日本のTV・映画や、アメリカの古い映画では、どの銃でも銃を撃った時に「ズギューン」という音がしていますが、この音は本物なのでしょうか?
映画やTVで使われる「ズギューン」といった銃声は実際の音とは異なり、ほとんどは人工的に作られた音です。
TV等では衝撃波や音量を再現できないので、実際の銃声を使用しては迫力が伝わりません。そこで重みのある音を組み合わせるなどして作られています。通常、ハリウッドなどでは爆発音や銃声のような音は、複数の音を合成して作られます。
ただ、これは私が射撃場で体験したことですが、特殊なマズルブレーキを装着したストーナーM63ライフルの銃声がTVで聞くような「ズギューン」という銃声だったので、おもわず笑ってしまったことがありました。
射撃環境やマズルデバイス等の違いから、条件が揃えば発射ガスの流れ方などによって特徴的な銃声を発することがあります。
銃の撃った音の違いは本当はどんな感じなのでしょう?
これは銃口部分の形状や弾種、または銃声を聴いた時の距離や発射サイクルによっても違う様に聞こえます。
火薬から発生する衝撃波や、弾頭が音速を越えて発生させるソニックブーム(空気の圧力、温度、密度が急激に変化して衝撃波となる)が銃声として聞こえているので、近くで聞けば衝撃波の大きさから「ドン、ドン」や「バン、バン」といった音に聞こえ、離れた場所からは「パン、パン」と乾いた音に聞こえますし、自分の方へ飛んでくる弾は「カチ、カチ」と聞こえます。
漫画表現では銃声は「バン」「ドン」「ガン」などと表現され、遠くで聞こえる銃声は「ターン」「パーン」と表現されることがあります。これは比較的に銃声の特徴を良く表していると思います。遠くで聞く銃声は、銃から直接聞こえる銃声と、遅れて聞こえる周囲の反響音とがミックスされます。
ネット上では動画サイトなどで実弾射撃動画を見ることができますが、動画で聞く銃声は音質は近いものの、実際の銃声とは異なります
メディアでは銃声を再現することが不可能ですので、可能であれば、実際に射撃場などで銃声を体験できればそれが理想です。
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