映画「リーサルウェポン3」で、フルオートに改造したイングラムを「マックー10」と呼んでいましたが、実際にそんな呼び方はあるのでしょうか?
イングラムM10は、MAC10(マック10)と呼ばれますことが多いようです。
この銃はゴードン・B・イングラムによって設計されたコンパクトなサブマシンガンで、MAC社(ミリタリー・アーマーメント・コーポレーション)で生産された事からMAC10と呼ばれるようになりました。
つまり、イングラムとは設計者の名前で、MAC(マック)は社名なのです。
1967年に開発され69年に登場し、ベトナム戦争後期で米陸軍や海軍の特殊部隊で使用されました。
その後は安価でコンパクトな事からテロや犯罪で使われやすく、その為に規制の対象になりやすい銃で多難な運命を辿りました。
M10は当初、AAI社(アキアゴ・アームズ・インダストリーズ)で誕生した銃でしたが、しばらくして直ぐにM10はSIONICE社で試作開発が行われ、M11を誕生させた後の1970年、SIONICE社はMAC社に社名変更されます。
ところがこの5年後にMAC社は倒産。M10の生産はRPB社が受け継ぎました。
しかし1982年にRPB社も倒産。そして工場は売却され、購入者によってMAC社を新たに創設されましたが、これも数年後に倒産しています。
現在ではSWD社が9ミリ口径のM11などを生産していますが、M10は生産されていません。
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