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愛知県長久手町の籠城発砲事件で使用されたスペイン製リボルバー「ルビーエクストラ」とは?

愛知県の籠城事件で使用された銃が、スペイン製の「ルビーエクストラ」と確認されたようです。

 愛知県長久手町の籠城(ろうじょう)・発砲事件で、殺人未遂容疑で逮捕された元暴力団組員の大林久人容疑者(50)が犯行に使用した拳銃は、スペインなどで製造された「ルビーエクストラ」とみられることが30日、分かった。県警特捜本部は鑑定作業を進めている。
大林容疑者はこれまでの調べに対し、拳銃の入手経緯については、「20年ほど前に100万円で買い、自宅の敷地内に埋めておいた」と供述しているが、入手先は明らかにしておらず、特捜本部で追及している。
大林容疑者は当初、籠城を始めた際と、県警が負傷した警官を救出した際にそれぞれ4発発砲したとみられていたが、特捜本部の調べで、救出時に2発、それ以前に6発を発砲していたことが新たに分かった。
(2007年5月30日10時58分 読売新聞)

 

銃の画像

ルビーエクストラ 画像出典:eGunner

※画像の銃は犯行に使用されたリボルバーではありません。

 

ルビーエクストラ(Ruby Extra)はスペインのLLAMA(リャマ/ラーマ Llama Gabilondo y Cia SA)社が1955-70年に製造していた安価なダブルアクション・リボルバーです。

ルビーエクストラとは商品名であり、安さを売りとしたLLAMAのリボルバー・シリーズでした。

現在、米国では200〜300ドルで購入できる、いわゆる安物銃なのですが、私は写真でしかルビーエクストラを見たことがありません。

同銃はS&Wのリボルバーをコピーした製品で、S&WのKフレームモデルであるM1905(.38LC)をコピーしています。

グリップのメダリオンに記された”RUBY”とバレルの刻印を除けば、見た目はS&Wリボルバーそのものです。

ルビーエクストラは商品名であるので、そのシリーズには数多くのモデルが存在し、口径バリエーションも.22LR、.32LC/.38S&W、.38LC/.38splと用意されています。

今回の警察発表では名前と口径しか公開されていないので特定は難しいですが、恐らくモデル モデル12かモデル13であると考えて良いかもしれません。

使用弾薬は.38splの可能性が高いでしょう。

当初、警察は押収した銃について「警察の回転式拳銃より大きい」と発表していたので、「.357マグナムか.44マグナムの可能性があるのでは」と想像しましたが、やはり日本でも一般的?な.38spl使用銃でした。

確かに警察のニューナンブM60やS&W M37といったJフレーム・サイズよりは大きなKフレーム・ボディーですが、口径と使用弾薬はM60やM37と同じです。

現在、日本での違法拳銃の相場場は30〜40万円と聞いていますが、米国で300ドル(約36,000円)出せば買える銃が日本では100万円だとは、つくづく闇社会の銃は高額だと思わされます。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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