
この記事の要約:
- ストライクフェイス(ストライクプレート)は、公的機関での正式採用例が確認できず、実用性は限定的。
- マズルジャンプ抑制や押し付け射撃時の不発防止といった利点はあるものの、実戦で必要となる場面は極めて稀。
- 一方、アンダーレイルのないピストルにライトを装着できるなど、特定用途では一定のメリットがある。
読者の皆さまから寄せられた「銃に関する疑問」にお答えします。今回のテーマは、エアガンのカスタムパーツとしても見かけることのある「ストライクフェイス(ストライクプレート)」の実用性についてです。
一部では「銃口を相手に押し付けた際、スライドが後退して撃発不能になるのを防ぐため」と説明されることがあります。しかし、そのような極めて限定的な状況に備えるために、レールを覆うようなパーツを装着する必要があるのか、疑問に感じる方も多いのではないでしょうか。
実際、各国の特殊部隊がCQB訓練でピストルを使用する際にも、こうしたデバイスを装着している例はほとんど見られません。ストライクフェイスを正式採用した公的機関が存在するかどうかは不明で、少なくとも一般的な装備として普及しているとは言い難い状況です。
実射で感じたストライクプレートのメリットと限界

筆者自身もストライクプレートを購入し、.45ACPピストル(キンバー・カスタムII)で実射検証を行いました。
もちろん、エアガンではなく実銃です。
そのうえでの率直な印象は、「明確なメリットを感じにくい」というものです。
フロントヘビー化によるマズルジャンプ抑制
重量があるためマズルジャンプ抑制にわずかながら効果はありますが、コンペンセイターやポーテッドバレルの方がはるかに高い効果を得られます。

銃口押し付け時の不発防止
たしかにストライクプレートはショートリコイル式の弱点を補う利点はあります。
しかし、実戦・訓練を問わず、そのような状況は特殊部隊であっても極めて稀であり、多くのユーザーにとって必要性は低いと考えられます。

CQC/CQBにおける実用性
近接戦闘であっても「相手との距離を確保する」ことがプロの基本戦術である以上、レアケースへの対策として銃を重くするのは過剰ともいえます。
むしろ近距離では軽量化による取り回しの良さの方がメリットとして大きいでしょう。
一方で、アンダーレイルのないピストルにウェポンライトを装着できるという点は、特定のユーザーにとって有用な場合があります。
ストライクプレートにサプレッサーは装着できるのか
エアガンでは、ストライクプレートにサプレッサーを取り付けるタイプの製品が存在します。では、実銃でも同様の構造はあるのでしょうか。
結論として、ストライクプレートそのものにサプレッサーを装着する実銃用製品は一般的ではありません。ただし、オーストリアの「FD917」のように、アンダーレイルに直接取り付けるタイプのサプレッサーは存在します。

この方式は銃身とサプレッサーを直接接続しないため、ワンタッチで着脱できる利点があります。しかし、銃口とサプレッサーの間に隙間が生じる構造上、ガス漏れを避けられず、従来型サプレッサーと比べて減音性能が低下するというデメリットがあります。

