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コルト・ディテクティブに+Pの弾薬を使用できますか?

faq_qコルト・ディテクティブの2ndモデルについていくつか質問があります

  • 2ndモデルは60年代になるとグリップ底部の金属フレームがグリップで覆われる仕様になりましたが、これには一体どんな意味・利点があるのでしょうか?
  • 2ndモデルで38special+Pを撃つ事は可能でしょうか? アメリカ版ウィキペディアでは「スチールモデルであれば2000発程でガタが来るものの使用可能」、Gun誌では「推奨は出来ないがスチールモデルであれば使用可能」、チャットサイトでは「自分ならやらない」という意見もあれば「使用しても問題無い」という真逆の意見があったりと、媒体によって使用可能かどうかはバラつきがあります。
  • 現行品の多くにエジェクターロッド・シュラウドが付けられていますが、シュラウドはリボルバーにとって必須な物でしょうか?引っかかり防止などのためにシュラウドはあった方が良いというのは良く聞きます。ディテクティブの3rdモデルではシュラウドが付けられましたが、これでレトロなファンが離れてしまったとGun誌に書かれていました。デザインはガンマニアにとっては非常に大きな問題ですが、実用性を考えるとシュラウドはあった方が良いと思います。それとも、無くてもそれほど大きな実用的問題は無かったのでしょうか?
  • 最後ですが、ディテクティブの(出来れば2ndモデル)の仕上げや品質、トリガーフィーリングなどの評判をお聞かせ願えると幸いです。

 

faq_aグリップの変化の流れは以下のようになっています。

  • 1927年以前 プロトタイプ(ショートグリップ/ショートフレーム)
  • 1927-45年 ウォールナットグリップ(スタンダードフレーム)
  • 1946-1954年 プラスチックグリップ(スタンダードフレーム)
  • 1954以降 ウォールナットグリップ(スタンダードフレーム)
  • 1966年 ウォールナットグリップ(スタンダードグリップ/ショートフレーム)

当時のコルトが何を考えていたのか分かりませんが、一般的にフレームを短くする目的は軽量化による扱いやすさの向上です。フレームにあわせてグリップを短くしなかったのは、しっかり握れるグリップのフィーリングを大事にしたのだと思われます。(コストカットになるのかは正直疑問)

+Pの弾薬を使用する場合はあくまで「自己責任で」という場合が多いですね。特にコルトディテクティブのような古くからあるモデルは、設計段階で+Pを想定していないのが殆どです。+Pに限らず、通常の弾薬でも当時と現在ではパウダー燃焼時の腔圧が異なるので、場合によっては故障の原因となりますが、ディテクティブに関しては「撃とうと思えば撃てる」ということだと思います。射撃場で撃ちまくるのは問題でも、自衛目的で撃つには全く問題ないでしょう。もし自分がコレクションしていたら、銃の寿命を縮める+Pを撃とうとは思いませんし、そもそもこのサイズで+Pを撃つと手が痛いので遠慮したいですね。どうしても+Pを撃ちたいのであれば、メーカーが保障する現在製造中のモデルを選択することをお勧めします。

シュラウドは必須ではありませんが、フロントヘビーにして撃ちやすくしたり、デザイン(見た目の格好)を理由に採用されています。重量バランスは重要なので、実用面ではある意味あった方が良さそうですね。リボルバーコレクターやリボルバーファンにとっては、実用性よりも見た目の美しさやオリジナリティの方が重要といった印象を受けるので、ファンが不満というのは理解できます。

評判は上々です。昔のコルトらしい美しいフィニッシュで、ファースト、セカンド、サードとマイナーチェンジする中で、素材はスチール、合金と変化し、シュラウドが付くことで、時代を経るごとにより実用的なポケットリボルバーへと変化しています。いくつか海外のフォーラムを覗いてみましたが、命中精度が良く撃ちやすいと概ね評判で、逆にネガティブなコメントは少ないですね。チーフのホルスターが合わないとか、昔のコルトを扱えるガンスミスが少ないとか、状態の悪い中古のフィニッシュに不満があったりしますが・・・。

ピンキリの中古の状態はこちらが参考になります。

因みに、刻印は以下の様に変化しています。

1947年まで
COLT’S PT. F.A. MFG. CO.
HARTFORD, CT. U.S.A.

1947-1955年(セカンドモデル)
COLT’S MFG. CO.
HARTFORD, CT. U.S.A.

1955年以降
COLT’S PT.F.A. MFG.CO.
HARTFORD, CONN. U.S.A.

 

faq_q2ndモデルに限定するならば撃ちやすさはショートフレームモデルよりスタンダードフレームモデルの方が微々たるレベルでしょうが、重量の関係で撃ちやすいのでしょうか?

また、ガンブローカーに出品されているディテクティブで、1964年製と表記されているのに、ショートフレームの物がありますが(出品番号:368857742)これは単に出品者が製造年代を勘違いしただけなのでしょうか?

 

faq_a>重量の関係で撃ちやすいのでしょうか?

ディテクティブを撃ち比べたことがないので分かりませんが、重心は後ろより前寄りの方が撃ちやすいと思います。
マズルジャンプを抑える効果は僅かかもしれませんが、フロントヘビーだと暗闇でも感覚でマズルの方向を掴みやすいですからね。

 

>1964年製と表記されているのに、ショートフレームの物がありますが

シリアルナンバーが分かれば正確な製造年を割り出せますが、おそらく66年以降の間違いだと思われます。ディテクティブとポリス・ポジティブは66年からショートフレームにし、この変更年からそれまで5~6桁の数字のみだったシリアルナンバーの頭にアルファベットを付けるようになりました。

ディテクティブは1926年の誕生以来、40万丁製造されたロングセラーですが、リニューアルやマイナーチェンジが多いので、「セカンドモデル」という呼び方は、場合によっては混乱しそうです。1947年にいわゆるセカンドモデル/セカンドシリーズが出ていますが、1993年にリニューアルされたモデルもセカンドモデルと呼べますし、1997年にはディテクティブII(.38SPL/翌年に.357マグナム)が登場しているので、この辺は紛らわしいですね。

 

 

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