米加州銃撃テロ事件で使用された銃

犯行に使用された銃 Photo via nbcsandiego.com
犯行に使用された銃 Photo via nbcsandiego.com

 

米国カリフォルニア州サンバーナディーノで2日に発生した銃乱射事件は、4日になってFBIがテロ事件と断定したことを発表しました。徐々に情報が出てきていますが、使用された銃のメーカーも判明しています。いずれも合法的に購入され、後に違法改造されていました。また、ライフル弾1,600発とピストル弾200発を所持していたことが銃撃戦のあとで分かったそうです。

 

DPMS社製 AR-15 

Photo via dpmsinc.com
Photo via dpmsinc.com

報道では「DPMS」とだけ伝えられていますが、恐らくDPMS RFA3-OC-4Rと同等のスペックだと思われます(フロントサイトポストが固定ではありませんが)。

価格は希望小売価格819ドル(約100,859円)。セミオートオンリーで、ミルスペックA3アッパーレシーバー、16インチバレルを装備しています。

カリフォルニア州では着脱式マガジンのAR15は違法なので、州内で販売されているAR15のマガジンキャッチは、指で押しただけでは機能せず、工具を使用することでマガジンを抜ける構造となっています。この特殊マガジンキャッチは「ブレットボタン」と呼ばれ、ライフル弾の先端をマガジンキャッチの中央に空いた穴に差し込むことでマガジンが抜けます。

カリフォルニア州ではマガジンを溶接して抜けなくしたAR15も売られていますが、この場合はロアレシーバーのテイクダウンピンを抜いてアッパーレシーバーを跳ね上げて弾を装填します。元カリフォルニア州民の私も実際に手にしたことがありますが、作業が面倒でウンザリしました。

犯行に使用されたAR15では、マガジンキャッチが交換されており、通常のマガジンキャッチがインストールされていたとのことです。

 

S&W社製 M&P

Photo via gunbuyer.com
Photo via gunbuyer.com

S&W M&Pには様々なモデルがありますが、カリフォルニア州バージョンは10連マガジンとブレットボタンを標準装備しています。希望小売価格は1,159ドル(約142,730円)。犯行に使用されたM&P(5.56NATO)は合法的に購入されたセミオートオンリーモデルでしたが、購入者によって違法改造され、フルオート化されていたとのことです。

thetruthaboutguns.comでは「フルオートトリガーグループをインストールするには(画像から判断して)ロアレシーバーに三本目のピンが見当たらず、バンプストックもインストールされていないので、ライトニングリンクの類を使用したのでは?」と推測しています。「ライトニングリンク」とは、オートディスコネクターとも呼ばれるカスタムパーツで、本来ならディスコネクターによってハンマーが落ちるのを防ぐところを、このリンクはボルトの動きに連動してディスコネクターを解放することでフルオート化を実現します。ライトニングリンクを購入するには登録が必要ですが、簡単な構造なので自作可能です。(勿論、登録せずに銃に組み込めば違法ですし、カリフォルニア州では登録も不可能です。)

 

【追記:12/10】

犯行に使用されたDPMSのAR-15は、DPMS A-15とのことです。

また、スプリングフィールド・アーモリーXDの口径は9mmバージョンが使用されました。

Photo via latimes.com
Photo via latimes.com

 

 

スプリングフィールド・アーモリーXD

Photo via springfield-armory.com
Photo via springfield-armory.com

このピストルについての報道が見当たらないので画像から判断しました。恐らくスプリングフィールド・アーモリーXDピストルの4インチモデルだと思います。この銃の口径バリエーションには、9mm、.40S&W、.45ACP、.357SIGがあります。希望小売価格は9mm口径で493ドル(約60,712円)。犯行に使用されたモデルにはホーググリップのようなラップアラウンド・ラバーグリップを装着されているように見えます。

 

LLAMA 9mmピストル

Photo via forums.1911forum.com
Photo via forums.1911forum.com

日本では「リャマ」や「ラーマ」と呼ばれているスペイン製の1911系9mm口径ピストルです。これは報道で使用された銃のメーカー名と口径が確認されています。フレームの先細りなダストカバー形状に独特の特徴があります。リャマの1911系はバリエーションが豊富なのでモデルによって価格が異なりますが、だいたい400~ドル(約49,000円)から入手できます。(この画像の銃は犯行に使用されたものではありません)

 

弾薬6,000発保管は異常?

犯人が6,000発の弾を保管していたことが報道で大きく取り上げられ騒ぎになっていることについて、個人的に少し気になりました。実はアメリカで射撃を趣味にしている人が6,000発程度を保管するのは珍しいことではありません。その理由は、まとめ買いした方が一発あたりの単価が安いからです。

私も3,000発ほど所有していましたし、ガンショーにキャリングカートを持参して数千発購入し、次の安売りの機会までちびちびと消費していました。射撃場に通う度にガンショップで弾薬を買うとコストが高くてやってられないのです。競技に出るプロシューターのフェイスブックを見ていると、たまに「弾を買ったよー」とトン単位の段ボール箱の山の画像がアップされていたりしますが、安いときに大量購入はよくあることです。

それから銃規制問題についてですが、一般的な反応だと「また銃乱射か!銃規制が必要だな!」となるところですが、今回はカリフォルニア州で合法的に購入された銃が使用されたことで、「あの銃規制が厳しいカリフォルニア州でさえこんな事件が起きたんだ!銃規制なんて無意味だ!」という声を銃規制を話し合うアメリカのコミュニティーで多く見かけました。悪人に銃を渡さないことは現実的に不可能で、かといって善人、または全ての人から銃を取り上げることも不可能で、どちらにしても有効かつ効果的な規制の実現は難しいでしょう。

 

 


 
 
 
 
 
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