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新技術と新素材は新型銃を誕生させる?

AK15 Photo via kalashnikovgroup

皆さんからいただいた、「銃の疑問」に回答します。

創作をする際に良く悩むのですが、仮にガンダムみたいに軽快に動く人型機が製造出来た時にその実現に必要な「軽量で高強度な合金」「高効率・高トルクのアクチュエーター」「高強度・高剛性な繊維強化複合材料」「柔軟性と耐久性を兼ね備えたソフトロボティクス素材」といった新素材が人間向けの小火器にも応用出来たとしたら、歩兵向け消尽薬莢や電磁銃等の信頼性が改善されたり既存小火器を代替する程の新型小火器が生み出される可能性もあるのでしょうか?

新技術と新素材は新型小火器を誕生させる?

可能性はあります。

ハイテク装備の導入、射程距離の延長、火力の向上、貫通力の向上など、これらの目的を実現しようとすると装備の重量増が避けられないため、現在の軍では装備の軽量化に強い関心があります。

そういった意味で、これまでにない新しい素材や技術は目標の実現に必要不可欠といえます。

歩兵向け消尽薬莢については、小火器用ケースレス弾が第二次世界大戦時から研究が行われ、近年では米陸軍のLSAT(ライトウェイト・スモールアームズ・テクノロジーズ)プログラムでも実現されていました。

しかし、実際の運用になるとまだ問題が山積している状態のため、現在の技術ではまだケースドカートリッジに利点があります。

とはいえ、冷戦時代のケースレス弾と比較すると飛躍的に性能が向上しているため、運用レベルで可能性のある分野です。

電磁銃(コイルガン)も100年以上研究されている分野ですが、近年では非致死性の銃として販売されている製品も登場し始めました。

いまだに重さ、携帯性、信頼性、コストなどの問題がありますが、新しい技術によって解決が期待できます。

現実的には、製品を完成させる技術を得られても、大量生産の難しさや汎用性や互換性の問題など、運用レベルに至るにはハードルがあり、既存の銃器の性能やコストを上回るメリットを作れるかが課題となります。