最近、9mmParaの薬莢の長さを19mmから23mmに延ばしたような形の、9x23mm Winchester という弾を知りました。
とあるサイトの弾薬の性能一覧表で、.357 Magnum と同じ性能になっていたのですが、.357 Magnum のオート版的な弾なのでしょうか?
それと、9mmParaと薬莢の長さ以外はほとんど同じサイズだったのですが、9x19mm仕様の拳銃で撃てるのでしょうか?
9x19mmの銃に9x23mmの弾は使用できません。
9x23mmといえば、9x23mmLargo(9mmLargo)を思い出されるかもしれません。9mmLargoは1913年スペインで開発され、ベルグマン・ベイヤード・ピストルに使用される弾薬として有名であり、”9mmベルグマン・ベイヤード”とも呼ばれます。
一方、本題の9x23mmWinchester(9x23mmWin)は、IPSCなど競技用として使用するために1996年に登場したハイパワー・カートリッジであり、速い弾速を追求した弾薬です。
画像は左から順に、9x23mm、9x21mm、9x19mm
9x23mmWinのウェブ(ケースの底に近い側面)は通常より肉厚で、高圧に耐えられる設計となっています。そのため、9mmLargoを使用する銃には同サイズであっても9x23mmWinを使用できません(その逆は可)。
9x23mmWinのパワーや初速は、.357マグナムと同等ですが、.357マグナム弾のケース長が1.290インチ(32.77ミリ)に比べ、23mmのケース長しかない9x23mmWinと比較すると、いかに高圧であるかがわかります。
また9x19mmを使用する銃で発射できるのは9x19mmだけです。9x23mmは使用できません。(ただし9x19mmを使用するシングルショットの銃やリボルバーでは、9x23mmが使用可能な場合があります)
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