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「銃について詳しくなりたい!」と考えても、「どうやったら最短で詳しくなれるのか?」と疑問に思うかもしれません。
この記事では、30年以上の経験を元に、効率よく最短で銃に詳しくなる方法をお伝えします。
詳しい人から教わる
銃を学ぶ方法として、銃に詳しい人から教わるのが有効です。
そうは言っても、「銃に詳しい人」とは、どんな人を指すのでしょうか?
自衛官や警察官は銃に詳しい人?
銃を扱う仕事に就いて、仕事道具に関する知識が豊富でも、広い意味で「銃に詳しい」とは限りません。
アメリカのガンショップでも、なかには銃に詳しくない店員も働いています。
ネットで詳しい人を探す場合も、誰が信用できるのかわからないでしょう。
ネットの某知恵袋などは論外です。
それでは、誰から教われば良いでしょうか?
その答えは簡単です。
「銃に特化した分野で長い経験がある人。なおかつ現在でも情報をアップデートしている人」から教わることをおすすめします。
最低でも10年以上の知識の蓄積がある人で、自分よりも経験が豊富な人から教わると良いでしょう。
10年という数字はあくまで目安ですが、10年ぐらい学ぶと人に教えられるぐらいの知識があるはずです。
情報には嘘や誤解が含まれており、それらを選別する作業が必要です。
経験を積めば、選別作業の精度が上がやすくなります。
ここで私が「精度が上がる」と断言せず、「精度が上がりやすくなる」と言った理由は、経験が長くても情報をアップデートしない経験者がいるためです。
過去の誤った情報を更新することなく、古い情報を後生大事に信じている人も少なくありません。
人から教わる際には、「情報をアップデートしていそうな人」を探してください。
例えば、銃器雑誌のライターや、本を出版している著者は、編集者と共に情報をアップデートしている可能性が高いです。
そのため、書籍が有益です。
書籍だからといって、小説やマンガなどの創作物を参考にするは止めましょう。
実銃に精通した著者から学ぶことが重要です。
おすすめの書籍資料
銃に詳しくなりたい方には、以下の書籍をおすすめします。
図説 銃器用語事典
図説 銃器用語事典は、銃器用語を網羅的にまとめた事典です。
初心者の方はもちろん、上級者の方でも参考になる情報が沢山あります。
私の場合、「この用語を日本語でわかりやすく説明するには、どんな表現が良いだろうか?」といったときに参考にしています。
銃の基礎知識: 銃の見方から歴史、構造、弾道学まで
「銃の基礎知識: 銃の見方から歴史、構造、弾道学まで」は、NRA(全米ライフル協会)が発行する「NRA FIREARMS FACT BOOK」の日本語版です。
私は日本語版と英語版の両方を購入しましたが、どちらもおすすめです。
英語版は1993年に発行された古い本ですが、永遠に変わらない情報がメインなので古さは気になりません。
もし学問として銃を学ぶなら、この本は教科書になるでしょう。
銃器大百科
「銃器大百科」は銃の歴史から種類まで、網羅的に銃に関する情報が詰まっています。
少しお値段が高めですが、情報量の多さを評価すればコスパの良い資料です。
ただし、注意点があります。
この本で「銃の全て」を知れるほど、銃の世界は浅くありません。
銃の世界は一生掛けても掘り尽くせない深さがあります。
銃には様々な分野があり、特定の分野を追求したい場合は、その分野の専門書が必要です。
ピストル弾薬事典
「ピストル弾薬事典」は弾薬に特化した内容です。
「命中精度」「殺傷力」「貫通力」「作動の信頼性」・・・など、銃の性能を左右するのが弾薬です。
「弾薬が本体で、銃が付属品」といっても良いほど重要な弾薬についてまとめた書籍です。
弾薬を知ることは、銃を知ることになります。
メカブックス 現代ピストル
「メカブックス 現代ピストル」は、ピストルの構造を知りたい方におすすめします。
動画ではないため、初心者の方にとって理解しづらいかもしれませんが、構造の違いを知る第一歩になるはずです。
オールカラー最新軍用銃事典
「オールカラー最新軍用銃事典」では、様々な軍用小火器を紹介しています。
ライフルやマシンガンなど、多種多様な火器の性能や特徴を網羅する内容です。
月刊Gun Professionals
月刊誌もおすすめです。
特定の分野に特化する内容ではありませんが、継続して購読するうちに知識が蓄積されます。
私は1989年頃から2005年頃まで購読し、90年代には読者投稿もしていました。
私の場合は、参考資料が日本語ソースから英語ソースへ移行したせいで日本の月刊誌を購読しなくなったのですが、日本語で学びたい方には日本の銃器雑誌をおすすめします。
月刊Gun Professionalsの内容は「中級者以上向け」かもしれないため、不明な点はネットで検索しながら読み進めると良いでしょう。
また、月刊Gun誌は歴史が長いので、膨大に存在するバックナンバーも情報源として有益です。
新刊が高いと思われる方や、特定の情報をお探しの場合は、古本を入手するのも良いでしょう。
以前、アメリカでGun誌やアームズ誌の実銃ライターの皆さんに直接お会いしたことがありますが、皆さん実銃が大好きな方たちで、熱心に取材されていました。
この画像は、GlockのTシャツを着た私と、取材でHK VP70を射撃中の実銃ライターさんです。
モデルガンを購入する
実銃に触れる機会がほとんど無い日本において、モデルガンに触れることは銃の構造を知るうえで有効です。
「エアガン」ではありません。弾が発射されない「モデルガン」です。
実銃を模したモデルガンを組み立てると、パーツの役割や銃の構造の基礎が理解できます。
パーツ名も覚えることができるため、銃を学ぶツールとして優秀だと言えます。
拳銃の構造が知りたいという方は、マルシンの組立キットから始めてはいかがでしょうか。
また、PCゲームの「World of Guns: Gun Disassembly」も、銃の構造を知る方法としておすすめです。
実物を体験する
実際に銃に触れると、意外な発見があるものです。
- 「スライドって、こんなに重いの?」
- 「銃声が大きすぎる!」
- 「銃身に触れて火傷した!」
- 「発射ガスの風圧が凄い!」
- 「マガジンに弾を込める親指が痛い!」
・・・など、五感を通じた学びがあります。
日本人が実銃に触れるには、「自衛隊や警察に入隊」や「銃砲所持許可証を取得」などの方法があります。
しかし、これらは時間が掛かり、ハードルが高いでしょう。
そこでおすすめなのが、海外での体験です。
特にグアム島がおすすめです。
グアム島がおすすめの理由
私はグアム島やアメリカ国内での射撃経験があり、グアム島は日本人にとっておすすめの観光地だと感じます。
とはいえ、まずは正直にデメリットをお伝えします。
グアム島旅行のデメリット
- 機関銃(フルオート)が撃てない
- 生活コストがアメリカ本土より割高
- 商業施設の充実度はハワイなどに比べると劣る
フルオートを撃ちたい方は、アメリカのネバダ州やアリゾナ州をおすすめします。
これらの州では、サブマシンガンをフルオートで射撃可能な射撃場が存在します。
私はネバダ州の「リノ」「ラスベガス」、アリゾナ州の「フェニックス」でフルオート射撃を体験することができましたが、一番のおすすめはラスベガスで、射撃場「BATTLEFIELD VEGAS」が有名です。
アメリカでは、自殺防止のため1人では銃をレンタルできない射撃場がほとんどです。必ず複数人で利用しましょう。
グアム島は離島ということもあり、生活コストはアメリカ本土より割高です。
アメリカに行くより旅費は安くなりますが、弾薬コストはグアム島の方が高くなります。
グアム島旅行のメリット
グアム島旅行にはデメリットを上回るメリットがあります。
- 日本語が通じる(レンタル射撃場も日本語OK)
- 日本から3時間半で行ける近さ(旅費が安い)
- 日本と時差が無い(時差ぼけしない)
- 美しい環境で、年中楽しめるマリンアクティビティも人気
- 24時間営業のスーパーKマートなど、充実したショッピング施設がある
- パガットケーブ、恋人岬など、自然や歴史的な観光スポットも多数
実弾射撃を体験できる国はアメリカやフィリピンなどもありますが、以上のメリットを考慮すると、コスパの意味でもグアムがおすすめです。
街中に射撃場の看板が出ているので、気軽に立ち寄ることができます。
グアム島旅行おすすめの時期
比較的空いていて、旅費が安くなるオフシーズンがおすすめです。
とくに安くなるのは、2月、4月、6月、9月です。
グアムには雨季(5~10月)と乾季(11月~4月)があります。
雨季には突然のスコールがありますが、一日中降りつづくことはありません。
お得な航空券とホテルの予約
「こころから」を利用すると、手軽に航空券とホテルを予約可能です。
「グアム旅行 らくらくパック」が用意されているので、無駄な時間も掛かりません。
おまけに、次の特典を受けることができます。
- ホテル・航空券をあなた好みにカスタマイズ
- セット割引でホテルが最大75%OFF
- 予約オプションも充実
- 海外でのインターネットが無料(1名あたり1GB分)
グアム島は、費用が安く、距離が近く、日程が短いという、「安近短」がそろった旅先です。
ぜひ、グアムで実弾射撃をお楽しみください。
銃に詳しくなる究極の方法
銃に詳しくなる究極の方法をお伝えします。
それは、英語を学ぶと銃に詳しくなれます。
英語が必要な理由
自分で銃を扱えない場合、「銃を扱う人」「ガンメーカー」「銃器業界」などの一次情報が、銃を知るうえで最も重要です。
こうした一次情報は、日本語ではほんのわずかしかありません。
日本語で得られる情報量と、英語で得られる情報量には、圧倒的な差があります。
Institute for Health Metrics and Evaluationの資料を参考にすると、日本人の銃所有率は100人あたり0.3丁です。
一方、アメリカは100人あたり120丁の銃を所有しています。
これだけでも、アメリカでは銃の情報が大量に溢れているのが想像できます。
アメリカには日本で所持できない種類の銃が大量に流通しており、とんでもない量の情報を得られます。
しかも、英語を公用語とする国は世界で54カ国あり、英語を使えばインターネットを通じて世界中の「銃情報」にアクセスできます。
断言しますが、日本語だけで銃に詳しくなるのは不可能です。
日本語だけで銃を学んでも、ヨーグルトの上澄み程度の知識しか得られません。
翻訳ソフトは効率が悪い
「英語ができなくても翻訳ソフトがあれば良い」と思われるかもしれません。
翻訳ソフトに頼るのも良いですが、これは非常に効率が悪いです。
翻訳ソフトは、銃器用語などの専門用語を正確に翻訳できません。
AIが発展している現在でも、専門的な内容になると正確性がなく、まだ先は長いと感じられます。
仮に翻訳ソフトで翻訳した内容が間違っている場合、内容が間違っているのかどうかを判断するには、結局のところ元情報を確認するための英語力が必要です。
英語力を身につけていれば、このような余計な手間を掛けずに、効率良く必用な資料を理解できます。
また、中国語やロシア語を翻訳する場合も、日本語に翻訳するよりも英語に翻訳する方が内容が正確な傾向があります。
銃を学ぶために必要な英語力とは?
銃を学ぶ目的の場合、英語を話せるようになる必要はありません。
必要なのは、「読解」と「リスニング」の力です。
もちろん、英語を話せるようになればベストですが、優先順位は高くありません。
とりあえず、英文を読めるようになり、海外のYoutube動画を見て内容が理解できるようになるだけでも、かなりの知識量を得られます。
最近ではYoutube動画の内容をテキスト化するプラグインも利用されているので、英文読解力を最優先に身につけましょう。
とはいえ、本当に読解力が身につく頃には、簡単な会話はできるようになっているはずです。
英語で銃器用語を学ぶ注意点
英語の問題です。
「Out of battery」の意味はわかりますか?
「バッテリー?電池のことかな?」と思われるかもしれません。
一般的には「電池切れ」や「充電切れ」と訳されたりします。
しかし、銃器用語で「Out of battery」は「弾薬が薬室に装填されていない状態」を意味します。
元々は大砲の用語で、移動した砲身やブリーチ(砲身後部)が発射位置に戻っていない状態を指す言葉です。
専門用語にはこのような例が沢山あります。
英語を学習しても、すぐに銃に関する情報をスラスラと理解できません。
英語で銃の情報に触れるうちに理解できるようになるので、根気よく時間をかけて学ぶ必要があります。
英語で得られる最大のメリット
今回は銃を学ぶための英語力にフォーカスしていますが、英語を学ぶと次のようなメリットがあります。
- 世界規模でコミュニケーションの幅が広がる
- 情報収集の幅が爆発的に広がる
- 海外旅行がより楽しめる(緊急時にも対応しやすい)
- 進路の選択肢が増える(収入が増えるかも?)
- 世界中で生きていけるような自信がつく
- 日本の良さを再発見できる
私はアメリカのカリフォルニア州に6年居住していたのですが、英語のおかげで世界が広がった感覚になりました。
英語ができるようになるメリットは大きいので、英語に自信がない方は、ぜひ挑戦していただきたいと思います。
どれぐらいの期間で英語力が身につく?
どれぐらいの学習期間が必要かは、一日のうち、どれだけ英語のシャワーを浴びつづけるかによります。
全く英語を話せなかった私が、アメリカの語学学校に通ったとき、次のような段階がありました。
- 1日目:相手が何を言っているのか、さっぱり分からない
- 2週間後:授業の内容を理解しはじめる
- 1ヵ月後:授業についていけるようになる
- 半年後:英語で気楽に世間話や冗談を言い合うようになる
- 1年後:日常生活で英語に困ることが無くなった
私は他の生徒より上達が遅かったので、皆さんなら2週間~1ヵ月でかなり上達するかもしれません。
私は語学学校卒業に1年掛かりましたが、周囲の生徒はおよそ半年で卒業していました。(渡米前に英語を勉強していた生徒が多かったようですが)
また、年齢が若いほど早く上達する傾向があるようです。
英語力が向上する究極の方法
最短で英語力を身につける方法は、「英語を話す恋人を作る」です。
「はい、解散~!」と思ったあなた!ちょっと待ってください!
今までいろいろな人を見てきて、最短で英語が上達した人は、誰もがこのパターンでした。
外国人の恋人ができると、強制的に日本語を使わない環境になるため、語学力が飛躍的に向上します。
しかし、文化の違いは困難も伴うので、英語が上達しても必ずしも幸せになれるわけではありません(経験談)。
そこで私がおすすめしたいのは、留学・・・ではなく、「英語学習アプリ」や「英会話教室」です。
できるだけ日本語を使わない環境に自分を置きましょう。
コスパ良く英語力を身につける方法
留学には多額の費用がかかります。
渡航費、生活費、保険料、学費・・・など、半年から1年のアメリカ留学で総額300~500万円が必要です。
私はホームステイの経験もありますが、予想より大変でした。
英語力を身につけたいという目的で留学するのも良いですが、多額の費用を用意したり、渡航先で就職しなければ難しいでしょう。
現在では、円安の影響が留学のハードルを上げています。
その点、日本国内で英会話教室に通えば、留学費用の1/10程度の費用で英語を学ぶことができます。
しかも、日本で社会人や学生をしながら通うこともできます。
とはいえ、私は留学を否定するつもりはありません。
金銭面と時間の問題をクリアできる場合や、語学習得以外の目的がある場合は、留学もおすすめです。
おすすめの英語学習法
コスパの良い、おすすめの英語学習法を3つ紹介します。
以上、プロによる学習法を紹介しましたが、プロに丸投げするのは避けましょう。
英語を学習するには、本人の努力が必要です。
日常生活のなかで、英語で思考して英語に触れる機会を増やすことを心掛けてください。
まとめ
銃について学ぶとき、次のことに注意しましょう。
- その分野で10年以上の経験があり、情報を更新している人から学ぶ。
- 書籍を参照する。
- モデルガンを組み立てると構造の理解が深まる。
- 実銃を体験する。
- 深く知るには英文読解が必須。
専門家から教わることは良いことですが、初心者の方は専門家にこだわる必要はありません。
ピアノを習いたいからといって、世界一流のピアニストから習う必要はありません。
自分よりもピアノが上手い人から習えば、それだけで学びがあります。
銃も同様に、自分よりも銃に詳しい人から教わると学びがあります。
しかし、その場合は「嘘や誤解」が含まれていることを前提としてください。
参考にすることは良いことですが、鵜呑みはいけません。
情報の正確性を重視する場合は、書籍や一次情報を参照してください。
Youtubeの「銃の豆知識」的な動画で、内容に多くの誤りがあるにもかかわらず、視聴者から高く評価されている動画をよく目にします。
海外の銃系動画では、内容に誤りがあるとコメント欄に鋭い指摘が入りますが、日本語の動画では誰からも指摘が入らないことも珍しくありません。
私が指摘したら良いと思われるかもしれませんが、指摘したところで数が多すぎて焼け石に水です。
間違った情報で満足する人が増えている現状を憂いつつ、「自分にはどうしようもない」という無力感を覚えます。
しかし、そういった誤りは、当人が知識を蓄積するなかで、いつか気づくときが来るかもしれません。
私も微力ながら、「正しい情報」が広まるような記事を執筆したいと思う次第です。
今回の「銃に詳しくなる方法」については、まだまだ語り足りないので、今後も情報を加筆していく予定です。