皆さんからいただいた、「銃の疑問」に回答します。
ストライカー方式の銃は、シングルアクションと呼ぶことが可能なのですか?
ストライカー方式の銃は、シングルアクションと呼ぶことが可能?
この質問の回答は、「いいえ、可能ではありません」・・・です。
ストライカー方式とシングルアクション方式はイコールではありません。
これについては、ストライカー方式とシングルアクション方式の違いが分かると理解しやすいでしょう。
そもそも、「ストライカーってなんですか?」と疑問に思われるかもしれませんが、ストライカーとは撃針のことです。
撃針は銃の内部に備わっており、弾薬の底に配置されたプライマーに打撃を与える、棒状のパーツです。
撃針がプライマーに打撃を与えると、圧力によって内部の火薬が燃焼し、薬莢内のメインの火薬に引火します。
メインの火薬が引火し燃焼すると、高温高圧のガスを発生させ、ガスの圧力によって弾頭が加速し、発射されます。
ところで、撃針は英語で「ファイアリングピン」や「ストライカー」と呼ばれますが、この違いは何でしょうか?
一般的に、「ファイアリングピン」とは、銃に備わった、ハンマーの打撃力をプライマーに伝えるために存在します。
一方、ストライカーは、ハンマーを使用せず、ストライカー自体がバネの力で前進することによってプライマーに打撃を与えます。
ファイアリングピンとストライカーは、どちらもプライマーに打撃を与えて撃発するパーツであることに違いはありませんが、その「方法」が異なります。
しかし、H&K社など、メーカーによってはストライカーのことを「ファイアリングピン」と呼称することもあるため、厳密に区別されているわけではありません。
あくまで、一般的にハンマーの打撃力を伝える撃針がファイアリングピンであり、撃針がバネのちからで自ら前進して打撃するのがストライカーと覚えておくと良いでしょう。
そして、シングルアクションについてですが、トリガーを引いてハンマーやストライカーが解放される構造がシングルアクションです。
トリガーを1回引いてひとつの動作をするためシングルアクションと呼ばれます。
一方、トリガーを一回引くだけで「ハンマーを起こす」「起きたハンマーを解放する」といった2つの動作をするものを「ダブルアクション」といいます。
ストライカー方式を採用する銃にはシングルアクションが多いのは事実ですが、ダブルアクションを利用するモデルも存在するため、ストライカー方式だからといってシングルアクションとは限りません。
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