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M16のボルトはどうやって後退する?

faq_qこんにちは。初めて質問させていただきます。このページはとてもわかりやすくよく拝見させていただいております。
質問の内容なのですが、このページの質問の返答のなかで、「ガスは穴を通ってハンドガード上のガスパイプ(ガスチューブ)を通り、 機関部のボルトを圧力で押し下げる構造になっています」とありましたが、前に他のHPでは発射ガスはボルトの閉鎖を解除するのに使われ ボルトの後退事態は慣性力により行われると聞いたのですが、どうなっているのでしょうか?

 

faq_a慣性力ではなく、ガス圧でボルトの後退と閉鎖解除を行っています。

ガス・オペレーションを採用する銃によって、ガスの利用法は異なりますが、これらのほとんどはガスの力でボルトを後退させ、その後退時にロックが解除されます。ご質問の銃は、M16シリーズの構造についてのものですが、火薬の爆発により発生したガスは、ガスチューブを通り、ボルト内に通じる構造をしています。

M16のボルト部分は、ファイアリング・ピンを含むと計18個の部品で構成されています。このうち、今回キーになるのは、弾薬底面に接するボルトと、ボルトの後ろに繋がるボルト・キャリアー、カム・ピンといった部品になります。基本的に、ボルトが閉鎖状態にある時は、弾薬底面方向からボルトを押しても、ボルトはロックされているので動きませんが、逆に、ボルト・キャリアーを反対側から引くと簡単にロックが外れます。

M16ではボルトの閉鎖方式に”ロータリー・ロッキング”という方式を採用しています。ボルトの閉鎖状態では、ボルト・キャリアーが外部の力(手動やガス圧)によって後退させられると、ボルトも引っ張られ後退しようとします。このとき、この二つの部品を繋ぐカム・ピンにより、ボルトが回転運動を行うことで、ロックが外れる構造をしています。発射時には、ガス圧はボルト・キャリアーとボルトの間に入り込み、圧力によってボルト・キャリアーを後方へと押し出し、後退するボルト・キャリアーにつられてボルトが回転し、ロックを解除させながら同時に後退します。ですから、”ボルトは慣性で後退する”という説明では、少しニュアンスが違います。

 

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