アメリカ国内で合法的に所持されている銃を譲渡する場合は、どのような手続きが必要ですか?
条件次第で手続き方法が異なります。
州や地域によって異なる手続き方法
一般的には、売り手と買い手が同じ州に住んでいる場合は、手続きの必要はなく自由に売買できます。この売買にFFLディーラーが介入する必要もなく、売買の記録を残す義務もありません。
ただし、州や地域によって法律が異なります。実際に売買する際は地元のディーラーやシェリフ、または州の法務局(Attorney General )にお問い合わせください。連邦法より地元の州法が優先されます。
具体例として、カリフォルニア州では州内の個人売買であっても、必ずディーラーを介す必要があります。
この場合、売り手と買い手が地元のディーラー(ガンショップなど)に行き、手数料を支払って書類手続きをしてもらいます。
もし売り手と買い手が遠方に住んでいるなど、都合が悪く同一のディーラーまで行けない場合は、お互いの居住地域のディーラー間でトランスファーを代行してもらうことになります。この場合、別途トランスファー料(通常、20~30ドル程度)が掛かります。
ハンドガンの売買ではウェイティングピリオドが発生するため、買い手が銃を入手するのは手続き日から10日後となります。
カリフォルニア州でハンドガンを購入するにはHSC(ハンドガン・セーフティー・サーティフィケイト)と呼ばれる証明書が必要となります。
2つの州の間で取引する場合
もし州を越えて売買する場合は、FFLディーラーを介してトランスファー手続きを行う必要が生じます。
この場合、売り手側と買い手側の2つの州のディーラーと連絡を取り、ディーラー間でトランスファーを代行してもらいます。
もし一般人が他州のディーラーから銃を購入する場合は、買い手の地元のディーラー(またはFFLを持ったガンスミス)に郵送してもらいます。
トランスファーには数十ドルの手数料が掛かるのでご注意ください。
因みに、私が経験したカリフォルニア州でのトランスファー手数料は25ドルでした。
また、州を越えてトランスファーする際、その銃がC&Rのカテゴリー(製造から50年が経過しているアンティーク銃)に分類される場合は、買い手側がC&Rライセンスを所持している必要があります。
銃を譲渡する条件
銃を譲渡するとき、売り手が買い手には銃を所持する資格がある、または資格があると信じている必要があります。
買い手が次の10項目のいずれかに該当する場合、銃を譲渡することはできません。
- 裁判で有罪となり、1年を超える懲役刑となった者。
- 逃亡犯。
- 違法薬物の中毒者。
- 精神疾患を判定された者、または精神病院などに入院暦がある者。
- 不法移民、または不法に合衆国に入国した者、または非移民のビザで入国した者。
- 軍から不名誉除隊した者。
- 米国市民権を破棄した者。
- 配偶者に対するハラスメント、ストーカー行為、恐喝などにより裁判所から接触制限命令を受けた者。
- ドメスティックバイオレンスで有罪となった者。
- 合法的に銃を所持、郵送、輸送、譲り受けることができない者。
個人売買が自由である州でも、不安があれば地元のディーラーで書類手続きのうえ譲渡することが可能です。
その場合、犯罪歴などバックグラウンド・チェックが行われるので、不適合であるか判別できます。
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