この記事では、銃の撃ち方、構え方についてご紹介します。
一言に「銃の撃ち方」と言っても、方法は多種多様に存在し、時代と共に「流行り」「廃り」があります。
多くのプロシューターが独自のシューティング・テクニックを考案していますが、人それぞれ「体格」「体重」「手の大きさ」「使用する銃」が異なり、誰もが同じ撃ち方で良い結果が得られるとは限りません。
「銃はこうして撃たなければならない」といった回答は存在せず、「安全かつ正確な射撃ができればOK」という世界でもあります。
そこで今回は基本に絞り、誰でも実践しやすい「おすすめの撃ち方」をご紹介します。
片手でグリップ
歴史的にハンドガン(拳銃)は片手で撃つことを前提に誕生した火器のため、まずは基本の片手グリップです。
可能な限りグリップの高い位置を握ります。
親指のつけ根と中指が、フレームの高い位置に密着していることを確認してください。
「ハイグリップ(高い位置を握る)」は重要で、命中精度向上、速射性向上、作動不良防止に影響します。
反動は銃身の位置で発生し、発射時に手首を支点にして跳ね上がる「マズルジャンプ」が起こります。
マズルジャンプを最小限に抑えるには、銃身から支点までの距離が可能な限り短くなくてはなりません。
低い位置でグリップすると激しくマズルジャンプするため、フレームの後退量が大きくなり、これがスライドの後退を相殺することで装填不良(ローディング・ジャム)が発生しやすくなります。
また「甘いグリップ」は「リム・リスティング(Limp wristing)」と呼ばれ、作動不良の原因となるため、しっかりとグリップすることが求められます。
人差し指はフレームの上に置きます。
トリガーガード内に指を入れるのは射撃するときだけです。
指先をトリガーガードに乗せる方法は安全ではなく、タクティカル・シューティングではトリガーを引くまでの反応が遅くなるため、おすすめしません。
銃の中心線が手首を通るようにグリップし、親指で反動を受けないように気をつけます。
ズレた状態でグリップすると当たらないどころか、手を痛めたり、ジャムの原因になります。
(※両手でグリップする場合は必ずしも中心線が手首を通る必要はありません)
両手でグリップ
ハンドガンは両手でグリップすることで安定し命中率が高まります。
右利きの場合、最初に右手でグリップします。
次に左手の掌低をグリップに密着させ、右手と同様に左手も可能な限りフレームの上の方をグリップします。
右親指を少し上げ、左手がグリップに密着するスペースを確保しましょう。
左人差し指はトリガーガードの下に押し付けられます。
左親指はフレームにあててフレームとの接地面積を増やすと良いと考えるのは私の意見ですが、必須ではありません。
左親指でフレームを押しすぎると、銃口が右へ動きやすくなるため注意が必要です。
左手の指で右手を包み込みます。
必ずしもグリップと平行に揃える必要はありません。
左人差し指でトリガーガードを巻き込むようにグリップするのも良いでしょう。
プロもグリップ方法は人によって千差万別です。
トリガーガードの先端にチェッカリングが用意されている場合は、左人差し指をトリガーガードに掛けるのもひとつの方法です。
しかし、指が滑ってトリガーガード内に入ってしまい、誤射の原因となるリスクがあります。
私はベレッタ92FSを撃つ際に左人差し指をトリガーガードに掛け、右親指の爪を左親指の付け根で押さえつけるようにしてグリップします。
私の場合はこの方法が良い結果を出すのですが、手とグリップの大きさには個人差があるので、お好みで選択してください。
一般的にはトリガーガードに指を掛けないグリップが主流なので、まずはトリガーガードに指を掛けない通常のグリップで試すことをおすすめします。
おすすめできないグリップ
ティーカップと受け皿に例えて「カップ&ソーサー」と呼ばれるグリップは、グリップした利き手をもう一方の手(サポートハンド)が下側から掴む方法です。
「ティー・カッピング」とも呼ばれ、映画やドラマでは定番のグリップです。
この状態で撃つとマズルジャンプでサポートハンドが銃から離れてしまうため、次弾発射時にもう一度グリップし直す必要があり、連続発射可能な銃に適していません。
「カップ&ソーサー」で撃つ場合は、シングルアクションの銃で使用すると良いでしょう。
アメリカの警察がリボルバーを採用していた時代には法執行機関の公式なグリップでしたが、時代と共に見直されました。
映画「ダーティーハリー」で有名になった「リスト・グラビング / リスト・ロック」は、手首をもう一方の手で掴むグリップです。
現実では意味のないグリップであり、マズルジャンプを抑えることはできません。
スタンディングの基本姿勢
基本姿勢の気をつけるべきポイントをご紹介します。
軽く前傾姿勢で体重の重心は前へ
重心を前に移動させ、後ろから押されても倒れない程度に前傾姿勢になることで反動に対応します。
これはライフルやショットガンでより重要になる姿勢です。
どの程度の前傾姿勢が必要かは、「射手の体重」や「使用する銃の重さ」によって異なります。
ウィーバーとアイソサリーズ(アイソセレス)
有名な射撃姿勢に「ウィーバー」と「アイソサリーズ(アイソセレス)」があります。
ウィーバースタンスは1950年代にジャック・ウィーバー氏によって考案されました。
一方の肘を伸ばして、もう一方の肘を曲げるウィーバースタンスでは上半身は目標に対して斜めになります。
反動を受け止めやすく、安定した射撃が可能です。
しかし、ボディーアーマーを着用している際、停弾効果の弱い部分、または保護されていない部分を相手に向ける欠点があります。
また、左右のターゲットに対応しにくいため、近年は次第に廃れています。
アイソサリーズスタンスは1980年代にロブ・リーサム氏らによって考案されました。
アイソサリーズ(Isosceles)とは日本語で「二等辺(三角形)」を意味します。
両手で銃を前へ突き出し、複数の目標に対応しやすい射撃スタンスです。
また即応性が高いのもこのスタンスの特徴です。
ドラマ「24」のジャック・バウアーは右腕を伸ばして左肘を大きく曲げるウィーバー・スタンスで撃つことが多いようです。
アイソサリーズスタンスとよく比較されますが、実際に撃ち合いとなったとき、人間は強いストレス状況下で自然に両腕を突き出して射撃する傾向が強いため、アイソサリーズの方が実戦的と言われます。
アイソサリーズは両足を平行に並べますが、近年では片足を半歩後退させる「モディファイド・アイソサリーズ」を利用するシューターが多くなっています。
私はウィーバーとアイソサリーズの中間が好みで、映画「コラテラル」のヴィンセント(トムクルーズ)の撃ち方に近い方法です。
体は目標に対して正面を向き、右腕を伸ばして左肘を小さく曲げます。
伸ばした右肘はロックさせないので、反動を受けたら自然に曲がります。
この映画ではテクニカルアドバイザーとして元SAS隊員のMick Gould氏が参加し、劇中のガンアクションも見事でした。
撃ち方には人それぞれ好みがあるため、自分にあったスタイルを選択すると良いでしょう。
腰は両足の間で安定させる
ハンドガンやライフルに限らず、腰を少し落としてボクシングの姿勢で射撃するとフルオート時でも安定します。
あえて尻を突き出す必要はありません。
両足に掛かる体重の配分は「5:5」か「6:4」にします。
片足に過度の体重が掛かるのは姿勢が不安定になるので良くありません。
両膝は若干曲げることで姿勢が安定します。
撃った直後にダッシュする際も、膝を曲げていれば動きやすくなるでしょう。
銃を発射するだけなら片足立ちでも可能ですが、命中率を高めるには安定した姿勢が必要です。
両肘と両膝は伸ばしきらずに若干曲げる
肘を伸ばしてロックしてしまうと反動を吸収できないため、肩を支点として銃と腕が跳ね上がりがちです。
連続射撃する場合は腕の跳ね上がりを最小限に抑え、手首から先だけが跳ね上がるように注意します。
しかし、腕を跳ね上げない程度の弱い弾薬を使用する場合は、肘を伸ばしきってロックさせても問題ありません。
使用弾薬に対して反動を抑え込めるか否かは、射手の体重、筋力、経験によって左右されます。
(右利きの場合)右足は半歩後ろで45度外側へ開き、左足つま先は目標方向へ向ける。
両足が揃っているより片足が半歩下がることでより安定し、連射時でも反動に対応できます。
また、次の動きに移りやすい利点があります。
このスタンスはハンドガンだけでなく、ライフルやショットガンでも効果があります。
(右利きの場合)握力は右手が3、左手が7の割合
利き手に力を入れすぎるとトリガーの動きに支障があります。
そのためもう一方の手(サポートハンド)で強めにグリップします。
無理に「7:3」である必要はないので、「6:4」でもOKです。
もし発射後に左手(サポートハンド)が銃から離れてしまう場合は、グリップする力が足りないと考えられます。
銃を力いっぱい握ると銃が震えますが、この状態から少しずつ力を緩め、振動が止まる程度の握力で射撃すると良いでしょう。
弱すぎず強すぎずが重要です。
もうひとつの方法は、両手を同じ力でグリップし、右手を左へ回転させ、左手を右へ回転させるようにしてグリップする方法です。
これはUSPSAチャンピオンのRobert Vogel氏らプロシューターが実践しています。
ただ注意したいのは、これはアイソサリーズ・スタンス専用のグリップであり、ウィーバー・スタンスでは無理があります。
射撃姿勢の基本は自然体。首を傾げず、銃を目線まで持ち上げる。
銃を構える際、頭を斜めに(右利きは右へ)傾げる射手がいますが、これは不自然な姿勢になるため正しくありません。
頭は動かさずに、銃を目線の先に突き出すようにして射撃します。
これにより、「ターゲットを認識→構え→発砲」という一連の射撃スピードが上がり、広い視界が確保可能なため複数ターゲットに対応することができます。
これはライフルでも同様です。
頭を移動させるのではなく、銃を目線の先に移動させましょう。
エイミング・照準方法
ハンドガンの照準方法は非常に重要な基礎です。
両目を開いて(右利きの場合は)右目でサイトを確認し、フロントサイトの頂上をターゲットに合わせて撃ちます。
両目を開けて狙ったとき、この図のように見えたらあなたの利き目は右目です。
反対に、銃の右側面が見える場合は左目が利き目です。
右利きの射手は右目で射撃するのが基本です。
もし右利きで利き目が左目の場合は、顔を少し右へ向けると良いでしょう。
顔が斜め右前方を向くと銃と左目が身体の中心軸上に位置するため、反動を受けても銃をコントロールしやすくなります。
利き目に関係なく慣れないうちは図のように銃が二重に見えますが、経験を積むと自然と1丁の銃しか見えなくなります。
「気にならなくなる」といった方が良いかもしれませんが、人間の脳は不思議と順応します。
フロントサイトに集中する
フロントサイトとリアサイトの高さを水平にし、フロントサイトがリアサイトの中央に位置するようにして狙います。
しかし、実際にはこの図のように見えません。
目の焦点はサイトとターゲットのどちらかに合わせる必要があります。
静止ターゲットを正確に狙うには、目の焦点をフロントサイトに合わせます。
フロントサイトに焦点が合うと、ターゲットとリアサイトがボケて見えますが問題ありません。
大事なことなので2回言いますが、目の焦点はフロントサイトに合わせます(重要)。
しっかりとサイトを見ながら射撃することで命中率が向上します。
ライフルのスコープも同様に、レティクル(照準の十字線)にフォーカスして狙います。
近距離でスピード重視の場合
10メートル以下といった近距離でサイトを見る必要はありません。
近距離かつスピードが重視される場合は、ターゲットに目の焦点を合わせて狙います。
命中率とスピードのバランスは、状況によって臨機応変に対応します。
射撃の距離
一般的にハンドガンのサイトは25メートル、または25ヤード(22.86メートル)の距離で命中するように設定されています。
もし弾薬が9mmルガー(弾頭重量115グレイン)であれば、50ヤード(45.72メートル)までは弾が水平に飛ぶと仮定して問題ありません。
距離が50ヤードを超えると落下の角度が大きくなり始めるため、100ヤード(91.44メートル)離れた目標を狙いたい場合は、狙点を約15cm上へ修正すると良いでしょう。
弾頭重量230グレインの.45ACPの場合は、50ヤードで約5cm上へ、100ヤードでは約40cm上へ修正します。
トリガーの引き方
指の腹でトリガーを引く
トリガーは指の腹で引くのが基本です。
指先で引くと銃口を左へ寄せてしまい、狙点より左に命中しやすくなります。
関節で引くと銃口を右に寄せてしまい、狙点より右に命中しやすくなります。
ただし、ダブルアクショントリガーではトリガーの移動距離が長く、トリガープルも重いため、関節でトリガーを引いた方が良い結果が得られる場合もあります。
個人差もありますが、おすすめは「指の腹の中央」、または「指の腹の関節寄り」です。
また、トリガーは回転式トリガーであっても、真っ直ぐ後ろへ引くように気をつけます。
ちょうどボタンを押すようなイメージです。
コインを銃の上に載せ、落とさないようにトリガーを引いて空撃ちすると良いトレーニングになります。
指の腹でトリガーを引けない場合は、その銃は手の大きさに合っていないと考えられるため、銃のグリップを調整するか、他の銃に変更すると良いでしょう。
命中しない原因
拳銃射撃を体験すると、「なぜ狙ったところに命中しないのか?」と疑問に思われるかもしれません。
これは、「射手が考える発射のタイミング」と「実際の発射」にズレがあることに原因があります。
この「ズレ」を修正するには、トリガーについて知る必要があるでしょう。
初心者はトリガーを引く動作を「引く」「戻す」の二段階だと勘違いしやすいですが、実際には「引く」「引く」「戻す」の三段階があります。
命中精度向上のコツ
トリガーを引くと、引き始めは軽く、ある程度引いたところで重くなります。
重くなった部分を引き続けると撃発し発射されます。
この重くなる部分は射撃用語で「ウォール(壁)」と呼ばれます。
トリガーを引いて最終的に撃発に至る瞬間が、どの位置にあるのかを知ってください。
「撃発のタイミング」と「サイトがターゲットに合わさるタイミング」が一致すると高い命中率を得られます。
素早く連続して射撃する場合、指はウォールの位置まで素早く引き、ウォールまで引いたら慎重に銃を静止させたままトリガーを引くイメージで最後まで引き切りましょう。
発射されたら、直ぐにトリガーがリセットされる位置までトリガーを戻します。
つまり、トリガープルには「引く」「引く」「戻す」の三段階があり、連続して射撃する場合は次弾以降、最初の「引く(遊びの部分)」をスキップして、「引く」「戻す」を繰り返します。
速射時の発射の流れは以下の通りです。
- 「遊びの部分」が無くなる位置までトリガーを引く
- 最後の重くなる部分を引いて初弾を発射
- トリガーがリセットされる位置までトリガーを戻す
- 最後の重くなる部分を引いて次弾を発射
次弾以降は、トリガーの「遊びの部分」を引かないように注意しましょう。
これは一朝一夕では難しいため、反復トレーニングが必要です。
ターゲットの下方や上方に命中する原因
ターゲットの中心を狙っても、着弾点が下方や上方に集中することがあります。
この場合、以下の3点を確認してください。
グリップに対する圧力の不均衡
両手でグリップする際、銃には前方から後方へ、後方から前方へ圧力が掛かっています。
前後で圧力差が生じると、狙点より上や下に命中しやすくなります。
ターゲットの下方に着弾する場合、後方から前方に向かって掛かる圧力が不足している可能性があるため、右利き射手は右手でバックストラップ(グリップ後面)に掛かる圧力を強めてみましょう。
反対に、ターゲットの上方に着弾する場合は、右利き射手は左手でフロントストラップ(グリップ前面)に対して圧力を強め、銃が前後から固定されているか確認してください。
フリンチングの克服方法
射撃時の反動を予測して無意識に体が反応することを「フリンチング(flinching)」と言います。
反動に対抗しようとして発射の瞬間に銃を前へ突き出し、実際の発射のタイミングとズレが生じるため、銃口が下がって着弾点が下方に移動します。
フリンチング対策には様々な方法がありますが、私が実践して効果があった方法は、リボルバーを使用したトレーニングでした。
6発装填可能なリボルバーの場合、3~4発程度をランダムに装填します。
シリンダーのどの位置に装填されているか分からないため、トリガーを引いて「発射されるのか」「空撃ちになるのか」が不明な状態で射撃を繰り返すと、自分が起こすフリンチングの程度が理解できます。
空撃ち時にトリガーを引いた瞬間に銃口が下がれば、次は下がらないように注意することができるでしょう。
また、.357マグナムリボルバーで、.38スペシャル弾と.357マグナム弾を混ぜて発射する方法も有効です。
発射毎に反動の大きさが変化するため、「反動に対する慣れ」を鍛えられます。
精神面の心構えとしては、「自分は銃を発射する機械だ」と思い込むのも良いでしょう。
自分はトリガーを引く反復運動をするだけで、銃が勝手に発射を繰り返しているイメージです。
反動を気にしなくなる慣れを習得するには多少の時間が掛かりますが、経験を積むと誰でも克服可能です。
リコイルスプリングの問題
セミオートピストルの場合、リコイルスプリングの強さが着弾の上下に影響する場合があります。
リコイルスプリングとは、銃のスライドを前進させるために必要なバネです。
リコイルスプリングが強すぎると、スライドが勢いよく前進することで慣性によって銃口が下がり、次弾以降の着弾点が下がることがあります。
この場合は、反発力の弱いリコイルスプリングに交換することを検討する価値があるでしょう。
しかし、リコイルスプリングを弱くすると、マズルジャンプが大きくなったり、装填不良の原因にもなるため、銃に合った適正な強さを探る必要があります。
リロード(マガジン交換)の基本
スピードアップのコツ
リロードの際は右手の中指、薬指、小指をグリップの前面に置き、親指で確実にマガジンキャッチを押します。
人差し指はトリガーガード内に入れず、フレームの上に置きます。
腰のベルトに予備マガジンを固定している場合は、(右利きの場合)左手の掌をマガジンボトムに押し付けてマガジンをしっかり握り、人差し指をマガジンの前面、あるいはマガジンが短い場合は弾頭に人差し指を置きます。
これにより目視せずにマガジンの向きが認識できるため、より確実にマガジンを銃に叩き込めます。
タクティカルシューティングの場合は、銃を顎の高さまでもってきてリロードし、視線を下へ落とさずに周囲の状況を確認しながら行います。
その際、銃の位置は自分の身体から遠すぎず近すぎず、スムーズにマガジンを挿入できる位置を身体で覚えます。
銃が身体から離れすぎるとマガジンの挿入が困難なだけでなく、時間のロスにもなります。
逆に近すぎると、マガジンが衣服に引っ掛かりやすくなったり、マガジン挿入後にスライドを引き辛くなる他、再び腕を突き出して射撃体勢をとるまでに時間を要します。
こうした無駄な動きを排除することがマガジン交換のスピードアップに繋がります。
スライドストップを利用した方が良い?
スライドがホールドオープンの状態でマガジンを抜き、新しいマガジンを銃に叩き込んだらスライドストップを下げてスライドを前進させるか、あるいはスライドを手で引いて前進させます。
通常どちらでもOKですが、タクティカルシューティングでは「スライドストップ」か「スライドを引く」かでよく議論になります。
スピードはスライドストップを操作する方が早いですが、ストレス状況下でスライドストップは操作し辛い場合があり、スライドを手で引いた方が確実なため、手で引くクセをつけた方が良いという意見もあります。
とはいえ私は個人的にスライドストップ利用派で、プロもスライドストップを多用しています。
ストレス状況下でスライドを手で引いた場合、誤ってスライドから手を離すのが遅れ、スライド前進時に手が抵抗となることでスライド前進速度が遅くなり、装填不良に繋がる場合もあります。
どちらが良いかは個人の考え方次第です。
射撃で最も大切なこと
銃を扱う際に最も大切なことは「安全」です。
銃口の位置に意識を集中させて、常に銃口は安全な方向へ向けます。
また、トリガーを引く指は撃つ瞬間までトリガーガードの中に入れてはいけません。
銃口の方向に意識を向けるのは安全だけでなく、目視せずに銃口の位置が三次元的にイメージできると弾道もイメージしやすいので命中精度向上に役立ちます。
理論的にはエアガンでも同じなので、エアガンを使用して練習するのも良いでしょう。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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