。
プリズムの中にレティクルが見えます。
レティクルはベースに貼り付けられており、その上に三角のプリズムを載せているようです。
刻印は商品名のNydar GUN SIGHT MODEL 47と、製造元を記したSWAIN NELSON COMPANY GLENVIEW, ILL U.S.Aとあります。
レンズを覗くとこんな感じです。
60年も昔の年代モノなので、実際にショットガンに載せて撃ったらレンズが割れるかもしれません。
このダットサイトの弱点は、「暗闇では使用できない」ということ。しかし、日中であれば視認性が高いレティクルなので、十分に実用レベルであったと思われます。
このダットサイトがあと10年早く登場していたら、第二次世界大戦でトンプソンやガーランドの上に搭載されていたかもしれない・・・などと想像が膨らみます。
因みに、このダットサイトの価値はピンキリです。中古の古いものであれば100ドル以下、未使用箱付であればEOTech 552ホロサイトと同等の価格帯で取引されることもあるようです。