ご質問をいただきました。
メタルギアなどで銃の薬室から弾を排莢するのを見ていてふと思ったのですが、薬室に弾が残っていればマガジンを抜いた状態でも発射することは可能ですか?
多くの銃では、マガジンを抜いても薬室内の弾を発射可能ですが、なかにはマガジンを抜くと発射できなくなる銃も存在します。
以下、マガジンを抜くと撃てなくなる銃の構造を解説します。
ブローニング・ハイパワーの場合
この画像はブローニング・ハイパワーの内部構造を表しています。
この銃にはマガジンを抜くと発射できなくなる安全装置「マガジンセイフティ」が備わっています。
マガジンを挿入した状態でトリガーを引くとトリガーレバーがシアーレバーを押し上げ、シアーレバーがシーソーの様に上下します。
そしてシアーレバーはハンマーと接触するシアーを押し下げ、解放されたハンマーによって撃発に至ります。
マガジンを抜くと、トリガー内に収まっているマガジンセイフティによってトリガーレバーが前方へ倒れます。
この状態でトリガーを引いてもトリガーレバーとシアーレバーは接触しないため、発射できません。
ルガーSR9の場合
ルガーSR9は回転式ハンマーを使用しない、ストライカーで撃発するストライカー方式のピストルです。
マガジンを抜いた状態では、コの字型のマガジンディスコネクトが下がり、ストライカーの移動を妨げています。
マガジンを挿入するとマガジンに押されてマガジンディスコネクトが上昇し、ストライカーが移動可能な状態となります。
南部十四年式の場合
南部十四年式拳銃では、マガジンを抜くとマガジンセイフティの突起が起き上がり、トリガーの後退を妨げる構造です。
トリガーとシアーの接続は繋がったままですが、トリガーを直接固定することで発射できなくしています。
この他、ベレッタ84、FN ブローニング1910、S&W 4006、S&W M&P、ルガーLC9/LC380、ルガーSR45、ルガーP345、ルガー22/45・・・等々にはマガジンセイフティが備わっているため、マガジンを抜いた状態で薬室内の弾を発射できません。
よろしければ以下の動画もご覧ください。
最後までお読みいただきありがとうございます。
もしご質問やご意見がありましたら、お気軽にX(旧ツイッター)やYoutubeチャンネルでお知らせください。