PR

グロックのトリガーは素人には危険なのでしょうか?

faq_q グロックシリーズの安全性について質問があります。

グロックシリーズは軽いプルのトリガーを引くだけで撃発が可能で、プルやストロークが常に一定といったことなどが支持されました。しかし、アメリカ在住の日本人の方のブログでブログ内の記事でグロック22(23だったかもしれません)を支給され住み込みの倉庫番アルバイトをしていた時に夜間に侵入した強盗に恐怖を感じてしまい、思わず力んでトリガーを引いてしまい倉庫の床に穴をあけてしまった。というエピソードがありました。また、グロック採用当初に警察官の中で暴発や誤射が相次いでしまい処置としてトリガープルを重くするオプショントリガースプリングが開発されるまでに至りました。

この様なエピソードを聞くとグロックは他の銃よりも暴発や誤射の可能性が高い危険な銃な気がしてなりません。倉庫の床に穴をあけてしまった方もブログで「トリガーに指をかけても良いが、絶対に引絞ってはならない」「グロックを扱うには高度な訓練が必要」と書いていました。にもかかわらず、海外のチャット掲示板などを見てみるとグロックシリーズをキャリーガンとしてる方が山の様に居ます。

「指はトリガーに掛けずに外に出しておく」というのが銃を扱う上での鉄則の様ですが、人に向かって発砲する若しくはするかもしれないという極限の精神状況下では警察系・軍隊系の特殊部隊員のような練度の高い人達ならともかく、大多数の人間にはまず無理な話だと個人的には思います。果たしてグロックは余程訓練した人で無い限り、扱うのは恐ろしい「プロの銃」なのでしょうか? それとも「銃に関しては素人」や「そこそこ練習した人」でもある程度安心して扱える安全な銃なのでしょうか?

 

faq_aグロックのトリガープルは箱出しで5.5ポンド(G34やG35は4.5ポンド)、1911は平均的に4~5ポンド、SIG P226は4.4ポンド(SA)、ベレッタ92FSは4.5~5.5ポンド(SA)・・・であるように、グロックが特別に軽いトリガープルではありません。

ご存知のようにグロックはマニュアルセイフティーを持たないため、コック&ロックといった扱い方ができず、他のオートピストルよりもトリガープルが重い方がトリガーに触れた際、確率的に誤射を防ぎやすくなります。

しかし、銃を扱う際の基本である「マズルを常に安全な方向へ向ける」「撃つ瞬間までトリガーガード内に指を入れない」というルールを守っていれば、トリガープルが軽くても安全上全く問題ありません。

グロックを扱うのに高度な訓練は必要なく、基本に忠実で正しく扱うトレーニングが不足しているから誤射が起こるのであって、基本が身についていなければどんな銃を持っても誤射を起こすといって過言ではありません。(私も誤射した経験があるので身に染みています)

アメリカの警察のなかには、トレーニング不足で銃を安全に扱うこともままならない警官がいることがしばしば問題となっています。グロックの場合、12ポンドぐらいまでトリガープルを重く出来るので、警察署によっては重いトリガープルで採用しているところもありますが、これは根本的な解決になっていません。

結論としては、グロックは特別ではなく、他の銃と同様に「基本が身についていない人には危険な銃」だといえます。

トリガーに指を掛けてグリップしてはいけないのはなぜ?
トリガーガード内に指を入れるのは撃つ瞬間だけ。トリガーに触れてはいけない理由を解説。指トリガーについても紹介。
NYPDがKahr K9ピストルを排除した理由とは?
カーアームズK9という拳銃はどうしてNYPDの指定したトリガーの重さにできなかったのでしょうか? カーアームズの拳銃は以前ポルさんが良い拳銃であるとおっしゃっていましたし、小型で9mmの威力と重さのバランスが写真を見る限り上手くとれた人気のある銃だと思っています。 しかし、NYPDが非番のときに携行...
タイトルとURLをコピーしました