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S&W製リボルバーのヨーク保持機構とは?

リボルバーの画像

皆さんからいただいた、「銃の疑問」に回答します。

S&Wモデル19のダッシュ6について質問があります。
アメリカ版ウィキペディアには「モデル19ダッシュ6はヨーク保持方法が新しくなっている」とありますが、具体的にどのようにヨーク保持方法が新しくなっているのでしょうか?
また、その新しいヨーク保持方法にはどのようなメリットがあるのでしょうか?

「S&W 19-6」のヨーク保持機構とは?

画像出典:deactivated-guns.co.uk

こういったマニアックな質問は私の好みです。

S&W社のモデル19-6は、1988年から製造されたモデルで、新しい「ヨーク・リテンション・システム」が採用されました。

「ヨーク・リテンション・システム」とは、「ヨークを保持する機構」を意味します。

リボルバーパーツ名称画像

「ヨーク」とは、シリンダー(回転弾倉)とフレームを繋ぐ部品で、ヨークの基部がフレーム内に収まっている構造です。

ヨーク画像

ヨークの固定は、トリガーの上(銃の右側)に配置されたネジ(ヨーク・スクリュー)により、ヨークが抜け落ちるのを防いでいます。

S&W 19-5以前のモデルでは、製造時に職人の手作業でネジの接触具合を調整する「フィッティング」を行っていました。これは時間の掛かる作業です。

(ちなみに、ネジ先端は耐久性を得るために熱処理により硬化されています)

そこで、S&W社は「職人の手作業」に掛かるコストを削減する目的から、新しいネジを採用。これがモデル19-6以降の変更点のひとつです。

ヨークスクリュー画像
ヨークスクリュー 画像出典:midwayusa.com

従来のネジとは異なり、内部にバネを仕込み、先端のプランジャーがヨークに接触します。

バネの反発力を利用し、プランジャーでヨークを押し付けているため、ガタツキも無く長期にわたって確実に固定できます。

これにより、ヨークの固定が確実になると同時に製造コスト削減のメリットがあります。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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