FN Herstal(FNハースタル)

FN Herstal(ファブリック・ナショナル・ハースタル)は、ベルギー・ハースタルに本社を構える主要な銃器メーカーで、かつては車両メーカーとしても知られていました。
欧州最大級の軍用小火器輸出企業であり、現在はFNブローニンググループに所属し、ウォロン地域政府が所有しています。また、ブローニング・アームズ・カンパニー社やウィンチェスター社を傘下に持っています。
FN Herstalは、SAW M249やブローニング・ハイパワー、Five-sevenピストル、FALやSCARライフル、P90サブマシンガン、ブローニングM2やMAG、Minimi、FN Evolys機関銃など、数多くの火器を設計・製造しており、これらは100カ国以上の軍で使用されています。
1889年にベルギー政府からの注文でマウザー1889ライフル(150,000丁)を製造するために会社が設立され、その後、アメリカの著名な火器設計者ジョン・ブローニングとの長期的な提携を結びました。
FNは車両やオートバイの製造も行っており、1935年まで車を、1965年までオートバイを、1970年までトラックを製造していました。
また、同社は航空機エンジンの製造も行っており、F-16戦闘機のエンジン部品を供給したり、アリアンスペース(宇宙ロケット)の部品を製造していましたが、1987年にこの事業を手放しました。
2023年に同社は過去2番目に高い収益(9億800万ユーロ)に対して7500万ユーロの利益を計上。2024年2月にはFNXというベンチャーキャピタルグループを設立、2024年6月には「FNブローニング・グループ」に改名しました。
FN 509

使用弾薬 | 装弾数 |
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9x19mm | 17発 |
FN 509は、ポリマーフレームのストライカー式セミオートピストルです。
使用弾薬は9×19mm弾で、ダブルアクション操作を採用。トリガーガードの前にはピカティニーレイルが備わっています。
FN 509は、2015年のアメリカ軍XM17モジュラーハンドガンシステム(MHS)選定のために開発されました。
最終的にSIG SauerのP320が2017年に採用されましたが、その後FNは民間市場向けにFN 509を発売。
開発には、元デルタフォースのオペレーター、ラリー・ヴィッカース氏も協力し、100万発以上のテスト射撃が行われたとされています。

各モデルの使用弾薬は、FN 509は「9mm」、FN 510は「10mmオート」、FN 545は「.45ACP」です。「なるほど、パターンを理解したぞ。ならばFN 503は.380ACPか?」・・・と思いきや、正解は9mmです。FN 503は2023年に生産終了しています。
FN 509 採用組織例
FN FNS

使用弾薬 | 装弾数 |
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9x19mm | 17発 |
FN FNSピストルは、FNアメリカが製造するポリマーフレームのストライカー式セミオートピストルです。9mmおよび.40 S&W弾に対応し、設計はFNXをベースにしています。
ショートリコイル作動方式を採用しており、ハンマーレスのショートダブルアクションのみで動作します。全モデルには、鍛造ステンレスバレル、ピカティニーレイル、固定式のスリードットアイアンサイト、ローデッドインジケーターが標準装備されています。
安全機能としては、トリガーセイフティ、ハンマーセイフティ、ドロップセイフティ、バッテリーアウトセイフティが搭載されており、オプションでマニュアルセイフティも追加可能です。
バリエーションには、ボルチモア群警察と共同開発された「ロングスライド」モデル(FNS-9LS、FNS-40LS)や、コンパクト版(FNS-9C、FNS-40C)があります。
また、9mmのフルサイズモデル「FN 509」も発売されています。
2015年にアリゾナ州公衆安全局の警官がFNS-40を誤射し、後の調査でスライドが完全に前進(薬室閉鎖)していない状態でも発射可能であることが判明しました。これにより2018年にはFNが改良ストライカー(撃針)を無償で提供しました。最終的にアリゾナ州公安局やボルチモア郡警察はFNSをGlock 17に置き換えましたが、FNは設計に問題はなかったと主張しています。

FN 509はFNSの改良版で、FNSは2019年に生産終了しました。FNSはトリガーのロールピンが外れてトリガーが脱落するなどの不具合も報告されています。
FN FNS 採用組織例
FN Five-seveN(FNファイブセブン)

使用弾薬 | 装弾数 |
---|---|
5.7x28mm | 20発 |
FN Five-seveN(FNファイブセブン)は、使用する5.7x28mm弾にちなんでその名が付けられました。1998年に登場し、軽量なポリマー製ボディや大容量マガジン、低反動、アーマーピアシング弾によるボディーアーマー貫通能力が特徴です。
当初は軍や警察向けに販売され、2004年からは民間市場にも登場。現在、40か国以上の軍や警察で採用されており、アメリカではシークレットサービスなどの法執行機関にも使用されています。
Five-seveNはNATOが求めた新型弾薬とPDW(パーソナル・ディフェンス・ウェポン)に対応する武器として開発され、1990年に5.7x28mm弾とP90が発表されました。2002〜2003年にNATOが5.7x28mm弾を評価し、2021年に正式にNATO標準弾となりました。
Five-seveNはその後も進化を遂げ、アメリカ市場向けに改良モデルが登場。軽量かつ耐腐食性に優れたスチール製スライドや20連マガジンが特徴です。
5.7x28mm弾は9mm弾より高速かつ低反動で、ボディーアーマーを貫通可能なSS190弾もあり、高いストッピングパワーを持ちます。また、軽量弾のため、流れ弾による二次被害リスクが低いという利点もあります。

アメリカの民間市場にFive-seveNが登場した2004年当時、地元のGun Showで実物を手にしたときの第一印象は「チェッカリングが激しい」でした。トゲトゲしたグリップが手に食い込んで痛いほどで、滑ることなくしっかりグリップできます。貫通力の高さが有名な5.7x28mm弾を使用するピストルが民間市場で販売可能になったことに驚きました。
FN Five-seveN 採用組織例
Beretta(ベレッタ)

イタリアのピエトロ・ベレッタ社(Fabbrica d’Armi Pietro Beretta)は、1526年に設立され、世界で最も古い現役の火器メーカーの1つであり、民間、法執行機関、軍用の火器を製造しています。スポーツ用銃器の販売が主力で、シューティングウェアやアクセサリー類も取り扱っています。
ベレッタ社は、ヴェネツィアの艦隊に納入された銃身が1571年のレパントの海戦で使用されたことでも知られ、1650年以降、ヨーロッパの主要な戦争に武器を供給しています。
同社の歴史はロンバルディア州のヴァル・トロンピア渓谷で始まり、16世紀半ばに銃身製造を開始。1526年にヴェネツィア共和国から依頼された銃身の製造契約が最初の記録として残っています。これ以来、家族経営を続け、現在まで約500年間にわたる長い歴史を有しています。
第一次世界大戦後、ベレッタは世界初のサブマシンガンであるモデル1918をイタリア軍に供給。第二次世界大戦中にはドイツ軍に占拠されていましたが、その後、M1ガーランドの改良版であるBM-59ライフルを開発しました。
戦後もイタリア軍向けに火器を製造し、1970年代にはブラジルに製造工場を設立※。1980年代にはアメリカ市場での人気を獲得し、M9ピストル(ベレッタ92)がアメリカ軍の制式拳銃に採用されました。
現在、ベレッタは水平二連ショットガン、上下二連ショットガン、セミオートショットガン、狩猟用ライフル、アサルトライフル、サブマシンガン、レバーアクションライフル、ボルトアクションライフル、ピストルなど、様々な火器を製造・販売しており、親会社のベレッタホールディングは複数の銃器メーカーを傘下に持っています。
ベレッタは1974年にブラジル軍向けのピストル供給契約を獲得し、サンパウロに工場を設立しました。しかし、1980年の契約終了後に工場と設備をブラジルのガンメーカー「トーラス(Taurus)」に売却。トーラス社はその設備を自社工場に移転し、ベレッタ92をベースにしたピストル(トーラスPT92)の生産を開始しました。
Beretta 92FS(ベレッタ 92FS)

使用弾薬 | 装弾数 |
---|---|
9x19mm | 15発 |
ベレッタ92FS は、92シリーズの代表的なモデルであり、高い信頼性と精度を持つ9mmセミオートピストルです。
設計は1975年に完了し、1976年に生産が開始。1985年には、アメリカ軍が長年採用していた.45ACP口径のM1911A1に代わる制式拳銃として「M9」の名称で採用され、軍・警察・民間市場のいずれにおいても高い評価を得ています。
ベレッタ92シリーズは、ベレッタ M1923やM1951をベースに設計され、ワルサーP38の影響を受けた合金フレームとロッキングブロックを採用しています。この構造により、作動の滑らかさと耐久性が向上し、長期間の使用にも耐える設計となっています。また、オープンスライドデザインは、排莢不良を減少させるとともに、悪環境でも異物の除去を容易にし、作動の信頼性を高めています。
92FSは、ダブルアクション/シングルアクション(DA/SA)トリガーを採用。安全装置とデコッカーを一体化させることで、安全性と操作性を向上させています。標準マガジンの装弾数は15発で、ダブルスタック設計により多くの装弾数を持ちます。(社外品のマガジンでは17連から32連までのバリエーションがあります)
表面処理はブルニトンフィニッシュが施され、耐腐食性が高く、過酷な環境下でも優れた耐久性を発揮します。2000年代以降は、一部のパーツにポリマー素材※が使用されるようになり軽量化しました。また、サンドレジスタントマガジンなどの新しいアクセサリーも導入され、砂の多い環境でも信頼性が向上しています。
リコイルスプリング・ガイドロッド、マガジンフロアプレート、マガジンフォロワー、ランヤードループ、これらのパーツは金属からポリマー素材に変更されました。また、トリガー、セイフティレバー(左)、マガジンリリースボタンにはポリマーコーティングが施されるようになりました。
ベレッタ 92FSは、その精度、信頼性、快適な操作性によって、多くのユーザーに選ばれ続けている名銃です。
軍や警察に採用されただけでなく、民間市場においても人気が高く、映画などメディアへの露出が多いことでも有名です。
モデル | 生産期間 | 特徴 |
---|---|---|
ベレッタ92 | 1976年5月~1983年2月 | 最初の「ステップスライド」デザインを約7,000丁生産 2番目の「ストレートスライド」デザインを約45,000丁生産 |
ベレッタ92S | 1978年~1982年 | スライドマウント・セイフティ兼デコッキングレバーに変更 イタリアの法執行機関や軍に採用 |
ベレッタ92SB(92S-1) | 1981年~1991年 | 米空軍の新制式拳銃用に開発 マガジンリリースボタンをトリガーガード下部に変更 アンビセイフティレバーと3ドットサイトを搭載 |
ベレッタ92F | 1984年~現在 | スライドの強度向上 角張ったコンバット・トリガーガード 硬質クロムコーティングされたバレル ブルニトンフィニッシュで耐腐食性向上 アメリカ軍のM1911を置き換えたモデル |
ベレッタ92FS | 1985年~現在 | スライド破断時の事故防止のためハンマーピンを大型化 スライドの安全性向上 92FSセンチュリオン(コンパクトモデル)追加 |

私の人生で最も多くの弾薬と時間を費やした銃が「ベレッタ92FS」でした。このピストルの最大の長所は、「必ず弾が発射される」という、銃に求められる基本性能の高さです。しっかりグリップせずに指2本だけで発射しても、確実に排莢と装填を行います。また、命中精度も高く、暴発しない機構的安全性の高さも評価できます。弱点は「並レベルのトリガープル」ですが、慣れると問題ありません。リコイルスプリングなどのバネ類とロッキングブロックは消耗品のため、定期的な交換が必要です。
Beretta 92FS 採用組織例
Beretta 96D(ベレッタ 96D)

使用弾薬 | 装弾数 |
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.40S&W | 11発 |
ベレッタ96Dは、1990年から1998年まで製造された.40S&Wを使用するDAO(ダブルアクション・オンリー)のセミオートピストルです。
96Dの「D」はイタリア語の「ドッピオ(Doppio)」の頭文字で、「ダブル(ダブルアクション)」を意味します。
92シリーズ特有のセイフティレバー兼デコッキングレバーが排除されており、トリガーを引くとハンマースパーが排除された回転式ハンマーが起き上がり、トリガーを最後まで引き切るとハンマーが落ちて激発します。
Dモデルには92D、92DS、96D、96DSがあり、「92」は9mm、「96」は.40S&Wを使用します。また、「DS」は通常の92Fと同様にセイフティレバー兼デコッキングレバーが備わっていますが、DAOトリガーでハンマースパーの無いハンマーが備わっています。
96Dの構造や基本性能は92FSと類似していますが、96シリーズは.40S&Wを使用するため9mm口径モデルよりも大きな反動を発生します。

DAOは「トレーニング期間が短くて済む」という長所があります。しかし、92D/96Dは生産終了しており、もう新規で採用する法執行機関は無いでしょう。トイガンではMGCが92DSを販売していましたが、92Dはトイガン化されなかったと記憶しています。
Beretta 96D 採用組織例
Beretta APX(ベレッタ APX)

使用弾薬 | 装弾数 |
---|---|
9x19mm | 15/17発 |
ベレッタAPX(Advanced Pistol X)は、ベレッタ社初のフルサイズ・ストライカー式ピストルです。
ポリマーフレームとモジュラー設計を特徴とし、2016年にフルサイズモデルから発売され、その後コンパクトモデルや競技用モデルなどが登場しました。
APXは、アメリカ軍のXM17モジュラーハンドガンシステム選定を意識して設計され、最初にM9A3を提出する案があったものの、最終的に新型のAPXが選定に参加しました。
2017年にはAPXが民間市場に登場し、2018年には複数のバリエーション(APXセンチュリオン、APXコンパクト、APXコンバット)も発表されています。
2019年には価格が引き下げられ、APXキャリーがコンシールドキャリー(隠匿携帯)用として発売されました。さらに2020年には、競技用のAPXターゲットが登場し、精度向上を目指した設計がされています。
APXは、モジュラー設計により異なるフレームサイズや口径に対応でき、MHS規格に準拠したバックストラップの交換が可能で、射手の手の大きさに適したグリップサイズに調整可能です。
また、分解時の暴発を防ぐため「ストライカー・ディアクティベーションボタン」がフレーム右側後方に備わっており、これをペン先などで押し込むと、撃発させることなくストライカー(撃針)を前進させることができます。
2022年に登場したAPX A1は、競技用ピストルとしての特長を持ち、スライドやフレーム形状変更、ドットサイト対応スライド、アクアテックシールドフィニッシュ、ステンレス製シャーシ、フラットリコイルスプリングなどが更新され、精度向上と使い勝手を改善したモデルとなっています。
APX A1が登場したことで初代APXは廃止されました。

APXは信頼性の高さに人気があります。しかし、「トリガーリセットが長い」「トリガープルが重い」など、トリガーメカに関しては賛否両論です。このタイプのピストルでは4~6ポンドほどのトリガープルが理想ですが、APXは6~7ポンドの重さです。ただし、トリガープルの重さは新品状態から数百発発射することで慣らされて軽くなります。
Beretta APX 採用組織例
Beretta Px4 Storm(ベレッタ Px4ストーム)

使用弾薬 | 装弾数 |
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9x19mm | 17発 |
ベレッタ Px4 ストームは、護身や法執行機関での使用を目的としたセミオートピストルです。フルサイズ、コンパクト、サブコンパクトのバージョンがあり、用途に合わせて選択されます。
Px4は、ベレッタ92や8000シリーズと同様のトリガーシステムとセイフティを採用しています。
軽量ポリマーフレームにスチールインサートを使用し、ピカティニーレイルや交換可能なバックストラップが特徴です。
フルサイズとコンパクトモデルは、ベレッタ8000シリーズと同様のショートリコイル式ローテイティングバレルを採用しているのに対し、サブコンパクトはGlockなどでも利用されるティルトバレルシステムを採用しています。
ローテイティングバレル | ティルトバレル |
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弾薬がスムーズに薬室装填される | シンプルな構造 |
給弾が安定している | 広く採用されている |
命中精度が高い | メンテナンスが容易 |
銃身軸が低くマズルジャンプが少ない | コンパクトな設計が可能 |
砂など異物の影響を受けやすい | 銃身のアライメントを保持しにくい |
潤滑を多く必要とする場合がある | 給弾がやや不安定になることがある |
ロッキングラグの影響で銃身外径が大きい | 銃身の移動に下部スペースが必要 |
どちらのシステムも非常に効果的であり、多くの射手にとって性能の差はわずかです。選択は個人の好みや銃の設計要件に依存します。
Px4のフルサイズモデルは、フィールドストリップ(簡易分解)時のメンテナンス性が高く、ハンマーユニットが一体型になっており、取り外しが容易です。
Px4は、バックストラップ、マガジンリリースボタン、スライドキャッチ、セーフティ/デコッカーのレバー、ハンマーユニットメカなど、カスタマイズ可能なパーツを採用しています。これにより、ユーザーの好みに合わせた調整が可能です。例えば、マガジンリリースボタンは左右どちらにも取り付け可能で、スタンダード、ラージ、コンバットタイプに交換可能です。

ローテイティングバレルの作動にエネルギーを消費するため、反動がソフトになる構造です。命中精度や信頼性が高いのも良い点です。しかし、Px4に限ったことではありませんが、スライドマウント型のレバー類を「邪魔」と感じるユーザーが一定数いるのも事実で、好みが分かれます。Px4は映画「インセプション」でレオナルド・ディカプリオが使用していました。
Beretta Px4 Storm 採用組織例
Springfield Armory(スプリングフィールド・アーモリー)

アメリカには2つの「スプリングフィールド・アーモリー」があります。ひとつは国定史跡、もうひとつは銃器メーカーの名称です。
国定史跡になっているスプリングフィールド・アーモリー(アメリカ合衆国スプリングフィールド造兵廠)は、1777年から1968年まで運営されていたアメリカで最初の国営造兵廠です。現在は「スプリングフィールド・アーモリー国定史跡」として保存されており、アメリカの歴史的火器を展示しています。
スプリングフィールド造兵廠が閉鎖された後、テキサス州デヴァインの銃器メーカー「L.H.ガン社」は、認知度を活かすために「スプリングフィールド・アーモリー・インク」に社名を変更しました。オリジナルのスプリングフィールド造兵廠とは無関係で、提携やライセンス契約はありません。
同社のピストルには、M1911ピストル、911ピストル、ポリマーフレームのXD(X-treme Duty)シリーズがあり、XDピストルはクロアチア製ピストル「HS2000」のアメリカ版となっています。
HS2000(Hrvatski Samokres)は、ポリマーフレーム・ストライカー式のピストルで、ヨーロッパでは「HS」および「XDMシリーズ」として販売され、アメリカでは「Springfield Armory XD」および「XD-Mシリーズ」として販売されています。
「HS Produkt」は、クロアチアの銃器メーカーで、HS2000やXDMシリーズのピストルで知られており、これらはスプリングフィールド・アーモリー社によってアメリカ市場で販売されています。1991年に「IM Metal」として設立され、2001年に「HS Produkt」に改名しました。現在、月産約30,000丁のピストルを製造し、90%をアメリカに輸出しています。
Springfield Armory XD(スプリングフィールド・アーモリーXD)

使用弾薬 | 装弾数(XDサービスモデル) |
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9x19mm | 16発 |
.45 ACP | 10/13発 |
.357 SIG | 12発 |
.40 S&W | 12発 |
.45 GAP | 9発 |
10mm Auto | 15発(XD-Mスタンダード) |
スプリングフィールド・アーモリー社のXDシリーズは、ポリマーフレームでストライカー式を採用したセミオートピストルで、クロアチアのHS Produkt社で製造されています。2002年にアメリカ市場向けにライセンス契約を結び、XD、XD-M、XD-S、XD-Eなどのバリエーションが展開されました。
XDシリーズは射撃競技市場でも人気があり、XD-Mはマッチグレードバレルと交換可能なバックストラップが特徴で、XD-Sはコンシールドキャリー(隠匿携帯)向けにスリムな設計がされています。2017年には外部ハンマーを搭載したXD-Eも登場しました。
XDシリーズは競技者から専門家まで高く評価され、多くのバリエーションが登場しています。
XDシリーズの特徴は以下の通りです。

アメリカの民間市場でXDピストルが販売開始された当時、購入を迷っていたのがXDでした。グリップセイフティは不要だと思いましたが、グリップのフィット感は自分の手に合っており、すぐに気に入りました。とはいえ、「XDはGlockの上位互換だ」と思ったものの、Glockと比較するとカスタマイズ性や対応アクセサリー類の貧弱さを感じます。
Springfield Armory XD 採用組織例
銃の紹介は以上です。
次のページでは「警察が銃を選ぶ基準」について解説します。