ご指摘の通りだと思います。
アメリカの法執行機関で使用されるMP5SDは、超音速の115グレインや124グレイン弾頭が使用されるのが一般的でした(です)。
MP5に亜音速弾を使用しない理由についてですが、MP5は反動を利用して作動するため、低速弾では作動の信頼性が低下する(ジャムが発生しやすい)という問題があります。
低速の亜音速弾でも147グレインや158グレインといった重い弾頭重量であれば必要な反動を得られますが、低速すぎてストッピングパワーで劣る他、ホローポイント弾を使用した場合、弾速が不足し正常に拡張されない問題があったため、このような理由からMP5SDには超音速弾が必要でした。
現在のホローポイント弾は昔の時代と異なり、性能が向上し拡張性も高いため、147グレインのホローポイント弾でも作動しますし、必要なストッピングパワーも得られますが、それでも相対的に超音速の115グレインや124グレイン弾頭より作動の信頼性が劣ると言われています。
また、MP5SDのサプレッサーが影響して弾速が低下することはありません。
MP5SDのサプレッサーに使用されるバッファーはアルミ削り出しで分割できないというメンテナンス性の悪さが難点ですが、減音の原理は現在の一般的なサプレッサーと同じです。
結論としては、本来MP5SDは124グレインのNATO弾を想定して設計されたため、超音速の124グレイン弾頭を使用するのがベストです。
>「9mmの標準程の威力も出ない」
これは他モデルのMP5A5等と比較して銃身長が短いからという意味かもしれませんね。
弾薬メーカーの公表値(一般的には4インチバレル)を「標準」とするなら、「MP5SDでは9mmの標準程の威力も出ない」ということはありません。