![銃の画像](https://hb-plaza.com/wp/wp-content/uploads/glock17.jpg)
ご質問を頂きました。
特定の銃についての質問で、「Glockにはマニュアル・セイフティがない?」の回答の中で”構造的にGlockピストル は3つの内蔵型セイフティを備えており…”という件がありますが、ひとつがトリガーに装着されているトリガーに指をかけると解除されるセイフティ、二つ目がファイアリングピン・ブロック・セイフティと思ったのですが、ポルさん のおっしゃられる三つめの内臓セイフティは何でしょうか?
グロックピストルには三つの内蔵セイフティ(セイフアクション)を備えており、これらのセイフティがあるためマニュアル・セイフティを必要としないとグロック社は説明しています。
内蔵安全装置は以下の三つです。
![グロックセイフアクション](https://hb-plaza.com/wp/wp-content/uploads/glockSafeActionSystem.png)
トリガーセイフティ
![銃の画像](https://hb-plaza.com/wp/wp-content/uploads/2017/07/glocksafeaction_trigger.jpg)
トリガーの内部にレバー(トリガーセイフティ)が備わっており、トリガーに指を掛けると解除されます。
トリガーに付属するレバーを押し込まない限りトリガーが引かれることはありません。
落下の衝撃でもトリガーが自重で引かれない構造です。
ファイアリングピン・ブロック・セイフティ
![銃の画像](https://hb-plaza.com/wp/wp-content/uploads/2017/07/glocksafeaction_firing.jpg)
ファイアリングピンブロックが撃針(ファイアリングピン/ストライカー)の前進を妨げて雷管(プライマー)に接触するのを防ぎます。
![グロックAFPBS](https://hb-plaza.com/wp/wp-content/uploads/glockafpbs.jpg)
トリガーを引くとトリガーバーがファイアリングピンブロックを押し上げ、撃針が前進可能な状態になります。
トリガーを引いた時のみ解除され、落下の衝撃でも撃発しない構造です。
ドロップ・セイフティ
![銃の画像](https://hb-plaza.com/wp/wp-content/uploads/2017/07/glocksafeaction_drop.jpg)
![銃の画像](https://hb-plaza.com/wp/wp-content/uploads/2018/06/glocksear001.jpg)
発射準備完了状態ではトリガーバー後部のシアーが撃針後部と接触し、撃針の前進を妨げています。
![銃の画像](https://hb-plaza.com/wp/wp-content/uploads/2018/06/glocksear002.jpg)
トリガーを引くとトリガーバーが後退し、トリガーバー後部が下方へ落ちると撃針との接触が断たれて撃針が前進し撃発します。
もし落下など外部からの衝撃を受けトリガーバーが下方へ落ちると撃発(暴発)します。
これを防ぐためにグロックではドロップセイフティが備わっています。
![グロックドロップセイフティ](https://hb-plaza.com/wp/wp-content/uploads/glockdropsafetystep.jpg)
上の画像はグロックのトリガーメカハウジングで、中央の穴にトリガーバーの左側後部が嵌め込まれる構造です。
前方側が狭く、後方側が広くなっているのがわかります。
![グロックドロップセイフティ](https://hb-plaza.com/wp/wp-content/uploads/glockdropsafety1.jpg)
トリガーバーが前進した状態(トリガーが引かれていない状態)では、穴の狭い部分にトリガーバーが嵌り、トリガーバーが下方へ落ちない状態となっています。
外部からの衝撃を受けてもシアーと撃針の接触が維持され、撃発しない安全な状態です。
![グロックドロップセイフティ](https://hb-plaza.com/wp/wp-content/uploads/glockdropsafety2.jpg)
トリガーを引くとトリガーバーが下方に落下可能な状態になります。
![銃の画像](https://hb-plaza.com/wp/wp-content/uploads/2018/05/glocksear002.jpg)
トリガーバーが後退するとトリガーバー右側がコネクターの傾斜部分に接触し、トリガーバーが下方へ落ち撃針を解放、撃発します。
サードパーティー製カスタムトリガーを組み込んだとき、設定ミスによってトリガーバーが若干後退した状態となり、トリガーを引いていない状態でもトリガーバーが落ち込みやすい状態になる場合があります。
そのためカスタムトリガーを導入する際は、ドロップセイフティが確実に機能しているか確認する必用があります。