オートマチックハンドガンについての質問です。
デザートイーグルやオートマグなどオートマチックでありながら威力の強い弾を発射する銃は故障しやすく、あまり実用性に向いていないということを耳にしましたが、それは本当なのでしょうか?
又、357マグナム弾や44マグナム弾など反動や使用火薬量の多い弾を使用しても故障しにくいオートマチックハンドガンがあるのか教えてください。
.44マグナム弾以上の弾を使用する大型オート・ピストルに故障や作動不良を起こすものが、小型のモデルと比較すると多いのは事実です。 しかし、これにはいくつかの理由があります。
主な原因は口径の大きさにあります。
ピストルは口径の大きさに比例して発生する圧力が高くなる傾向があり、高圧な弾薬は銃への負担が大きくなります。
そのため小口径の弾薬を使用するピストルと比較すると耐久性が低くなる傾向があります。
また、大口径ピストルの歴史の短さがあります。マグナム弾を使用するオート・ピストル(マグナム・オート)は1969年に登場したAMT オートマグから数えて現在まで30数年の歴史しかなく、マグナム・オートの成功例であるIMI デザート・イーグルが登場した1984年から数えると20年程度の歴史となります。
9mm口径や.45口径といった有名なオート・ピストルのメーカーは、軍や警察といった公用機関での採用を見込んで最新技術により製品の急激な進化を遂げた側面もあります。
一方、マグナム・オートは公用機関で採用されることはなく、民間市場で発展を遂げてきたため、オート・ピストルほどメカニズムが完成されていないモデルもあり、また、比較的に需要も少ないため成功例が多くありません。
歴史の短さや登場モデル数の少なさも原因ですが、射手との問題もあります。
マグナム・オートは、スライドやボルトといったパーツも質量があり大型で、その後退量も大きくなります。そのため反動も大きく、射手はしっかりと銃を保持しなければ作動不良が起きやすくなります。
つまり、本来快調であるハズのマグナム・オートも、射手の腕力不足から作動不良を起こすことがあります。
これはスライド後退時に銃本体が強烈な反動により後退することで、スライドの後退する力が相殺されてしまうことで起こります。
しかしながら、マグナム・オートの中でも快調なモデルとそうでないモデルが存在しますので、マグナム・オートのすべてが故障しやすいのではありません。あくまで法執行機関や軍で採用されているようなオート・ピストルと比較するとその限りではないのです。
マグナム・オートでは、AMT オートマグ(1969年)、ウィルディ・ピストル(1975年)、LAR グリズリー(1983年)、IMI デザートイーグル(1984年)、などのモデルが有名ですが、なかでもIMI デザートイーグルは快調作動で知られています。
IMI デザート・イーグルの口径バリエーションには.357マグナム、.41AE(.アクション・エキスプレス)、.44マグナム、.50AE、.440Cor-Bon(.440カーボン)などがあります。
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