ハードボーラーとはどんなピストル?

faq_qコルトの製作した名銃M1911――ガバメント。

猿顔の怪盗のライバルの銭形警部の愛銃でも有名で、私もかなり前から存在は知っておりました。

しかし、このHPで紹介されているモデルガン“ハードボーラー”は名前こそ聞いた事がありましたが、ガバメントの一種だとは知りませんでした。

そこで質問です。

“ハードボーラー”の実銃は存在しますか?

また、ガバメントを元にした銃はどのくらい存在しますか?

faq_aハードボーラー(AMT Hardballer)は実在します。

Photo via pinterest.jp

この銃は、.44オートマグで有名なAMT社(Arcadia Machine & Tools Inc.)が、1977年に発表したステンレス・スチール製のオートピストルです。1985年公開の映画「ターミネーター」でハードボーラーのロングスライド・バージョンが登場したことでも有名ですが、ハードボーラーは映画に登場したような攻撃的なイメージのあるコンバット・オートではなく、競技用のスポーツ・ピストルとして登場しました。そのため、アジャスタブル・サイトや、コンバット・セイフティ・キャッチ、延長されたスライド・キャッチ(スライド・ストップ)、ワイド・アジャスタブル・トリガー、大型化されたマガジン・ウェル、カートリッジ・インディケーターを装備しており、この点がガバメント・モデルとは大きく違います。

ちなみに、当サイトで掲載したモデルガンのハードボーラーは、ロングスライド・モデル(7インチバレル)です。また、スタンダードなハードボーラーは、ガバメント・モデルと同サイズの5インチバレルを装備します。

AMT社は、過去に何度も社名を変えているため混乱しやすいので要注意です。AMT社のはじまりは、米国カリフォルニア州の小さなガンショップから始まりました。そのガンショップを経営するハリー・W・サンフォード(Harry W Sanford)は、1965~1969年にかけて有名な.44オートマグと、それに使用する弾薬、.44AMP(.44 AutoMag Pistol)を発表。オートマグが有名になると社名をAMTからAMC(AutoMag Corporation)としました。(このとき発表された.357AMP口径のオートマグは、現在ではレアなコレクターズ・アイテムとなっています。)

そして、1971年にはいわゆる、パサデナ・オートマグを発表しましたが、1976年5月に会社は倒産。AMC社の株や工業機器はトーマス石油会社が買い取り、社名をTDE社(Trust Deed Estate Corporation)とし、カリフォルニア州ノースハリウッドで、これまで生産していた銃とそのパーツの販売を受け継ぎました。そして、最終的にハリー・W・サンフォードは、トーマス石油会社からAMC社を買い戻したものの、この間、トーマス石油会社によるAMC社の経営は順調で、コレクターで弾薬製造会社(Super Vel Corp)を経営する、リー・E・ジャラス(Lee E Jurras)は、数多くのオートマグのカスタム・モデル(LEJ モデル)を手がけ人気となり、AMC社を買い戻した後のハリー・W・サンフォードも、リー・E・ジャラスと提携し、これまで通りオートマグを製造しつづけました。その後、1989年にIAI(Irwindale Arms Inc.)と社名を変更。しかし、IAI社で製造された銃もAMTの名前で呼ばれ続けました。

1990年代後半には社名をガリーナ社(Galena Industries Inc.)と変更し現在に至ります。AMTハードボーラーと同様にガリーナ・ハードボーラーが存在するのは、このような理由からです。(ガリーナ社製ハードボーラーも、スライドの刻印はAMTとなっています。) そして現在はガリーナ社は倒産状態にあるようです

ガバメントを元にした銃の正確な数は分かりませんが、少なくとも60社以上がコピーを製造し、そのバリエーション数は数百~千種類近くになります。

ちなみに、AMT社も同様にM1911A1のコピーをロストワックス製法によるステンレス・スチールで製造しました。ハードボーラー、ハードボーラーⅡ、AMTガバメント、IAIジャベリナ 10mmオート(Javelina)がそれにあたります。

また、ハードボーラーより1インチ短いコンパクト・モデル、AMTスキッパー(Skipper)もハードボーラーの仲間で、1980~1984年に製造されました。


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