銃器用語の誤訳を防ぐ英語表現集｜Backfire・Chamber・Rackの正しい意味

2012年1月12日2025年3月12日

映画・ゲーム・小説などで銃が登場する場面を翻訳するとき、英語表現の扱いに迷った経験はないでしょうか。

銃器用語には、直訳すると意味が通らない表現が多く存在します。日本語側に定訳が定着していない語も少なくありません。

本記事では、翻訳者・ライター・ミリタリー系ファンが誤訳しやすい英語の銃器用語を厳選し、正しい日本語訳と背景知識をセットで解説します。

よくある誤訳ランキング【初心者注意】

Backfireは前装式銃や初期の金属薬莢銃で起きやすい現象です。機関部の密閉性が低く、燃焼ガスが後方へ漏れやすい構造が原因となります。

現代の銃ではほとんど発生しません。翻訳では無理に日本語化せず、バックファイアと表記する方が誤解を避けられます。

前装式銃や初期の後装式銃では、機関部の密閉性が低く、発射ガスを完全に前方へ逃がす構造になっていません。

そのため、点火時のガスや火花が後方へ漏れやすく、射手の顔や手元に噴き出すことがありました。

現代の銃では、薬莢・ボルト・チャンバーが精密に噛み合うため、Backfireはほぼ発生しません。

Two-Fistedは射撃姿勢を表す表現です。銃の名称ではありません。

Two-Fisted Pistolは戦術用語や正式な射撃技法ではありません。

主に映画やパルプ小説で使われる表現で、派手さを強調するための演出的な言い回しです。

実戦や訓練では、両手で一丁を保持する射撃姿勢が基本となります。

ポンプアクションやボルトアクションでは、この装填動作を手動で行います。そのため効果音とセットで描写されることが多くなります。

Cockは本来、ハンマーや撃針を起こす動作を指します。

一方、Chamberは弾薬を薬室に送り込む動作を表します。

作品によっては両者が混同されて使われることもあり、文脈から正しい意味を判断する必要があります。

初心者向けの射撃や小型獣の狩猟に用いられます。翻訳では口径名として扱うのが適切です。

.22LRは反動が小さく、初心者向けとされることが多い弾薬です。

一方で、近距離では十分な殺傷力を持つため、翻訳時に過度に弱い印象を与える表現は避けるべきです。