NGSWプロジェクトに参加している企業はいずれも「弾薬の軽量化」と「有効射程距離の延長」という目標で共通しており、テレスコープ弾のメリットも同様に軽量化と長距離における効果の向上(空気抵抗による減速率の低下)が挙げられます。
特にTextronが提案するテレスコープ弾は軽量コンパクトで、恐らく将来的にケースレス弾への対応も考慮されていると思われます。
しかしステアーACRと同様のデメリットがあり、耐熱性の問題や強度の弱い弾薬により破損した場合のジャムの問題、見た目や感触から弾の前後が判断しにくいという問題もあります。
また銃の構造が複雑でパーツ点数が増加することで作動の信頼性やメンテナンス性が懸念されますし、弾薬メーカーは従来の設備を利用できないため大規模な設備投資を強いられることになります。これはNATO諸国など世界規模に流通させるには大きなデメリットとなり得ます。
一方、SIGが提案する真鍮とスチールのハイブリッド弾の方が現実的で、私は個人的にSIG案の方が良いように感じます。
>撃発の瞬間に弾頭が砲身や銃身には接触していないため命中精度が低くなる
この問題をどう解決するのか私も興味があります。
一応先端部分が弾頭のガイドになっているようなので、影響は少ない可能性もありますが。
>テレスコープ弾の長所とされる高発射レート化が600RPMの6.8mm小銃に活かされていない
恐らく高発射レートは必要ではないので、従来並みであれば問題はないようにも思えます。