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AR-15民間モデルを徹底比較!トップ15メーカーを紹介

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アメリカでAR-15ライフルを製造しているメーカーは約270社存在していますが、その中でも特に注目される有名なメーカーを厳選してご紹介します。

AR-15は、民間市場で非常に人気が高いライフルです。

その理由は、多様なカスタマイズ性、高い精度、そして幅広い用途に適していることにあります。

本記事では、これらのメーカーの中でも特に評価が高く、信頼性のあるブランドをアルファベット順に紹介します。

本記事はライフルそのものの紹介ではなく、各メーカーの概要や特徴に焦点を当てています。

エアロ・プレシジョン(Aero Precision)

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AR15 M4E1 Complete Rifle, 16″ 5.56 NATO Mid-Length Image courtesy of aeroprecisionusa.com

エアロ・プレシジョン社はワシントン州タコマで1994年から創業しているメーカーです。

「エアロ」の名の通り、元々はボーイング社と取引のある航空宇宙産業関連企業でしたが、次第にライフルパーツ・メーカーへと事業を転換し成長しました。

基本的にパーツ製造がメインでレシーバーやハンドガード類などを製造しており、カタログ上のコンプリートガン(完成品の銃)のラインナップは少ないといえます。

ロアレシーバーのマグウェルは通常より少し広めにとられています。

アーマライト(Armalite)

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Armalite AR10TAC16 Image courtesy of armalite.com

ライフル界で知らない人はいないであろう有名企業のアーマライト社は、1954年創業のライフルメーカーです。

チーフデザイナーでありAR15の生みの親であるユージン・ストーナーによって、AR1からAR18まで数多くのライフルが生み出されました。

ちなみに「AR15」の「AR」は、「アーマライト・ライフル」の略称です。

カリフォルニア州ハリウッドで創業したアーマライト社は1983年にフィリピンのエリスコ・ツール・マニュファクチュアリング(Elisco Tool Manufacturing)に売却されましたが、1996年にアメリカのマーク・ウェストロムが買収し、2013年にはストラテジック・アーモリー・コープス(SAC)に売却。そして現在は 2018年からアリゾナ州フェニックスに本拠地を置き、AR15やAR10をベースとしてライフルを製造しています。

またコンプリートアッパー(アッパー一式)やパーツ類も供給しています。

BCM(Bravo Company)

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BCMGUNFIGHTER PKMR Mid Length-BLACK Image courtesy of BCM

ブラボーカンパニー社(BCM)は2003年のイラク戦争から帰還した海兵隊員によりウィスコンシン州ハートランドに創設されたライフルパーツメーカーです。

スポーツ用から軍用まで幅広いターゲット層を持ちます。

コンプリートガンも製造していますが、主にレシーバー等のパーツ開発製造に力を入れています。

またオープンソースのKeyModシステムレイルの他、ポリマー製KeyModレイル(PKMR)も開発しています。

コルト(COLT)

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Colt M4 カービン Image courtesy of Colt

コルト社は1855年創業の歴史あるガンメーカーであり、軍と契約しているメジャーなメーカーです。

ビジネス的には軍との契約切れやハンドガンの売上不振から倒産の危機を何とか生き延びている状態ですが、最近のコルト社製ライフルは以前よりクオリティが向上していると言われています。

しかし細かい点を挙げると、ストックのキャッスルナットをか締めて回らなくするなど分解が面倒になっていたりします。

ダニエル・ディフェンス(Daniel Defense)

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DDM4 V11 300 MIL SPEC Image courtesy of danieldefense.com

ダニエルディフェンス社は創業者のマーティー・ダニエルによって2000年にジョージア州ブラッククリークで創業されたライフルパーツメーカーです。

コンプリートガンの他、レイルシステムで有名なメーカーで、アメリカ特殊作戦軍(SOCOM)でも同社の製品が採用されています。

多種多様な口径バリエーションやモデルを揃えているため一言で特徴を挙げるのは難しいのですが、強いて言えば「精度も価格も高い」という高級志向です。

FNハースタル(FN Herstal)

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FN 15 SRP Tactical Image courtesy of fnamerica.com

FNハースタル社はベルギー東部のハースタルで1889年に創業されたガンメーカーです。

FNというと、ブローニングマシンガン、SCAR、FAL、P90などが思い起こされますが、AR15も製造しています。

現在ではAR15をFN15シリーズとして販売しており、ピストルからライフルまで幅広くカバーしています。

また、軍用のM4/M16と同規格の民間用AR15としては、コルトやFNのミルスペックモデル(コレクターモデル)が最も軍用に近いスペックのモデルとなります。

H&K (Heckler & Koch)

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FN MR556A1 Image courtesy of HK

H&K社は1949年にドイツのオベンドルフで創業されたメーカーです。
(創業当時は警察向けのガンパーツの他、電化製品や自転車のパーツも製造していました)

現在では説明の必要がないほど有名なH&Kですが、AR15モデルでは軍用のHK416の他、民間用MR556シリーズを製造しており、HK416は自衛隊を含む世界各国の軍や警察で採用されています。

ファイアリングピン・ブロック・セイフティが備わっているため、他社AR15とは互換性のないパーツが含まれています。

ラルータクティカル(LaRue Tactical)

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PredatOBR 5.56 Image courtesy of larue.com

ラルータクティカル社は創業者のマーク・ラルーによって1980年にテキサス州で創業されたガンメーカーです。

射撃競技界でも高精度ライフルで有名なメーカーであり、7.62mm口径バリエーションも充実していますが、ライフル以外にスコープマウントリングなどの光学機器関連アクセサリー類が豊富です。

またPredatOBRを始めとする、QDレバーを操作して簡単にハンドガードを取り外すことができるAR15を製造している点もユニークです。

ブラボーカンパニーやダニエルディフェンスは20年弱の歴史ですが、ラルータクティカルは40年の歴史と蓄積された技術があり、カスタマーサービスの評判も高いです。

出荷前には3発の実射テストを行っており、1MOA(100ヤードで1.047インチ)内に集弾しなければ出荷されないという徹底した品質管理が行われています。

マーク・ラルー曰く、「あなたがハッピーでなければ私たちもハッピーではない( “If you ain’t happy, then we ain’t happy”)」

LMT (LEWIS MACHINE & TOOL)

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LMT New Zealand Reference Rifle Image courtesy of lmtdefense.com

LMT社(ルイス・マシン&ツール)は創業者のカール・ルイスによって1980年にイリノイ州に創業されたガンメーカーです。(オリンピック陸上金メダリストのカール・ルイスとは別人です)

軍を顧客とするメーカーで、英軍(L129A1)やニュージーランド軍(MARS-L)に同社のライフルが採用されていますが、民間向けのAR15も製造しています。

同社製品の特徴のひとつとしては、LMTが特許を持っているLMTエンハンスドボルトとボルトキャリアが挙げられます。

通常のエキストラクターよりも幅広のため排莢の信頼性が向上し、ボルトキャリアのガスポートの穴が3つあるため、外観から判別しやすいといえます。

追加されたガスポートによってガスの排出速度が向上していますが、10インチバレルでは作動に不具合が生じやすいため銃身長に注意が必要です。

また、アッパーレシーバーとハンドガードレイルを一体化させ、アルミ合金から削り出した「モノリシック・レイル・プラットフォーム(MRP)」を開発し、ゼロを失いにくい高い精度のレシーバーを製造しています。

これはレシーバーとレイルが一体化しているため使用可能なバレルもLMTオリジナルですが、レイルの先から挿し込んで横からレンチでボルトを締めるだけというシンプルな構造になっており、異なる銃身長のバレルを簡単に交換して楽しめます。

ただ、このレシーバーだけで一般的なAR15が購入できてしまう価格なので、コストに見合うかどうかは考え方によります。

LWRC (Land Warfare Resources Corporation)

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LWRC IC-Enhanced Image courtesy of lwrci.com

LWRC社は1999年にバージニア州スプリングフィールドで創業されたガンメーカーです。

ランド・ウォーフェア・リソーシーズ・コーポレーションを直訳すると「陸戦力会社(?)」という物々しい企業名ですが、2008年にLWRCへと社名を変更しました。

主にショートストローク・ガスピストン方式のAR15や関連パーツを製造しており、5.56mm、7.62mm、6.8SPCなどの口径バリエーションを扱っていますが、H&K UMPのマガジンを使用するショートリコイル.45ACP サブマシンガン風ピストル(LWRC SMG-45)も製造しています。

ノベスキ(Noveske Rifleworks)

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Gen 4 N4-PDW 16″ Image courtesy of noveske.com

ノベスキ・ライフルワークス社は創業者のジョン・ノベスキによって2001年にオレゴン州で創業されたライフルメーカーです。

2000~3000ドル前後の高級なライフルが多いですが、その性能やクオリティの高さから多くのファンが存在します。(競合他社よりも品質管理と検品に時間とコストを掛けていると言われています)

ジョン・ノベスキは「KX3フラッシュハイダー」や、サプレッサー使用時の作動を確実にする「スイッチブロック(ガスブロック)システム」を開発し高く評価されましたが、2013年に交通事故により36歳の若さで亡くなりました。

当時アメリカのネット上で「ジョンは事故ではなく殺された」というデマが流れて騒ぎになりました。

このデマが流れた理由には次の背景があります。

  • オバマ政権下で銃に対する風当たりが強かった
  • ジョン・ノベスキは、亡くなる一週間前にFacebookで銃乱射事件と薬物との関係についてコメントしていた
  • ジョン・ノベスキが亡くなる前日に銃器系YoutubeチャンネルFPSRussiaのプロデューサーが射殺体で発見された

ジョン・ノベスキの死後、アメリカのガンコミュニティー界では「ジョンの家族を応援しよう」という動きがありつつ、現在もノベスキ・ライフルワークスは経営を続けています。

POF (Patriot Ordnance Factory)

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POF enegade+ Image courtesy of pof-usa.com

POF社は2002年にアリゾナ州フェニックスで創業されたライフルメーカーです。

POFのAR15には様々なアイディアが取り込まれています。

作動方式はピストンとDI方式の両方がラインナップされていますが、ピストン方式ではレイルを分解することなくピストンを抜き取ってクリーニング可能であったり、ボルトリリース、マガジンリリース、セレクターはいずれもアンビで、ロアレシーバーにはフィンガーレストの溝が備わっている他、薬室に掘られた溝によってケースの張り付きを防いでいます。

またレシーバーとトップレイルがスライド式でゼロを維持する設計の他、レイルトップの一部を取り外して大口径スコープをローマウントで装着可能ですし、ヒートシンクバレルナットによる冷却機能、ボルトキャリアにローラーカムピン装備、その他POFレボリューションモデルでは従来の.223/5.56mm規格サイズのボルトキャリアグループで.308winを使用可能なモデル等、差別化された様々な商品を展開しています。

またオートライフル以外にも、ストレートプルのボルトアクションAR15も製造しています。

RRA (ROCK RIVER ARMS)

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LAR-47 COYOTE CARBINE Image courtesy of rockriverarms.com

ロック・リバー・アームズ社(RRA)は創業者のマーク・ラーソン(スプリングフィールドアーモリー社から独立)とチャック・ラーソンの兄弟により1996年にイリノイ州コロナで創設されたガンメーカーであり、主に1911ピストルとAR15ライフルを製造しています。

RRAのAR15ライフル(LAR15)は優秀さが認められ、FBI(連邦捜査局)やDEA(麻薬取締局)で採用されるなど、法執行機関でも実績があります。

パーツも販売していますが、コンプリートガンの種類も豊富で、AK47でお馴染み7.62x39mmモデルの他、多くのAR15メーカーでマグプル・ピストルグリップが採用されるなか、RRAではホーグ・ラバー・ピストルグリップを多く採用しています。

スタームルガー(STURM RUGER)

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RUGER AR-556 Image courtesy of ruger.com

スターム・ルガー社は1949年にコネチカット州サウスポートで創業されたガンメーカーです。

現在ではアメリカで最も多く銃器を製造販売している大企業であり、ピストル、リボルバー、ライフル、ショットガンなど、取り扱う銃器は多種多様です。

ピストルやリボルバーの売り上げはS&Wが勝りますが、ルガーはライフルの売り上げが大きく、特に.22LRライフルのシェアは独占状態です。(それでもルガーのピストルはグロックの約3倍売れています)

そんなルガーも2014年からAR556(5.56mmNATO)のモデル名でAR15を製造しており、800~1000ドル前後の価格帯で比較的安価にAR15を販売しています。

ウィンダム・ウェポンリー(Windham Weaponry)

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Windham Weaponry VEX Wood Stocked Series – Nutmeg Image courtesy of windhamweaponry.com

ウィンダム・ウェポンリー社は創業者のリチャード・ダイクによって2011年メイン州ウィンダムに創業されたライフルメーカーです。

リチャード・ダイクは1976年にブッシュマスター社を買収し長年経営していましたが、2006年にサーベラス・キャピタル・マネジメントに売却され、フリーダムグループ傘下となりました。(フリーダムグループはDPMS、ダコタアームズ、レミントン、パラUSAなど、数々のガンメーカーを保有しています)

そして2011年、メイン州の工場を閉鎖しニューヨークに移転することになった際、リチャード・ダイクによってメイン州の工場を利用して新たにウィンダム・ウェポンリー社が創設されました。

ウィンダム・ウェポンリー社はブッシュマスター社で働いていたガンスミス達によってスタートしており、ある意味ウィンダム・ウェポンリー社のライフルは、かつてのブッシュマスター社製ライフルとも言えます。

ウィンダム・ウェポンリー社では口径バリエーションに.223/5.56mm、.308/7.62mm、.300ブラックアウト、6.5mmクリードモア、.450ブッシュマスター、.224ヴァルキリーなどがある他、9mmパラベラムのピストルカービンAR15等、豊富に取り揃えています。

また、木製ストック&ハンドガードのAR15や、M16A1やM16A2のセミオート版AR15など、個性的なモデルがラインナップされています。

出荷前に10発実射して作動確認を行っていますが、ラルー・タクティカル社のようなアキュラシーテストは行っていないようです。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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