レミントンM700の射撃
ベイエリアの冬は雨期であるため、ここのところ毎日のように雨が降り続いている。
特に今回は2つの低気圧が太平洋側に接近し、北部では洪水の被害に見舞われている始末。
そんな中、ようやく雨が止んだのでシューティングレンジに向かった。
事実上、弾は湿度が高いと飛距離が伸びて、弾道もフラットになる・・・が、普段通っているレンジは100ヤードしかないので、その差を体感することはできない。それに、愛銃のM700は箱出し状態であるし、射撃の腕が良いわけでもないので無理もない。
しかし、M700はノーマルでも100ヤードで1インチ内に集弾でき、その実力は十分。
ゼロイン
自宅で全く調整をしていなかったので、レンジでゼロインした。
ブッシュネル製マグネット式ボアサイターを使用し、ウインデージを調整。
”これさえ使えば100発100中”とはいかないが、少なくともターゲットから弾が外れることはない。
よっぽどおかしなことをしない限りは必ずターゲットのどこかに着弾する。
とりあえず、ボアサイターでゼロイン後に数発撃ってみた。
すると左よりに着弾。ウインデージノブを回して右へと修正。
中心に近づいたものの、まだ足りない。
そしてさらにノブを回したところで中心より右よりに着弾し、ノブを回しすぎた。
使用しているリューポルドのスコープは1クリック=1/4MOAなので、十数クリックでOKなところを30クリックも回していた・・・。
コイン撃ち
そんな混乱がありながらも、最終的にはターゲットの中心へと1インチ以内の集弾を見せてくれた。
・・・そこでちょっと実験。
用意したクォーター(25セントコイン)をターゲットにテープで貼り付けて撃った。
実は以前、7.62x39mm弾を使用するSKSライフルでコインを撃ったことがあった。
そのときは残念ながら手元にJHPしか無く、穴が空くどころかコインが弾け飛んでしまい、回収することすら出来なかった。
強い日差しの中、空中にキラキラと反射しながら舞うコインを100ヤード離れたところからでも確認できた。
・・・やはりJHPでは厳しいので、今回はウィンチェスター製と南アフリカ製の怪しい7.62x51mmNATOのFMJを用意した。
結果
.308(7.62x51mm)は約2800fpsのスピードで飛ぶ。
2800fpsと言ってもピンとこない人も居るかもしれないが、時速で言えば約3000km/hだ。
マッハ2.5ものスピードで147グレインのFMJ弾頭がニッケル・コインに命中するとどうなるか?
結果は当然ながら溶かすかのように貫通した。
残念ながら今回はコインの端に命中したが、逆にどのように穴が空いたのか分かりやすくなった。
オマケとしてスターム・ルガーMKII(.22LR弾使用)を使用して同じようにコインを撃った。
こちらは25ヤードの距離で一発。
.22LRは約950fpsで飛ぶが、前述の.308とはスピードだけでその威力を比較出来ない。
なぜなら、両者共に弾頭重量が全く異なり、それぞれの持つエネルギー量が段違いなのだ。
.308のエナジーは約2500f/lbsに対し、.22LRは約80f/lbsしかない。
そして結果は、.22LRではコインの貫通は不可能で、端を曲げるのが精一杯だった。
.22LR弾は通常鉛剥きだしのレッドブレットであるため、潰れやすい性質を持つ。
この結果から「なんだ、.22LRは大したことないな」と過小評価して考えて頂きたくない。
小さくて非力でも頭蓋骨を撃ち抜け、飛距離1マイルを超えるポテンシャルを持っている。取り扱いには気をつけたい。
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