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  • 返信先: 弾薬の力は弾頭で決まる? #59590
    ポルポル
    キーマスター

    >どこか5.45x39mm弾でM855A1弾のような弾を作ってくれないものでしょうか?

    5.45x39mmの7N22(熱処理スチールコア)や7N24(炭化タングステンコア)はアーマーピアシング弾なので、動画でM855A1が貫通したアーマーなら貫通可能だと思われます。

    >そのうち9mmクラスの拳銃弾でもボディアーマーを抜く弾が出てきたりして…。

    既に存在しています。
    9mmのアーマーピアシング弾はレベルIIIAのボディーアーマーを貫通可能です。

    >そしたらKTW弾みたいに規制がかかってしまうのかな?

    アメリカの法律では、貫通の有無で規制しているのではなく、弾に使用可能な金属を分類して規制しています。
    ですから、規制対象の金属でなければ貫通力の高い弾薬も合法です。
    ただし州や地域によっては、ローカルの法律で規制されていることがあります。

    返信先: 弾薬の力は弾頭で決まる? #59585
    ポルポル
    キーマスター

    仰る通り、弾頭の種類によって貫通力が異なります。
    通常は鉛のコアが使用されますが、スチールコアなど硬いコアが使用されれば貫通力が高くなりますし、それに加えて「速い弾速」と「小口径」という条件が加わると、更に貫通力が高くなります。これは拳銃弾でも同じです。

    動画で使用されているアーマーは、セルビアのMDP社という防弾装備製造メーカーの製品で、UHMWPE(超高分子量ポリエチレン)を重ねたものです。
    これはセラミック製プレートとは異なり、繊維が弾の衝撃を吸収拡散するタイプなので、スチールコアの小口径高速弾は貫通しやすくなります。
    とはいえM855A1はレベルIIIのセラミックプレートでも貫通可能なので、UHMWPEでストップさせるのはなおさら不可能です。

    7.62x39mmのスチールコアは、モデルによってコアの硬さが異なり、それによって貫通力にも差があります。
    スチールコアには熱処理で硬化したものや、熱処理していないスチール、またはカーボンを含む炭素鋼コアなどがあり、硬度が弱ければ貫通力は劣ります。ですが、動画のアーマーであれば通常のスチールコアの7.62x39mmはストップできる性能があります。

    一方、M855A1は鉛を使用しておらず、硬いスチールコアの後ろに鉄より比重の重い銅のコアを配置することで貫通力を高めています。

    つまり、「硬いコア」「高速弾」「小口径」という組み合わせにより、高い貫通力を持ちます。(大口径でも弾速がそれを補うほどより速ければ貫通力が高くなります)

    関連記事:5.56mm弾(M855 “グリーンチップ”)規制の動き

    返信先: 撃った直後の拳銃は猛烈に熱い? #59583
    ポルポル
    キーマスター

    >初弾ならチャンバーの温度はボルト式と変わらない条件のはずで、違うのは排出までの時間だけです。

    初弾は温度が低いので触っても問題ないことが殆どですが、温度は装薬量やケースウォールの厚みによります。
    また外気温にもよるので、夏と冬では温度上昇に差があります。
    銃やカートリッジは夏場に直射日光のあたる場所に置いておくだけで触れないほど熱くなりますし・・・。

    >6連射した6発目は危険な熱さになっているでしょうか?

    外気温、装薬量、発射速度の間隔などで差がありますが、60~100度程度になると考えられるので注意した方が良いです。
    更にもっと細かく見れば、薬室の厚みや材質によっても異なるので、一概にどれぐらいというのは難しいところです。

    返信先: 撃った直後の拳銃は猛烈に熱い? #59580
    ポルポル
    キーマスター

    >意外なことですが、発砲直後の薬莢はほとんど熱くないようですね。

    これは条件によります。
    ボルトアクションやリボルバーではあまり熱くなりませんが、オートの銃では火傷する熱さになります。
    私も排莢されたケースが服の中に入って火傷したことがありました。

    スモークレスパウダーの燃焼ガスの温度は弾薬によって、およそ2,700~5,000度になりますが、この温度を維持できるのはほんの一瞬です。しかし、飛翔中の弾丸はライフル弾では200~300度まで加熱しています。
    この熱の原因の殆どが銃身通過時の摩擦によるもので、ガスが直接弾丸を加熱するのは全体のエネルギーの2~4%(ガスが銃身を加熱するエネルギーは平均25%)と言われています。
    このように銃身の加熱により薬室も加熱すると、熱伝導率の良い薄い真鍮ケースは、装填されているだけで触れないほど加熱することがあります。(フルオート時に薬室内で自然発火するクックオフが良い例です)

    その一方でボルトアクションでは銃身が触れないほどまで加熱する撃ち方は通常されませんから、薬室内の温度も低いので、オートほど温度が上昇しません。また、オートとは違って排莢までに薬室内に留まる時間が長いため、その間に熱が奪われて温度が低下しているという理由もあります。裏を返せば、オートのケースが熱いのは熱が下がる前に排莢されているからとも言えます。
    またリボルバーも同じく、銃身が薬室と繋がっていないため温度上昇はオートより遅く、撃ち終えた薬莢を手で掴むことも可能です。

    熱伝導率を比較すると、アルミ>真鍮>鉄なので、アルミのケースは熱が一気に上昇しますが、鉄のケースは比較的温度が低めになる傾向があり、反対に薬室内での加熱時間が長ければその分熱くなると同時に冷えにくいといえます。

    ポルポル
    キーマスター

    >今では9mmのグロック17が主に使用されているのでしょうか?

    交代が完了したという情報はありませんが、軍や警察といった大きな組織で交代があるときは一般的に分割納品で時間を掛けて行われることが多いので、契約決定は昨年の6月ですし、しばらくの間は混在した状態で使用されるのではないでしょうか。

    >グロック17M?だかが全米の警察で問題が多発しているらしく、そのような信頼性の低い銃をSWATが使用するのかどうかは不透明と書いてあり、正直驚きました。

    グロック17Mを採用している法執行機関は少ないので、全米で問題が多発というのは話が飛躍していますし、問題の内容を見てもそれが原因でSWATが採用しないというのも飛躍だと思います。
    インディアナポリス市警察ではスライドロックが外れた件でリコールになりましたが、これは修正が容易で深刻な問題とはいえませんから、これが採用の判断に影響するとは現時点ではいえないはずです。

    ポルポル
    キーマスター

    以下のサイトの表が参考になると思います。

    縦が銃身長別の弾速、横が弾薬の種類別です。

    9mmルガー
    http://www.ballisticsbytheinch.com/9luger.html

    .40S&W
    http://www.ballisticsbytheinch.com/40sw.html

    .45ACP
    http://www.ballisticsbytheinch.com/45auto2.html

    同一の銃身長と弾薬を使用したとき、銃のモデルが異なっていても弾速は殆ど同じです。
    ですが例外的にポリゴナル・ライフリングを使用する銃では僅かに弾速が速くなります。

    以下はポリゴナル・ライフリングと従来型の一般的なライフリング(エンフィールド型)を比較した弾速です。
    「L&G」が一般的なライフリング、「polyg’l」がポリゴナル・ライフリングの銃身です。
    http://www.ballisticsbytheinch.com/rifling.html

    ポルポル
    キーマスター

    >ちなみにバリスティックデータとは一体なんのことでしょうか?

    弾道学上のデータのことです。
    弾速やエナジー、流体に対する弾丸の影響など、弾丸がどう作用したか表します。
    https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BC%BE%E9%81%93%E5%AD%A6

    >数年前までFBIでは9mm、.40S&W、.45ACPの三種類の弾が混同されて支給されていましたが、その当時の状況についてポルさんはどう思われますか? (メリットやデメリットなど)

    法執行機関では現在でも日常的に行われていますし、使用弾薬は時代と共に変化してきた歴史があります。
    FBIも弾薬について詳細に調査するまでは他の警察やシェリフと同じ様に様々な思想が存在していましたが、複数の弾薬を採用するメリットやデメリットは、一概にどちらとも言えないと思います。

    >よく「ボディーアーマーを着用した相手に対しては、マンストッピングパワー重視の45ACPよりも高速な9mmの方が適している。」という話を聞くのですが本当でしょうか?

    現代では、どちらの弾薬もボディーアーマーに対して無力です。
    一般的なボディーアーマーはレベルII以上が使用されていますが、これは9mm、.40S&W、.45ACP、.357マグナムをストップ可能です。

    もし9mmのアーマーピアシング弾であれば、レベルIIIAでも貫通可能なので、これをストップするにはライフル弾対応型のレベルIII以上のハードアーマーが必要になります。

    関連記事:防弾プレートを撃ち続けるとどうなる?

    >高速でホローポイント弾といえど貫通して二次被害が出る危険性は9mmの場合高くならないのでしょうか?

    弾頭の設計や貫通する物によって異なります。
    通常は9mmの方が.45ACPより貫通力が高くなりますが、ホローポイント弾の場合は条件次第で変化することがあります。

    ガラスや壁に使用される石膏ボードなどに命中するとホローポイント弾の先端が埋まって弾頭が拡張し難くなるため、この場合は貫通力がFMJ並みに強くなることがあります。
    人体などの流体に命中した場合は拡張しやすく、貫通する可能性は低くなりますが、人体の場合はどこにどういった角度で命中するかによっても異なります。

    また、同じ9mmでも様々な種類があり、.45ACPより貫通力が低い物もあれば、逆に高い物もあります。
    もし比較する弾がどちらも同じFMJという条件であれば、9mmの方が.45ACPより貫通力が高くなります。

    >やはりそういう人達は連射する前提の9mmではなく一撃必殺の.45ACPを好み、なおかつ射撃が上手い人が多いのでしょうか?

    そうとは限らないと思いますが、そういう人もいるという話は耳にしたことがあります。
    退役軍人では出身部隊のカラーによって銃に対する思想的影響を受けている人もいるようです。

    >やはり射撃が上手い=独自の考えを持っている、みたいな人達は多いのでしょうか?

    一般論として、ある意味経験が判断基準となることはよくあることだと思います。
    ただ、射撃のスキルがあるからといって銃創学や弾道学の知識があるとは限りませんから、彼らが発信する情報が必ずしも正しいといえるかは別問題ではあります。

    ポルポル
    キーマスター

    弾速は弾薬によって差が大きいのですが、同じ弾薬を使用したときのG17とG19の差は、概ね10~40fps(3~12メートル/秒)ぐらいの差があるとお考え下さい。

    非常に小さい差なので、この程度であれば弾道や人体へのダメージの大きさは殆ど同じと考えて良いと思います。

    ポルポル
    キーマスター

    >ずっと使い続けていて信頼をしている.40S&Wから9mmへ変更するなど、そう簡単にはして欲しくは無いはずです。

    そこまで愛着を持っている捜査官がどれだけいるかでしょうね。
    .40S&Wは現場の捜査官からの不満も多かったと言われていますし、9mmの技術的進化の影響で.40S&Wの存在感も登場当時と比べると、過去10~20年ぐらいの間にかなり存在感が薄くなってきたと感じます。
    9mmよりリコイルが強く、装弾数も少ない、それなのにバリスティックデータはそれほど差が無いとなれば、9mmの方が好まれるのも理解できます。

    >それに.40S&Wのパワーにも信頼を置いているならば、今更9mmを使いたくは無いはずです。

    FBIにおいては、銃創学的な検証結果では殆ど変わらないと判断されたので、もしあるとすればあとは個人の感情の問題だと思います。

    >「.40S&Wがうまく捌けない下手くそな捜査官に例外的に支給されていた。」

    これは違うと思います。
    全てが上手い下手の問題ではありませんし、下手を責めるというのであれば、それはトレーニングに時間や予算を投じない組織の責任であって、警官や捜査官の問題ではありません。
    また身長体重や手の大きさの影響でコントロールが不利な場合は、9mm以外に選択肢はありません。
    いくらストッピングパワーが強くても命中しなければストッピングパワーはゼロですから、速射時の命中率など、スコアの結果から極めて合理的な判断に基づいていると思われます。

    >9mm+Pや9mm+P+を.40S&Wに慣れている捜査官に支給するべきなのではないでしょうか?

    使用弾薬は検証されたうえで選定されているので、+Pの弾薬が必要と判断されれば支給はあり得ると思います。
    ただ、+Pにしたからといってバリスティックデータや銃創学上のパフォーマンスが向上するというわけではないので、それで良い結果となるかは弾頭の設計内容によります。

    返信先: 銃声について #59468
    ポルポル
    キーマスター

    >離れた距離(数百メートル~数キロメートル)からでも聞き分けることは可能なのでしょうか?

    私が通っていた射撃場は、入口から受付までターゲットの裏側から周囲を回り込んで200メートルほど進む構造だったのですが、何度も通っているうちに聞こえる銃声から「今日は223レミントンクラスが3人と308win以上が2人、9mmとマグナムリボルバーが5人ぐらいかな?」と予想して、そこそこ当てられました。
    離れていても口径の違いとパワーは、音の強弱と音質や反響音から何となく分かるレベルですが、銃のモデルや似たサイズの弾薬の種類を聞き分けるのは難しいと思います。
    ですがマズルローダーの銃では「ドポーン」や「ドパーン」といった特徴的な籠ったような音なので無煙火薬の銃との違いは分かりやすいです。
    聞き分けられる環境は、広い荒野のような場所よりも、山の谷間のような反響音が広がる場所の方が聞き分けやすいかもしれません。

    数キロという距離では、予め距離が分かっていれば音の大きさから弾薬の持つパワーの大きさが判断できるかもしれませんが、いずれにしても音だけでは難しいです。

    もし遠距離から自分に向かって飛んでくる弾であれば、銃声が届く前に「カチッ」や「パチッ」と音がするので、この場合は音速を超えたライフル弾だと判断できます。
    また跳弾の場合は風を切る音が「ピューン」や「キュイーン」と聞こえることがあるので、これもライフル弾と拳銃弾の違いといった大雑把な判断は可能です。

    >違いなくこの銃や弾薬を使っている、とわかる特徴ある銃及び弾薬はあるのでしょうか?

    フルオートの発射速度やフラッシュハイダーなどから判断するのであれば、M16、AK47、MP5、UZI、トンプソンSMG、M60GPMG、ミニガンあたりは分かりやすいと思います。
    また以前に射撃場でストーナーM63を撃っている人を見た際に、特徴的なフラッシュハイダーで映画のような「ズギューン」といった音をさせているのに遭遇したことがありましたが、単発でこの銃だと判断できるのは稀だと思います。

    返信先: 銃声について #59437
    ポルポル
    キーマスター

    >1
    銃声は使用弾薬のガスの量とガス圧に比例して音も大きくなりますが、それに加えて弾速が音速を超えるとソニックブームが発生することで、より大きな銃声になります。

    .380ACP、.38SPL、.45ACPの音圧レベルは約157デシベル前後、弾速が速い9mmと.357マグナムは約160~165デシベルになります。

    ピストルとリボルバーでは使用弾薬が異なる場合が多いので比較が難しいのですが、同レベルの弾薬を比較したとき、リボルバーではシリンダーギャップから漏れるガスが原因でピストルよりも大きく聞こえる傾向があります。
    特に射手本人よりも横に立つ人には影響が大きく、より顕著です。
    イメージとしては、ピストルは前方に向かって音が向かうのに対し、リボルバーでは横と前方に向かっている状態です。

    >2
    同じ弾薬でも銃身が短いほど銃声が大きくなります。
    10インチの差で1~10デシベルほど変わりますが、これは弾薬や弾速で差があります。

    音質に関しては、フラッシュハイダーなどマズルデバイスの形状によって音が変わることがあります。

    >3
    慣れると弾薬の差はある程度分かると思います。
    個人的には22LR、9mm、.45ACP、その他ライフル弾やマグナム弾であれば、ある程度判断できますが、銃の種類までは分かりません。

    ですがフルオートの場合は発射速度と音の違いで種類について見当が付けやすくなりますし、フラッシュハイダーの形状によって銃の種類まで判別できることもあります。

    ポルポル
    キーマスター

    ショルダーの角度が何度であれば良いといったシンプルな答えはありません。
    適正な角度は、ネックの長さ、ケースの長さ、使用するアクションの長さ、銃身長、燃焼速度、プライマーの種類・・・等々によって異なりますし、目的は弾速の加速なのか減速なのか、アキュラシー向上なのか、使用する銃のスペックに合わせて何を目指すかによっても異なります。
    角度が一度違うだけで特定の角度が優れていると証明した人はいないはずですし、恐らくご指摘の筆者は一定の条件下で40度が良い結果だと述べているのだと想像します。

    同一条件下でショルダー角だけが異なりパウダー量が同じ場合、弾速は殆ど変化しません。
    ショルダー角を強めて容量を確保し、パウダー量が増加すれば弾速とエナジーが増加します。

    燃焼効率を向上したい場合はケースの長さが短い方がプライマーのガスが届きやすいといえ、反対に長いケースではショルダー角を強めると燃焼効率が良くなる傾向があります。
    しかしケースを短くすると容量が減少するため、容量確保のためにショルダー角を強めてテーパーの少ないケースを使用したり(例:アクリーインプルーブド)、使用するパウダーの燃焼速度も変える必要が出てきます。
    また長いケースをカットしてケースを短縮するとケースウォールが厚くなり、安全性や精度にも影響しやすくなることがあります。

    ショルダー角を強めた場合、燃焼効率向上、不発率低下、適性なヘッドスペースを取りやすいといった利点がある反面、ガスの乱気流(タービュランス)によって精度に悪影響があり、ネックに向かって流れるガスが弾を押し出す際、圧力の偏りが出やすくなることがあります。
    この偏りが大きいと命中精度に影響するため、ガス圧が安定的にネックの中心に向かうように適正な角度を設定する必要があります。

    どの角度が良いかは条件次第ですが、概ね30~40度の角度で効率が良いと言われています。
    この範囲であれば薬室への装填もスムーズですし、ヘッドスペースの精度が取りやすく、ケースの負担が減りケース寿命も長くなることが知られています。

    ポルポル
    キーマスター

    G36の民間バージョンはヨーロッパではHK243のモデル名で販売されています。
    セミオートのみで使用弾薬は.223レミントンです。

    アメリカでの販売は輸入規制のため未定ですが、HKはジョージア州に新工場を建設しており、数年以内に販売されるのではないかと噂されています。

    また類似のライフルではH&K SL8(10連シングルカラムマガジン仕様)がありますが、現在はアメリカ国内へ輸入されておらず、国内市場流通分のみとなっています。

    ポルポル
    キーマスター

    >M4って戦場では評価がまちまちなのでしょうか?

    評価された時期にもよると思います。
    初期のM4では問題が多く報告されていましたが、改良を重ねるうちに信頼性が高まっているのは事実です。
    現在では深刻な問題は残されていないので、高く評価されていると言っても良いのではないでしょうか。

    2006年の調査では、現場の兵士の89%が信頼性が高いと評価し、19%が交戦中のジャムを経験しています。
    これは悪い数字ではないと思います。

    Soldier Perspectives on SmallArms in Combat
    http://images.military.com/pix/defensetech/cna_m4_study_d0015259_a2.pdf

    もし悪い評価があるとしても、やはり評価の内容を見るべきでしょう。
    アフガニスタンで射程距離が足りないという評価がありますが、それは銃の問題と言うよりも銃や弾薬の選択の問題ですし、ジャムが多いと評価された場合でも、原因がメンテナンス不足なのか弾薬の不良なのかを見なければ正確な評価は下せないはずです。

    M4ライフルは複数の企業によって製造されているためロットの違いで問題が出る可能性もありますし、弾薬やマガジンの不具合で原因で動作しないこともあります。
    ただそういった事例は全体から見れば少なく、概ね良好といった印象です。

    返信先: H&K G36 の命中精度について #59401
    ポルポル
    キーマスター

    >「原因は銃身の過熱の他に樹脂製部品の経年劣化が疑われる」旨の記述がありました。

    経年劣化は関係ないと思います。
    元々使用されている素材の耐熱温度が低いので、劣化しなくても300~400度まで上昇する銃身周りの素材としては弱いと言えます。

    >新品の冷たいうちなら精度は最高レベルなのでしょうか?

    冷たい状態では他の一般的なM4などと同レベルと言われています。

    >こちらの記事が掲載されたのは2015年12月3日ですが、2016年のHKの勝訴についてはどのように評価されるでしょうか。

    この裁判では欠陥の有無ではなく、賠償責任の所在が争われました。
    欠陥があるのは事実として、軍はH&K社に賠償を求めましたが、裁判所は「軍が仕様の詳細をH&K社に伝えていなかった」とし、H&K社に賠償責任は無いと判決を出しました。
    これを受けて軍は控訴しています。

    G36が採用されて20年間気が付かなかったと報道されていますが、気が付いても黙っていたのか、それとも気が付いても確認しなかったのか、そうでなければまともなテストをしていなかったとも言え、かなりグダグダな展開になり呆れました。

    >法執行部門で使う分には軍隊ほど熱くならなさそうな感じに憶測しているのですが、その辺はどうでしょうか。

    法執行機関でマガジン1本分をフルオートで撃つだけなら耐熱温度以下で問題ないと思いますが、マガジン2~3本を超えると次第に精度が落ちるかもしれません。
    ただ法執行機関ではセミオートで100m以内の使用が殆どなので、実用面で問題は無いと考えられます。

    G36は炭素繊維ポリアミド(CFRP)の銃身基部に銃身を挿し込んでバレルナットで固定しており、基部が過熱すると発射時の「しなり」が大きくなり命中精度に影響が出ます。
    改修すべきだと思いますが、H&K社の立場では他の同様の構造を持つラインナップにも影響しかねないので、欠陥を認めたくないのではないでしょうか。

    ポルポル
    キーマスター

    7.62x39mmはアメリカ国内でも製造されています。
    ただ輸入量も多いので需要と供給のバランスから価格が変動することがあるということです。

    ポルポル
    キーマスター

    >100mを狙えるようなスコープを銃身に平行に付けた銃だと、最大どれくらい遠くまで狙えるのでしょうか?

    スコープの性能(最大MOA値)と弾道曲線によって異なります。
    MOAの最大値が低くても弾道がフラットなら狙えますし、ドロップが大きくてもそれを補えるスコープであれば狙えます。
    ですが実際にはマウント側で調整するのでスコープの限界に近いセッティングはされないのが一般的です。

    >68MOA(片側34MOA)調整できるスコープだと1000まで狙える と考えていいのでしょうか?

    概ね最大62MOAが必要なのでギリギリOKですが、端の方では調整しようにも物理的に制限されるため避けた方が無難です。
    バリスティックデータはあくまで目安なので、実際には気温、湿度、標高に応じてクリックを調整できる一定の余裕が必要です。

    >500ydゼロにした設定で100mを狙う場合は、10MOAくらい下を狙えばいいのでしょうか。

    500ヤードゼロで100ヤードを狙う場合は-9.7MOAなので大体それぐらいです。

    >1500ydでゼロにしたい場合は、スコープを67MOA(約1.3゚)下に傾けて据えればいいのでしょうか。

    このデータは100ヤードゼロなので正確な角度は分かりませんが、仮に同じ弾薬の条件でゼロインやスコープの高さを無視して距離1500ヤードのときドロップが-1007.4インチと仮定すると、角度は-1.06876度になると思います。
    そのうえでシムの厚みで調整する場合は、マウントの前後の距離が100mmと仮定すると約1.9mm厚のシムが必要という計算になります。

    >この値はやはり「これだけのMOA上げて照準しなさい」という数値なのでしょうか?

    「COME UP」は「Clicks UP」とも呼ばれますが、ある距離でゼロインされた状態から距離ごとの視線(ラインオブサイト)と弾道曲線までの差を表しています。
    上記のバリスティックデータを元に見た場合、1500ヤードにゼロインすると100ヤードでは-64.2MOAになります。
    この場合、ゼロインを変更せずに100ヤードを狙うには-64.2MOA下へを狙うことになり、レティクルを動かす場合は1/4クリックスコープでは約250クリックで調整できます。

    実際には上の条件ではスコープの限界を超えるので1500ヤードゼロの状態で100ヤードを狙うのは不可能に近いですが、上記のデータの条件を維持したまま弾速だけ4000fpsだと仮定すれば-27.6MOAとなり理論的には可能になります。

    ポルポル
    キーマスター

    スコープのサイズに関係なくスコープのスペックによって異なるので目安はありませんし、目安を知っても意味が無いと思います。
    調整幅がどれだけあるかはスコープメーカーのウェブサイトでも公開されているので、カタログスペックを見るとすぐに確認できます。

    スペックには「マックス・エレベーション・アジャストメント(Max Elevation Adjustment)」や「マックス・ウィンデージ・アジャストメント(Max Windage Adjustment)」、または「エレベーション・アジャストメント・レンジ(Elevation Adjustment Range)」や「ウィンデージ・アジャストメント・レンジ(Windage Adjustment Range)」と書かれており、これを見れば最大のMOAが確認できます。
    検索する場合はこれらを検索してみてください。

    例えば、リューポルド製「VX-6HD 4-24x52mm」では、エレベーションとウィンデージ共に最大68MOAとなっています。
    これは中央から上へ34MOA、下へ34MOA調整可能となり、中央から右へ34MOA、左へ34MOA調整可能という意味です。

    クリック数は「1/4クリック」のスコープの場合、68MOAのクリックは最大で272クリックとなります。

    >マックスの何%まで といった目安はあるでしょうか?

    スコープの性能によるので何とも言えませんが、出来るだけ中央に近い範囲の方が確実です。
    端の方まで回す必要がある場合はかなり長距離を狙う場合か、またはスコープが正しく搭載されていない可能性があるので、スコープを調整する前にマウントを調整した方が良いです。

    >径は1.2倍になっただけなのに調整幅は1.7倍になっているのですが、そういうものなのでしょうか。

    チューブ径を元に計算することはできませんので、径1.2倍で調整幅1.7倍になったのは偶然そのスコープでそういった計算になっただけで、他のスコープにも当てはまるとは言えません。

    ポルポル
    キーマスター

    >逆に、「一発で即死に近い殺し方で仕留めた」ことを指す語はあるでしょうか?

    近い用語では、「インスタキル(Instakill)」でしょうか。
    ネットスラングに近いですが、ヘッドショットなどで一発で殺すことをこう呼びます。

    また警察/救急用語で「DRT」と言う用語があります。
    「Dead Right There」の略で、現場で死亡が確認できる場合や、死体のある場所を指してDRTと言います。

    ハンティング用語では、鹿(草食動物)の腹部を「グラスバッグ(草の袋)」と呼んだり、胸部(心臓)を「ボイラールーム(ポンプが動いている部屋の意)」と呼ぶことがあります。
    「グラスバッグに命中した」「ボイラールームを狙う」等といった使い方です。

    ポルポル
    キーマスター

    >パトロールライフルとしてM16系かミニ14のどちらが全体的に見て適している(優れている)と思いますか?

    コストを無視できるならM16系の方が適していると思います。

    車載に適したショートバレルライフル、高い操作性、アクセサリー類を搭載可能な汎用性、これらを考慮するとM4/M16系はミニ14に勝っていると思います。
    ミニ14がM16系より優れている点はパトロールライフルとして必須条件とは言えないでしょう。

    >アメリカの警察機関でパトロールライフルにAKを使用

    アラスカの警察で7.62x39mmが使用されていますが、これは野生動物を相手にする場合もあるので理解できます。
    しかしその他の州で7.62x39mmを採用するのは個人的には賢い選択ではないと思います。

    5.56x45mmはアメリカで広く流通しており入手が容易ですが、7.62x39mmは輸入状況などによって市場価格の変動が激しい場合があります。
    警察は予算が決められているため、突発的に弾薬の価格が上昇すると必要な量を確保し辛くなることがあり、以前にも9mmルガーの価格上昇で予算の少ない警察の一部で危機的な状況になったケースがあります。

    それでもリスクを負ってまで7.62x39mmにしなくてはならない理由は無いと思いますが、予算に余裕があるのか、Akに思い入れがあるのか、7.62x39mmのストッピングパワー信奉なのか、他に何か利権が絡んでいるのではないか・・・等と邪推してしまいます。

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