ベレッタUSA92FSの刻印なのですが、フレーム右側面のトリガーガード付近にはプルーフマーク等どのように打刻されているのでしょうか。
またミリタリーM9のトリガーガード付近は無刻印なのでしょうか?
ベレッタ社が1995年にメリーランド州に工場を設立して以降、しばらくの期間、92FSのトリガーガードのプルーフマークはイタリアで製造されたフレームと同様のプルーフマークが存在しました。
しかし、ベレッタUSA現行モデルの92FSやM9のトリガーガードにプルーフマークは存在しません。フレーム右側に”WARNING: READ MANUAL BEFORE USE, RETRACT SLIDE TO SEE IF LOADED, FIRES WITHOUT MAGAZINE”と注意書きが打刻されているのみです。
イタリアで製造されたベレッタ製銃器全般についてですが、プルーフマークにはイラストの打刻と同時に製造年を表す刻印があるため、これらの組み合わせは製造年によって異なります。
以下はイタリアのベレッタ社のプルーフマークと、製造年別のアルファベットの組み合わせです。
星のマークは1950年以降使用され、それ以前は王冠マークを使用していました。
フレームに打刻されるプルーフマーク
(画像をクリックすると拡大されます。)
![]() | Beretta Gardone Val Trompia(イタリアのブレーシャにあるベレッタ社の工場)でテストされた全ての銃に打刻。 |
![]() | ブラックパウダーを使用する銃に打刻。 |
![]() | スモークレス・パウダーを使用する銃に打刻。 PSFはイタリア語で”スモークレス・パウダー”を表す。 PSF (Polvere Senza Fumo) PSFマークは1950年まで使用された。 |
![]() | スモークレス・パウダーを使用するハイパワーライフル/ショットガンに打刻。 |
![]() | 特殊表面処理を施された銃に打刻。 *FINITOは英語でFinished, Endedと訳される。 |
Beretta Italy のマークと製造年
マークはフレームにて、□や半月型の枠の中に打刻されています。
1925年から1953年まではアラビア数字が使用されていました。
(1923年からのムッソリーニ政権下では1943年までローマ数字が使用されていた時期もあります。)
刻印 | 製造年 | 刻印 | 製造年 | 刻印 | 製造年 |
1 | 1945 | X | 1954 | AA | 1975 |
2 | 1946 | XI | 1955 | AB | 1976 |
3 | 1947 | XII | 1956 | AC | 1977 |
4 | 1948 | XIII | 1957 | AD | 1978 |
5 | 1949 | XIV | 1958 | AE | 1979 |
6 | 1950 | XV | 1959 | AF | 1980 |
7 | 1951 | XVI | 1960 | AH | 1981 |
8 | 1952 | XVII | 1961 | AI | 1982 |
9 | 1953 | XVIII | 1962 | AL | 1983 |
XIX | 1963 | AM | 1984 | ||
XX | 1964 | AN | 1985 | ||
XXI | 1965 | AP | 1986 | ||
XXII | 1966 | AS | 1987 | ||
XXIII | 1967 | AT | 1988 | ||
XXIV | 1968 | AU | 1989 | ||
XXV | 1969 | AZ | 1990 | ||
XXVI | 1970 | BA | 1991 | ||
XX7 | 1971 | BB | 1992 | ||
XX8 | 1972 | BC | 1993 | ||
XX9 | 1973 | BD | 1994 | ||
XXX | 1974 | BF | 1995 | ||
BH | 1996 | ||||
BI | 1997 | ||||
BL | 1998 | ||||
BM | 1999 | ||||
BN | 2000 | ||||
BP | 2001 | ||||
BS | 2002 | ||||
BT | 2003 | ||||
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