「リーサルウェポン3」で、鋼鉄貫通弾という弾がでてきましたが、どういう物なのでしょうか? あと、現在この弾は使われているのですか?
作中の「COP KILLER」は架空の弾ですが、現実世界では徹鋼弾(アーマー・ピアシング弾/AP弾)がそれに相当します。 通常の弾頭は鉛の表面を銅で包んでおり、着弾の衝撃で潰れて変形することで衝撃を拡散し、目標を貫く力を失います。この衝撃拡散性能が人体に対して大きなダメージを与えます。
一方、徹鋼弾はボディー・アーマーなどの物体を貫通させることを目的としているため、着弾の衝撃で潰れない弾頭が用いられます。弾頭内部に固い芯(スチールコア等)を入れたり、特殊コーティングにより弾の変形を抑え、貫通させる能力を持たせたものが徹鋼弾です。
しかし、「リーサルウェポン3」のラストシーンの様に、9ミリ口径の徹鋼弾では大型ブルドーザーの厚い鉄板を貫通させるほどのパワーはありません。徹鋼弾は珍しいものではなく知名度は高いのですが、徹鋼弾の多くは50口径や20ミリ弾といった対装甲用として軍で使用されており、民間では用途が限られるため普及率は高くありません。米国の民間市場では州によっては規制対象品となっています。
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